■2025年8/14(木)。

『ヒルナンデス』の会議がお休みで、

京都の下鴨神社古本まつりへ行きました!

ここ数年、この古本まつりと、大阪の四天王寺古本まつりは毎年、行ってます。

昔は、新幹線切符を買う時とか、向こう着いたら電車の乗り継ぎどうしよう、とかドキドキしたけど、今はなんか、普通になってきました(笑)。

 

というわけで、京都駅着いたら、

奈良線に乗って、京阪本線に乗り換えて出町柳駅に到着。

晴れてて良かった!

鴨川のゆったりとした流れを見て癒されつつ、

無事、巨大な下鴨神社の境内へ。午前10時半か11時ころだったか。

暑かったなー。

いつもの看板も立てかけられてます。

「おお、やっとるやっとる!」

糺の森の、どこか凛とした雰囲気も木陰も好きだな―。

 

■さて! 実はこの時、ある一作をターゲットとしていました。

それは梶龍雄の『天才は善人を殺す』徳間文庫。

 

ネットで、リストに無い北上さんの解説作品を探していたら、

出てきた作品名。

世の中には、熱心な読書家の方たちがいて、

ある方のサイトで、これまで読んだ作品(膨大!)を

作者名のあいうえお順に並べていて

短篇集は、その収録タイトルも掲載。

さらに、嬉しいことに作品の解説を書いた人の名前まで記してあるんです!

凄い!

尊敬!!

ある日、それをず――っと見ていったら

梶龍雄『天才は善人を殺す』徳間文庫の欄に、

「解説 北上次郎」

と書いてあったんです。

 

それだけじゃありません。

その後、他のサイトでも、この作品の解説が北上次郎さん、

という記述があったんですよね。

どこだったかな?

あ、あった!(書きながら検索)

そうそう、『読書メーター』だ。

そこにも『天才は善人を殺す』徳間文庫の感想欄に、

「解説・北上次郎」

と書いている方がいたんです。

2人の方が記している、ということは可能性高し!ですよね?!

 

というわけで、リストに無い北上さん解説文庫候補、として

ここへ行くまで、各所を捜し回ったものの、どこにも無し。

この古本まつりに期待をかけていました。

 

■さあ、あるかな?!

と、約80万冊とも言う古書の森へ!

そして――!

無し! (早っ) 引っ張ってもナンですので。はい。

見つかりませんでした(笑)

残念。

現在も捜索中です!

 

でもね。

その代わり、別な発見がありました!

それは、古書まつり会場の真ん中あたりだったでしょうか。

テントの外、広いテーブルにドカッと「ハヤカワミステリマガジン」の

古めのバックナンバーが並んでいたんですよね。

前日、ちょっと雨が降って濡れたのか、湿ってる本もありました(笑)

 

「北上さん結構連載してたから、

 何か書いてる号があるかもなー」

 

と思い、表紙の特集を手掛かりに、ちょこちょこ開いて確かめていきました。

(全部見るのは無理……膨大だから)

 

で、まず見つけたのが

1987年5月号。

表紙に

「スポーツミステリ特集号 敗者ばかりの日 ディック・フランシス」

とあったんです。

スポーツ小説、北上さん好きだったな。

さらに、D・フランシスも大好きだったっけ。

『利腕』『女王陛下の騎手』の解説も書いてるし、

なんなら息子フェリックス・フランシスの新・競馬シリーズ

『強襲』イースト・プレス(単行本)の解説まで書いてる!

となると、何か特集で論評を書いてるかも、と思ったわけです。

そして、目次を開いてみたら……

フランシスの所に、北上さんの名は無し、か。

でも、

「さらばマクリーン 冒険小説の巨匠を偲ぶ」

という特集が。

そうか、この号ではアリステア・マクリーンが亡くなった追悼特集も

組んでいたのか。

と、その欄をよく見ると……

「座談会 冒険小説の魂があった 

 内藤陳 森詠 北上次郎」!

そう、北上さんが参加した座談会特集が載っていたんです!

 

おおっ!

これは貴重!

アリステア・マクリーン『雪原の炎』ハヤカワノベルス文庫

の解説は書いているものの、

売れて以降のマクリーンを厳しく批判していた北上さん。

でも、追悼特集に参加したということは、やはり、特別な存在だったんだなぁ。

 

■座談会の内容についは、次回紹介します。

その代わり、ここでは、一つ発見の報告。

 

実は北上さんの『書評稼業四十年』の

「ディック・フランシスのこと」という項の中で、

「ハヤカワミステリマガジン」での仕事歴一覧

紹介しているんです。

早川書房の文庫で、初めて解説を書いたのがフランシスだったんですね。

その流れで、

じゃあ、「ハヤカワミステリマガジン」での最初の仕事は何だったっけ?

と気になったようで、

編集部に連絡したところ、同誌に書いた歴代の原稿、座談会などのコピーが

まとめてドカッと届いたそうな。

 

それによると、

このエッセイの原稿を書いた2017年頃の時点で……

 

▼参加した座談会は6回

 

 1980年2月号  79年翻訳ミステリ回顧

 1983年3月号  82年翻訳ミステリ回顧

 1984年3月号  83年翻訳ミステリ回顧

 1987年5月号  追悼特集・さらばマクリーン

 1989年2月号  ディック・フランシスを囲んで

 1992年9月号  座談会/アンケート結果総評

 

▼単発原稿、インタビューは8本

 

 1981年8月号  インタビュー・活劇小説とは何ぞや?

 1984年6月号  熱海美晴館の夜は更けて

 1986年7月号  70年代の迷路/フランシス論

 1988年3月号  インタビュー・面白いミステリをどう選ぶか?

 1989年8月号  私の好きな短編ベスト3・幸福だったころ

 1993年10月号 ポケミス、この一冊/「墓場なき野郎ども」

 1994年2月号  プラトニック・ラブが美しい

 1994年10月号 ラブシーンははしたないほうがいい 

 

▼そのほか、連載は5本

 

 1986年2月号~92年12月号 「活劇小説論」

 1995年4月号~98年8月号  「感情の法則」

 1999年4月号~02年11月号 「記憶の放物線」

 2012年1月号~12月号    「勝手に!文庫解説」

 2014年1月号~15年9月号  「勝手に!文庫解説/翻訳篇」

 

※この『書評稼業四十年』出版後、

 確か「勝手に文庫解説2」も連載していたかと思います。

※あと、年末のランキングアンケートには99年まで参加していたそうですが、

 それは別としています。

 

~~とまあ、このように記されています。

で、下鴨神社古本まつりでは、まず、この中の一つ

「1987年5月号  追悼特集・さらばマクリーン」

を見つけたということになります。

が!

実はこの時、この、

「北上さんのハヤカワミステリマガジン仕事歴」

に記されていない、

いわば「リストに無い仕事」掲載号も見つけたんですよ!

しかも、2冊!

 

それは、また次回以降、詳しく書いていきます!