川越CLEAR'Sの「温かさ」 | 温故知新

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星乃みれい☆加藤香織
志をもって活動されているアイドル(シンガー)及びモデルさんにエールを贈ります。 ※被写体本人及び親御さん以外の無断使用を禁止します


3月3日、川越CLEAR'Sの「姫川れおな」「榛名美桜」W生誕祭が鶴ヶ島ハレで行われた。

いきなりみお先生(榛名さん)によるチアダンスから始まったことに驚いたが、チアの技術は玄人はだし。友人だろうと思われる3人でのチアは圧巻だった。

れおたん(姫川さん)も手汗をびっしょりかきながらのピアノ弾き語り(フランス語を含む)を、慣れないながらも優しい曲調でしっとりと歌った。

前回鶴ヶ島に来たのはいつだったのか記憶をたどってみたのだが、7か月前の8月11日までさかのぼる。その日はれおたんのお披露目ライブで、その数日前にメンバーが卒業したばかりの川越CLEAR'Sにとって新たな船出だが、班長「伊織あい」さんの鬼気迫る表情のライブだったのを思い出していた。

W生誕祭のこの日は、いつもの熱いライブを共有したのはもちろんだが、どことなく会場の温かさがあった。それは、W生誕祭を迎えた2人に対してのファンの祝福と、2人の真の優しさによるものだったからだと思う。

この日の2人は、朝から緊張が高まり過ぎて飲まず食わずでライブに臨んできていると伊織さんはMCで話した。優しすぎるのはステージに立つアイドルにとって、心が折れやすいことを意味するが、それを理解する伊織さんは「私を頼ってほしい」とした。

みお先生は前日に24歳を迎えたとのことだが、川越CLEAR'Sには昨年9月の4周年記念ライブの日に加入して間もなく半年になる。それまでは保育士として社会人生活を送っていたため、初めてのアイドルの世界に戸惑いが大きかったと思う。「アイドルはファンに対して発信し続けるものと思ったが、今日はみなさんから(素敵な生誕祭を)与えてもらった」と感謝の言葉を述べた。まだまだ戸惑いがあるように感じるが、このライブに家族や友人が駆けつけたということは、アイドル活動を後押しされていると言える。

メンバーの「瀬戸りな」(せっち)さんは人見知りの性格から、2人を無視してきたと冗談を飛ばしていたが、今はすっかり溶け込んで仲良くなったようだ。「秒でカラオケに行くのを承諾してほしい」とプライベートでの交流を望んでいた。

せっちは昨年8月に究極に仲の良かった「羽風有紗」さんが卒業して、私は今後の活動を少し心配したが、このように今のメンバーと仲良くでき、上を目指すと力強くステージで語るなど、杞憂にすぎなかったようだ。4月と5月にはミュージカル「シンデレラ」を控えていることから、今後の活躍を期待できる。

そして5月に30歳を迎える伊織あいは、今の温かいメンバーが集まる川越CLEAR'Sをどのように向かわせるのか。今月下旬に発売される初のアルバムジャケットは、堂々のセンターを飾ってはいるが、「名古屋CLEAR'Sと伊織あい」の様相となっている。名古屋CLEAR'Sは先日のワンマンライブで集客目標300人には至らないまでも、まずは成功を収めた。鬼レッスンで涙するメンバーもいる川越CLEAR'Sは、どのように上を目指す戦略を立てるのか注目したい。




都内の殺伐さのない会場から鶴ヶ島駅までの帰り道は、温かいW生誕祭を裏付けるような、穏やかな春の温もりが感じられた。