膵臓がんと向き合う 第四話 | すい臓がんサバイバーhassiの日記

すい臓がんサバイバーhassiの日記

2023年1月から9年ぶりに再開しました。2019年9月2日にすい臓がんの手術をしてからの闘いは今も続いています。

予定より早く9月末に退院したものの、手術、特に膵臓と小腸の縫合部などのつなぎ目からの消化液の漏れによる合併症が懸念されるため、しばらくは、膵液などを体外に出す管を付け、毎日800ml近い液体を捨てるという処置を自分で行う毎日が続き、併せて、抗がん剤の投与が始まりました。

管は、合併症が現れなくなった時点で抜くのですが、入院時は、点滴なども含めて体中に管を入れられていたこともあり、すべて管がなくなった10月にようやく手術が終わったのかという実感がわいてきました。

写真で左肩からかけているのが消化液を出す管を受けているビニル袋です。退院当時の体重は62kg位でしたが、この後、約6ヶ月間の抗がん剤の投与で激しい下痢に襲われる日々が続きます。しかし、退院後なるべく退院前のQOL(クオリティオブライフ)をという主治医の方針に沿って、退院前から病院内を歩いたり、ストレッチをしていましたが、退院後はすぐにゴルフクラブで素振りを始め、11月には、退院後初めてゴルフ場のティーグラウンドに立つことができました。しかし、入院前のドライバー280ヤードの飛距離は、150ヤードの手前に落ちました。素振りでは振れても、筋力は大幅に衰えたことに加え、実際にはスイングも大きくなりバックスイングのトップで全身に激痛が走り、スイングどころでなくなったのが原因です。その後は、ティーショットはドライバーで軽く振り、痛くない範囲で徐々にスイングを大きくしていき、二打目はユーティリティ、三打目はウエッジ、そしてパターと4本でラウンドを修了しました。この時は、往復は電車でトイレ近くの打席を取るなど万全の下痢対策をしていたのですが、クラブハウスに着くとすぐにトイレ、ラウンド中もトイレに駆け込むなど、とにかくティーグラウンドに立ったという満足感だけが支えとなりました。「ティーグラウンドに帰ってきた」心の中で叫び続けました。

《続く》