シャール、君はなぜ私の前に再び現れたのだ?
見たくなかった、もう二度と。
私を裏切り、挙句消そうとした…君だけは。
私が、どんなに信頼していたかなど貴様には知ったことではないだろうが、な。
一生残されるであろう、この貴様が付けた心の傷
もはや、癒えることはない
だから私は―――――
――――――――
走り去った子供と、それを楽しむように追いかける男。
それを見ながらテイクは震える拳を強く握りしめた。
『テイク、どうしたのだ?』
『何もない。―――それより、早くあの子供を排除するぞ』
『…でも、アイツらが…』
『喰う…?ハッ。―――馬鹿馬鹿しい。』
『飢えた獣は、そのまま飢えさせておけばいい。それより…地獄に送る方が先だ』
冷たい、凍えたような瞳。
その眼に反論する勇気は、オースンにはなかった。
『―――分かったのだ』
その頃――――
ガサッ…
柚子葉「もはや…一か八か、ね」
柚子葉は音のする方へ振り向いた。
そして足を大きく振り上げた
「待ったァッ!!!!!!!!!!!」
聖架「キャアッ!!!!!!!」
柚子葉「なッ…」
「ホンマ、危ないわぁ…。殺されるかとおもたやん」
関西弁で頭をかきながら現れたのは一人の男。
柚子葉「だ、だれ!?」
「あ、怪しいものやないねんで!?そんな異物みるよーな目ぇで見んといてーな」
柚子葉「あ、あ、怪しいわよ!!思いっきり!!!」
「なんや、しつれーやなあ。俺はただの関西人やっちゅーのに」
聖架「そ、その前に、あなた、誰?」
「おっ、よく聞いてくれはった。俺の名前は柏木 零次。よろしくなー」
柏木は柔らかく微笑んだ
その人懐っこさが二人を安堵させたのか、聖架と柚子葉は今おかれている状況を話した。
柏木「へぇーそりゃ、大変やなあ~」
柚子葉「それだけ!?∑(゚Д゚)」
柏木「つっても…なんも言えることないやん。あ、そーか。おれについていってほしー((
聖架「そういえば、柏木さん。なんでこんなところにいるんですか?」
柏木「えっとなー。なんでやろ?誰かと一緒に来てんけど…。おぼえてへんなー」
柚子葉「誰かと一緒に来たの?っていっても、誰にも会わなかったしなあー」
柏木「そか?そんなら、俺の思い違いやろなー。たぶん」
柏木は頭をポリポリと書きながらニコニコと眼を細くしながら笑っていた
柚子葉と聖架は、少し妙だなあ、と少し不安になったのだが
柏木の笑顔は二人を安堵させた。
―――――――…それが罠だった
3人で歩いている途中、聖架と柚子葉が一歩踏み出した時にそれは起こった
ガシャア――――ッ!!!!
土から這い出てきた縄は網状になっていて
何か、獣でも捕獲するような罠だった。
それに二人はかかってしまった。
「…なんや、こんなふうになるんかいな」
「おもんないわ、ホンマ。…子供だましやで、こんなん」
柏木は黒光りする携帯を取り出してにこやかに言った。
『任務完了やでー、ってこんなもん猿でもできるわ、われ馬鹿にしとんのか』
『ははっ、ホンマ?じゃあ、行くわ』
携帯のボタンを押して電話を切ると
罠にかかっている二人を見上げながら口角を少し上げた後
森の奥に消えて行った…
【笑顔の罠を 用いた男】
つづく