校歌 | メンズビギ マルイシティ横浜店 GM(ゼネラルマネージャー)の極私的ブログ

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ウイルスが怖いからといって
家に引き籠ってばかりも気が滅入る。
人がたくさん集まる場所さえ除けば
どんどん外出した方が気晴らしになる。

私は近所のお気に入りスポット
漕艇場まで久しぶりに散歩に行った。
もちろん、ビールを持って…。


私が生まれた1964年…
ここは56年前の東京オリンピックで
ボート・カヌー競技が開催された場所だ。

漕艇場の周りには、
たくさんの大学や企業の
漕艇部合宿所や艇庫が建ち並び、
普段は平日でも練習に励む
学生たちの掛け声が聞こえる。

でも…
この日はさすがにひっそりしていた。
当面はそうなのかもしれない。

それでも太陽が燦々と降り注ぐ
目の前の水辺の長閑な風景を眺めながら
野鳥の囀りを聞いていると、
現在世界中で起きている出来事が
どこか遠く感じられるから不思議だ。


何も考えず、
ボーッとビールを
グビグビ飲んでいるこの瞬間こそ、
最高の幸せなのではないか…
などと思い始めたその時、
私の背後25メートルぐらいから
複数の若い大声が聞こえてきたのだ。

何を言ってるのか分からない。
言い争ってる風にも聞こえる。
ケンカだろうか?
それとも気の早いお花見で飲み過ぎて
はしゃいでいるだけなのだろうか?

アルコールと雰囲気のせいで
私は幸せにドップリ浸っていたから
べつに腹は立たなかった。

ただ…
ちょっとだけ現実に引き戻された私は、

『お前らよりオレの方が致死率高いから
飛沫だけは飛ばすなよ!』

と心の中で思いながら
振り返りもせずそのまま無視していると、
次第に歌を唄い始めたのである。

聴いたこともない歌…
どうやらどこかの校歌のようだ。

♪○×△☆□◎▽駿河台~♪

駿河台?と聴いて、
私はピンっ!ときた。
これはきっと明治大学の校歌だ。

なるほど…
自粛しているボートの練習の代わりに
下級生たちが校歌の練習しているようだ。
一人一人が順番に大声で唄うのを聴いて、
『校歌かぁ…なんだかいいなぁ』と思った。

すると…
自分の出身校の校歌って
どんなだったっけ?
と急に遠い記憶を手繰り寄せて
唄ってみたくなった。

なぜか…
一番古い記憶の小学校の校歌は、
メロディも歌詞もハッキリ覚えていて、
フルコーラスで唄えたのである。
さすが柔らかいアタマで
6年間も唄っただけのことはある。
替え歌まで覚えている。

ところが…
一番記憶が新しいはずの大学の校歌は、
昭和の人気作曲家「いずみたく」が
作ったことだけは覚えているのに、
メロディも歌詞も全く覚えていなかった。
スマホのYouTubeで検索してみたけど、
初めて聴いたみたいで愕然とした。

どうやら校歌を覚えているかどうかは、
自分が当時のその学校に対する
思い入れの強さが
反映されているのかもしれない。

だったら私が一番思い入れがある高校時代…
その校歌は覚えているかというと、
意外とぼんやりとしか覚えていない。
それは楽しいことが馬頭炉惜しい…
あ、間違った!
目白押しだったからだろうか。

甲子園の常連校や合唱部でないかぎり、
母校の校歌をフルコーラスで唄える人は
少ないのかもしれない。


私が通った高校は私服の公立で、
進学校のくせに自由闊達な校風だった。
先生も生徒もの~んびりムード。
広大な学校の敷地には
校舎の裏に森や池もあり、
各部活専用グラウンドや体育館もあった。
とにかく校内のいたるところから
でっかい青い空と雲が見えたのが印象的だ。

今では全く考えられない
空前のモテ期(たぶん…)中の私には、
文句なく毎日が楽しかった。
ず~っとこんな毎日が続けばいいな
とさえ思った。

この学校の最大のイベントは
“青雲祭”と呼ばれる学園祭だ。
中でも伝統のある“行灯行列”は、
放課後や休み時間を利用して
1ヶ月前からクラスごとに
各々好きなキャラクターを制作し、
その出来を競った。

高1では「がんばれ!タブチくん」

高2では「アントニオ猪木」

青雲祭の前夜祭は
クラス全員でお揃いのハッピを着て
その大きな行灯を担ぎながら
住宅街から繁華街まで
半日かけて市内を練り歩くのだ。

全校で30クラスもあるから
その行列もとにかく長い。
地元の夏の風物詩でもあるから
沿道からは声援も飛ぶ。

夜の帳が下りるにつれ、
街に浮かび上がる行灯の列は
徐々に幻想的になっていく。

夜8時頃に行列は校庭に戻り、
暗闇に浮かび上がった30体の大きな行灯が
輪になって整列した様は壮観であり、
得も言われぬ美しさである。
クライマックスはその輪の中心で行われる
巨大なキャンプファイアだ。
そこで最優秀行灯賞の発表である。

高校生活最後の年…
遂に私の3年G組は最優秀賞を獲得する。
ベタな「ドナルドダック」だ。
そう… 。
この年は狙いにいったのである。
エへへ…


この夜、ハメを外した私は、
見事に停学処分となる…。


あれ? 
なんの話だったっけ…

あ、そうそう。
高校の校歌の話だった。
たしか途中で変調するメロディのはずだ。
YouTubeで聴いてみると、
懐かしいメロディと歌詞が甦ってきた。

他のバージョンもあるかな?
と思い検索していると、
なんと!
“ビートルズ バージョン”を見つけたのだ。
これはなかなか興味深い。



ウ~ン…
なかなか遊び心がある!
これぞ青雲魂だ!
いいぞ!
さすが私の後輩たちだ!

と言っても、
向こうは私のこと誰も知らないだろうが…。

いいなぁ… 
校歌って…。

私は久しぶりに聴いた校歌で
不覚にも感動してしまったのである。

校歌には未来への希望が満ち溢れている。

こんな先が見えない時にこそ、
いま一度母校の校歌を聴いてみては
いかがだろう?


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メンズビギ横浜店  GMより


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