誰も聞きたくないことぐらい
分かっているつもりだ。
しかし…
ここは自分へのケジメとして
敢えて書くことにする。
8月1日午前11時過ぎ…
私と妻は普段なら絶対にしないことを
していたのである。
普段絶対にしないこと…
それは行列に並ぶことだった。
数日前…
ポストに一枚のチラシが入っていた。
どうやら近所に
新しいパティスリーがオープンするらしい。
最初は、
『へえー、そうなんだー。
機会があったら行ってみよっかなー』
ぐらいにしか思わなかった。
むしろ私はそれより、
『いつからケーキ屋や洋菓子屋は
パティスリーになったんだろう？』
という疑問の方が強かった。
ところが、
チラシを何げなく見ていたら、
ある一点に目が釘付けになったのだ。
タピオカドリンク
プレゼント！？
今や空前の大ブームとなったタピオカ…
数年前に横浜駅地下街にオープンした
タピオカミルクティー発祥の店「春水堂」。
私は仕事帰りに店の横を通るたび、
その長蛇の列を見て
呆気にとられていた。
今では同じ地下街だけでなく、
メンズビギがあるマルイシティ横浜にも
同業の店が進出しているが、
どの店も賑わっている。
もしかしたら中華街もある横浜は、
全国有数のタピオカドリンク激戦区
なのかもしれない。
世の中の動きに対して
常にアンテナを張り巡らしている？私は、
ずいぶん前からこの情報をキャッチしていた。
が、
まだ飲んだことがない…。
ヒネクレ者の私は、
トレンドには敏感なクセに、
その渦中に巻き込まれるのが嫌いなのだ…
というのは表向きの理由で、
あの若い女性達の長い行列に混じって
わざわざ並ぶ勇気と気力がないのである。
自意識過剰な私にとって、
それはハレンチ行為に匹敵する…（何で？）
私は一時期、
自分より若い人と話す時は必ず
英国人が天気の話でもするかのように
『タピオカティー飲んだことある？』
という質問を繰り返した。
『いいえ』と答えれば、
『さすが君はやっぱり他の人と違うな。
若いのに周りに流されないし、
一本筋が通った人間だ。見直したよ！』
などと、
自分側の人間であることにホッとしたり…
『はい』と答えれば、
『それ、どんな味がするの？
何種類ぐらいあるの？
どれぐらい並ぶの？
どこの店のが美味しいの？』
などと、
興味津々に質問攻めにしたり…
結局、飲みたいのである…
誰よりも…
私は一度、
タピオカに興味があることを伏せて
仁田に意見を聞いたことがある。
すると仁田は、
「だいたいタピオカティーなんて、
女、子供の飲み物っすよ。
男が並んで飲むようなものじゃないっす。
流行にすぐ飛びつくのもダサくないですか。
ましてやオヤジが並んでたら、
ボクは引いちゃいますよ！」
「そ、そうだよな…」
人の気も知らないで…。
はるぽんにも聞いてみた。
つい最近までＪＫだった
アルバイトの「はるぽん」にいたっては、
まさにタピオカブームの牽引世代だ。
「ワタシ達のあいだでは、
もうイマサラって感じですよ。
友達とタマーに行くぐらいです。
このブームもそろそろ終わりですよ！」
「そ、そうなんだ…」
話の展開次第では、
『好きなドリンク奢るし時給も払うから
父娘を装って一緒に並んでくれない？』
と提案してみるつもりだったが、
とても口に出せなかった…。
私は心に誓った。
アホヅラ晒して並んでるところを
誰かに見られて
どんな噂が広まるか分からないから、
知人の多い横浜界隈では絶対並ばないと…。
それ以来、
もう一生縁がないと思っていたタピオカ…
そんなタピオカドリンクが、
人目を気にせず近所で飲める
千載一遇のチャンスがやってきたのだ！
しかも有名店で修行を積んだ
プロのパティシエが作るタピオカである。
そんじょそこらのタピオカティーとは
ワケが違う！
結局私には
最初からこういうステージが
用意されていたということだ！
あ、この記事長いな…。
続きは次回にしよっと。
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「Led Zeppelin」
“Tea For One”
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メンズビギ横浜店 GMより
コチラも見てネ❗️
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