今ではすっかり冷房が苦手になった。
特に電車の冷房が一番堪える。
通勤では比較的長い時間利用するため、
必ず弱冷房車に乗ることにしているが、
それでもダメ…。
特に腕や肘に冷気が当たると、
徐々に全身の体温が下がり
ダルくなっていくのである。
この感覚…
多くの暑がりな男性には
なかなか理解できないだろう。
じゃあ上着を持ち歩いたり、
厚着をすればいいではないか…
と思われるだろうが、
コトはそんなに単純ではない。
私だって電車に乗る直前までは
ダラダラと汗をかくほど暑いのだ。
5分ぐらい乗るだけだったら
むしろ快適なくらいだ。
ところが汗が引き始めた後は
ジワジワと苦痛に変わる。
狭い車内で鞄から上着を取り出し
袖を通すスペースはないし、
できれば荷物だって減らしたい。
私は毎年この時期になると切に思う…
嗚呼、
何かいい方法はないだろうか?
と…。
そして画期的な方法は、
意外な場面で発見されたのである。
先日、近所のスーパーへ
買い物に行く時のことだった。
(スーパーの冷房もハンパない…)
“ダースベイダーおばさん”
に遭遇したのである。
しかも3人も…
クリック
“ダースベイダーおばさん”とは、
大型のサンバイザーで顔全体を覆い、
手首まで黒いロング手袋をつけて
自転車で街を疾走する謎の一味だ。
地球征服を企てているかのように
年々増殖を続けるこの一味は、
皆さんの街にもきっといるはずだが、
幸い全国的な組織化はされていない
一匹狼たちである。
国政進出もまだのようだ。
その全身黒ずくめの出で立ちは、
見る者を恐怖に陥れる。
それだけではない。
電動アシストの力でスピードも十分…
急発進、急右左折、急Uターンなど、
予測不能な無軌道な動き…
サンバイザーに隠され
視線や表情も見えないから、
いつ私達に向かって牙を剥くか
分からないのも恐ろしい。
それにしても
街中でのこの衣装は一種異様だ。
どうみても養蜂家や果樹農家の
作業合間の買い物でもなさそうだ。
おそらく…
UV対策であることは察しがつく。
しかし…
仕返しを怖れずに敢えて言えば、
そこまでして守るほどの
美貌や美肌の持ち主なのかどうかは
甚だ疑問である…。
その容貌からは、
すぐに逆ギレしそうな雰囲気さえある。
しかし私が本当に怖いのは、
自分の目的達成の為なら
他人にどう思われようと我関せず、
なりふり構わない
その意志の頑なさにあるのである。
さて…
そんなことを考えながら
注意して歩いていると、
ダースベイダー予備軍とも呼べる人が
あちこちにいることに気がついた。
全身黒ずくめではないにしても、
UV対策を怠らない
自転車に乗った女性達である。
こんなに暑いのにわざわざ長袖を着て…
あ、 これだ!
その手があったか!
よく見るとそれは長袖ではなく、
腕全体を覆うカバーをしているのだ。
UVケアなど考えたこともない私は、
今までアームカバーという存在すら
知らなかったのである。
私のような腕から冷える者には
いつでもサッと装着でき
荷物にならないこのアームカバーこそ
車内冷房対策の救世主となるはずだ。
私は早速アームカバーを探すことにした。
スーパーの2階にある衣料品売場では、
やはり婦人用しかなかった。
そりゃそうだろう。
男性に需要があるとはフツー思えない。
しかも指が通せるタイプばかりで、
フリルやレースや刺繍が付いており、
おまけに水玉やボーダー柄まである。
さすがにこれを装着する勇気は私にはない。
車内がパニックになる恐れがある…。
ネットで探してみた。
さすがに男性用もいっぱいあった。
思わずポチッとしようとしたその時、
商品説明の大事な点を見落としていた…。
☆優れた冷感作用…
☆接触冷感-5℃…
ダメだこりゃ!
明らかに逆効果だ。
ドラッグストアで探してみた。
何か代わりになるモノがあるかもしれない。
あった…
肘用サポーターである。
スポーツをしてる人にも見えるから
好印象で一石二鳥である。
買ってみた…
思ったより短かった。
ふーむ…
なかなか理想のモノが見つからない。
いっそのこと
優しそうな“ダースベイダーおばさん”
に聞いてみようかと思ったが、
性格の見分け方が分からない…。
ダメ元で100均でも探してみた。
私にとって100均はアイデアの宝庫であり、
想像力を掻き立てられる場だ。
本来の使用目的とは違った使い途を
思いついた時の快感ったらない。
以前、バナナスタンドなるものを
100均で発見した時だった。
私はこれを自分の店の帽子用什器として
使うことを思いついた。
誰もそれがバナナスタンドとは気づかず、
私は一人ほくそ笑んだものだ。
何かシンプルで伸縮性があって
細くて長いモノはないかな?
あった…
黒の女性用レッグウォーマーである。
素材もデザインもサイズも理想的だ。
やっと見つけた!
私は嬉しさのあまり即購入し、
早速家で装着してみたら…
レッグウォーマーとして
クシュクシュな状態で売っていたので、
端っこのフリルに
全然気づかなかったのである。
アハハ!
私はまるで自分が
ルイ14世にでもなった気分で
可笑しくて可笑しくて堪らなくなり、
大声を上げて笑った。
これで電車に乗ることを想像したら、
余計に愉快だった。
パニックどころか席を譲ってくれる人が
きっと続出するに違いない。
だって私は王様だから…
アハハ!
でもよく考えたら、
逆に装着すれば
フツーに使えることが判明した。
もし…
私と同じような悩みを抱えている
男性(オヤジ)がいらしたら、
是非これをオススメしたい。
これを装着すれば、
寒い寒い冷房車内でも
安心して腕を広げられるのだ!
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「Journey」
“Open Arms”
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メンズビギ横浜店 GMより
コチラも見てネ❗️

