メンズビギ ヒストリー《プロローグ》 | メンズビギ マルイシティ横浜店 GM(ゼネラルマネージャー)の極私的ブログ

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8月になると毎年思うことがある。

8月といえば原爆の日や終戦記念日がある。
あの忌まわしい出来事を体験した方々が、
徐々にこの世から去っていく。
証言者がいなくなっていくのだ。
これは実に恐ろしい。

私が勝手に思ってるだけかもしれないが、
証言者がゼロになった時点で、
再び不幸な歴史が繰り返される準備が
水面下で着々と進行していくような気がしてならないからである。

映像や文献では後世に語り継がれるだろうが、生きた証言者のリアリティさには敵わない。
その出来事の風化を防ぐ意味で、
証言者は守り神のような存在なのだ。

戦争だけでなく近年頻発する自然災害や事件・事故の当事者や関係者についても同様である。

我々は、そういった方々の証言に
できるだけ耳を傾け、
次の世代に語り継いでいく使命があると思う。


ところで…
最近の私は、実家に帰る度に
年老いた母から昔の話をできるだけ聞き出すようにしている。
母が子供時代だった戦前から戦中・戦後、
そして私がまだ子供だった時代の話まで…

一番身近にいる人生の大先輩が、
何を感じ、どんな人生を送ってきたか…
今のうちに聞いておかないと
手遅れになってしまうと思ったからだ。

昔はそんな話に全く興味がなかったが、
自分も歳を取ったせいか
改めて聞くととても興味深い。
母の口から語られる当時の日常生活の風景や
初めて聞くエピソードがこんなに面白いとは、正直驚きでもある。

決して著名な歴史上の人物ではなく、
無名で普通に暮らしている人々の人生にも
それぞれ立派なドラマやヒストリーがあることに気づかされる。

“人に歴史あり”なのだ。
そして、そのヒストリーの中に
次世代の人が生きるヒントがあるような気がするのである。


さて…
ヒストリーがあるのは人間だけではない。

昨年の秋、
たまたまお店を訪れたメンズビギの社長と
お茶を飲みに行った時のことである。

昔から社長が訪れると、
二人でお茶を飲みながら四方山話をするが、
仕事の話を真剣にした記憶があまりない。

相手が社長だけに迂闊なことは書けないが、
競争の激しいファッション業界において、
メンズビギを生き馬の目を抜くが如く牽引してきた大立役者である。

私が社員時代からお世話になっている方だが、その飄々とした話ぶりや冗談から
私はついつい気が緩み軽口を叩いてしまう。

私はよく、自分が入社する以前の
メンズビギやファッション業界の話を
駄々をこねる子供のように聞くことがある。
社長はこの世界の生き字引だからだ。

「社長がもしご勇退することがあったら、
回顧録でも執筆した方がいいですよ!
日経の“私の履歴書”みたいに。
絶対売れますよ!」

「えぇ?そんなもん誰が読むんだ」

「ボクが真っ先に読みますよ!
この業界の関係者はみんな読むと思うし、
結構イケると思うんですけどねぇ」

「ホントかぁ?
でも、オレ文章書くの苦手なんだよ」

「じゃあ、ボクが書きましょうか?
印税は少し貰いますけど…」

こんな話にも笑いながら付き合ってくれるところが、社長の懐の深さと優しさでもある。

帰り際にもう一度お店に立ち寄った社長に、

「社長、せっかくだから
ボクと一緒に記念写真撮りましょう!」

と言ったら、

「お前、まさかブログに載せるんじゃないだろうな? それはダメだぞ」

「まさかぁ、、、(汗)    
ボクがそんなことするわけないじゃないですかぁ、、、(汗)」

さすが、洞察力のスルドい方である…。


私にとって8月は、
なぜか過去の歴史に興味がいく月だ。
それはもしかしたら、
自分の生まれた月だからかもしれない。

というわけで今月私は、
少しずつメンズビギのヒストリーについて
書いてみようと思いついたのである。

誰からも頼まれてもいないが、
それが私の使命かもしれない…
っていうよりも、
先に誰かに書かれる前に。
アハハ…


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                          「Sting」
       “History Will Teach Us Nothing”
            (歴史は我々に何を教える)
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メンズビギ  マルイシティ横浜店  GMより

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