「親父のラーメン」 | メンズビギ マルイシティ横浜店 GM(ゼネラルマネージャー)の極私的ブログ

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GM(ゼネラルマネージャー)独自の視点で綴るブログ。

私の友人に、山本 晃司という男がいる。
私は彼を、ヤマと呼んでいる。

ヤマは、私より二廻り近く若い世代だ。

彼と出会ったのは、今から約10年前だ。

メンズビギ横浜店でスタッフ募集していた時、たまたま応募してきた中の一人が
彼である。

もちろん私が面接した。

当時彼は、某大学の理工学部卒業後、
警備員のアルバイトをしていた。
何か訳あり?かと思ったが、
特にその事については触れなかった。

私が面接する時のポイントは、
学歴や職歴などの
表面的なデータではなく、
その人間の内面や本質に、
崩れがないかどうかということだ。

その点、彼は大丈夫だったが、
どこか伏し目がちで陰りを感じた。

ところが、私が
「君の特技は?」
と尋ねると、
彼は真っ直ぐ私の目を見て、
「誰からも嫌われないことです」
と答えたのである。

一瞬私の頭の中が??になった。
でも面白いヤツだと思った。

さらに、履歴書の趣味の欄に書かれていた
〈音楽〉について、
「どんな音楽が好きなの?」
と尋ねると、
「ロックです!」
と答えた。

「どんなロック?」
「ブリティッシュロックです!」

私は心の中で、
        採用❗と叫んだ。
                  (そこかよ!)

こうして一緒に働くことになったのだが、
彼はホントに誰からも嫌われないどころか、不思議なくらいに好かれた。

話題も豊富なので、
彼との会話をみんなが楽しんだ。

私とはよくお互いのオススメ
ロックCDを貸し借りした。
私が60~80年代で、彼は90~00年代担当である。

無理に相手に合わせたり、
自分を抑え込んでる風でもなく、
しっかり主張もするけど、
相手を不快にさせたり、
傷つけたりすることは一切ない。

まさに特技である。

でも彼は、我々に一つだけ隠していた
特技があったのだ。
それは、漫画である。

すでに彼は学生時代に、
ある出版社の賞を獲得しており、
担当編集者も付いていた。

漫画家といえば、今や憧れの職業である。
才能があるのに何故その道を進まないのか?と思ったが、それは本人が決めることなのでほっといた。

そして我々と共に働いた数年間で、
彼の中で何かが変わったのだろう。
出会った頃に感じた陰りが
微塵もなくなった彼は、
もう一度漫画家を目指すことを
決意した。

昼間はメンズビギのスタッフをこなしがら、毎晩徹夜して描き上げた作品を
出版社の賞に応募し、一発で入賞した。

その後、某大先生のアシスタントを経て、
独立したのである。

ヤマとは、お店を辞めた後も
たまに飲みに行く。
元上司と部下ではなく、
歳の離れた友人としてだ。

私から見た彼の興味深い点は、
精神的な自由度の高さにある。
まるで、遅れてきたビートニクや
ヒッピー思想の持ち主のように。
ファッションもそうだ。



音楽だけでなく政治や経済、人生観まで
色んな話をするけど、なぜか仕事の話は
あまりしてない。

だから、今彼がどんな仕事をしてるのか、
いつもよく知らない。

ところが先日、店長の中西君が、
「山本さんの漫画が出てたのでコンビニで、買ってきました!」
と持ってきた。


「親父のラーメン」
相変わらず、画が上手い。



なんと❗主人公の名前が、
私になってるではないか⁉
(さすがに下の名前は変えてあるが)

聞いてない…。



皆さん、
よかったら立ち読み…ではなく、
買って読んでみて下さい。

彼は今、フジテレビのオンデマンドの
仕事もしているそうだが、
詳しくは知らない…。



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