モートン病に罹る前までは「やっぱり紳士靴はイギリスでしょ!」とばかりに、聖地ノーザンプトン製を頑張って買い集めていたのですが、専用のインソールを使ってなんとか履ける程度。
みんな履きやすいという、
トリッカーズのカントリーでさえダメ。
あの脳にまで響くような痛みを思い出すと、長時間は恐くて履けない。
すっかり宝の持ち腐れとなった愛靴たちは、いまや観賞用となってしまった。

そんな時、私にそっと寄り添ってくれたのがオールデンだったのです。
ファッションの仕事をしてるからには、いつかは絶対欲しかった靴で、すでにその数年前に手に入れていたが、当時のメンズビギのテイストには合わず、もっぱら休日用と化していた。
しかし、もうそんなことは言ってられない。むしろ、オールデンに合うファッションをすればいいのだ。
健康一番、オシャレは二番、三時のおやつは…(いま、お酒飲んでます)
ところが不思議な現象が…。
なんか知らんが、なんにでも合っちゃうんですよ、これがっ❗
オールデンの底力を見たのです。
さて、このALDEN(オールデン)、
1884年設立の歴史あるブランド。

並外れて上質な素材や履き心地、フィット感など、全てが最高級。
アメリカントラディショナルシューズの最高峰です。
また、障害のある足でもフィットし、均整回復を可能にする整形法のデザインを開拓した先駆者としても知られている。
(まさに私の為にあるようなもの)
また、オールデンと言えばコードバンです。
コードバンは農耕用馬の臀部から僅かしか採れない革で、植物のタンニンでなめしたモノ。
滑らかでしっとりとした光沢があり、履くほどに底光りする透明感のある艶はコードバンならではの経年変化です。
また、履く人にそれぞれ違う「履きシワ」。
独特な艶にシワが入ることで、自分だけの魅力的な1足にに仕上がる。
残念なことに、コードバンの革なめし技工は幻の技と呼ばれ、その職人は僅か数名しかいないそうです。
また、1足の生産日数は、コードバンの場合200工程にも及び3週間もかかるそう。

私が所有しているのは、チャッカーブーツ1足のみですが、
初めて足を入れた時の、手で優しく包みこまれているようなあの感覚は、他の靴では絶対味わえないです、はい。
希少性が高まれば高まるほど、価額も上がる一方だけど、こればっかりはしょうがない。
むしろ、なくなったら一大事!
任期残り少ないオバマ大統領!
この類い稀な「巧みの技」の保護政策を、
是非とも実現して欲しい。
ついでにユネスコの皆さん、一刻も早く世界文化遺産の登録を!!
私も元気なうちに、無理してでも
もう1足は欲しい❗
次は、Vチップかなぁ。
メンズビギ マルイシティ横浜店 GMより