今日は


     期末試験の返却日


でした。

もちろん返却するだけではなく、

ちゃんと試験のフィードバックも時間をかけて行いました。

だいたいどこの学校も同じだと思うのですが、

試験科目は


     聴解・文字語彙・読解・文法


の4つに分けて行います。

日本語の試験がどんなものかイメージできない方のために、

例えば日本語の文法問題は次のように出題されます。


     (  )にことばを書いてください。

      誕生日(  )プレゼント(  )もらいました。



初級レベルでこういった感じの問題が出ます。

これが外国語としての日本語なのです。

最近はテレビで流暢に日本語を操る外国人をよく見受けますが、

そんな人たちだって、最初はこんなレベルからスタートしたのです。


教えている立場であるので、

少しばかり上から目線になってしまうこともあるのですが・・・

こういうことの努力を積み重ねて上達していく学生には、

ほんとうに頭が下がります。


ところで、初級のクラスの学習者には、

同じレベルでも、

まったく日本語を勉強せずに来た

いわゆるゼロ初級の学習者と

自国で少し勉強した経験者とがいます。

すでに国である程度勉強して優秀な人の場合、

中級ぐらいから入るケースもありますが、

まあたいていの人は初級から学んでもらいます。


ただその場合やはり、多少勉強してきた人と全然経験がない人との間では、

差がありすぎて、やりにくい場合もあります。

まだひらがなもおぼつかない人に合わせたりすると、

学習経験者には授業内容が物足りなくて、つまらなく思わせたりしますからね。


ところがこれが3ヶ月~半年ぐらい経つと、

両者の差はけっこう縮まります。

それどころか、


     両者の実力が逆転


してしまうこともあるのです。


やはり経験者のほうは、授業が簡単に感じてしまうこともあり、

わかっているつもりで進んでしまうので、

勉強に対して気が緩みがちになるんですよね・・・。

特に中等教育で日本語を受けたことがある

中国や韓国の学生に、この現象が見られます。

中国人の場合、

漢字の書き方も自国の簡体字がミックスされて、

それがなかなか直らないこともあります。

そんな感じで、彼らのような経験者の場合、

入ってから2,3カ月くらいで成績が停滞してしまうというケースも、

珍しくありません。

反対に、日本でゼロから(ひらがなを覚えること)から始めた人は、

とにかく日本語の知識がまっさらなところから始めているので、

余計なことを考えず、順調に知識を積み上げていけるようです。

漢字も非漢字圏の学習者の場合、

初めて習う漢字が日本式の漢字であるため、

簡体字や繁体字のように書く人もいません。

そう考えると、むしろ漢字圏の学習者よりも有利な立場かもしれません。

だから学習経験者や漢字圏の学習者が、

日本語学習に必ずしも有利とはいえないのです。

ちなみに今回の試験では、

学習歴半年、日本に来て4カ月の



     ノルウェー人の男の子



が、

アジア人が9割を占めるクラスの中で、

イチバンの成績でした^^















ええと、日本語教育事業を仕切っている団体の一つに


     国際交流基金


というのがあります。

日本語の学習者数とか、教師数とか、教育機関数とか、

国別に調べて、統計を出したりするのがこの機関です。

さすがに毎年はやっているわけではなく、

最新のデータは2009年のものですが・・・。

で、国内の学習者数に目を向けると、上位3カ国は、


     中国、韓国、ベトナム


の順番です。

1位の中国は8万人、2位の韓国は2万人、3位のベトナムは5500人といったところです。

2006年までは3位はブラジルだったんですけどね。

国内のブラジルの学習者が減ったのは

2008年以降の不況の影響で日系の帰国者が激減したことによるものらしいです。

一方、昨今中国に続いて急激な経済成長の渦中にある


     ベトナム


からの留学生が増えているようです。

実際、僕の学校でもベトナム人の学生がけっこう多いです。

学校によっては中国籍の学生のみで占められているところも多いのですが、
(まあ、数字が示す通りですね^^;)

僕の学校では、ベトナムのほかにも韓国、台湾、タイ、モンゴルなど、

他の学校に比べたらまあまあ多国籍な学習者構成です。

圧倒的にアジアの学生が多いですが、

スペイン(ゲーム好き^^)やノルウェー(アニメ好き^^)もいます。


日常生活では同じ国の学生同士まとまることが多いようですが、

クラスではいろいろな国の学生が集まるため、

違う国の学生同士が日本語でコミュニケーションをとるわけです。


みなさん、想像できますか?

たとえば、タイの男の子と台湾の女の子が休み時間に、

たどたどしいけれども、たのしそうに日本語で会話している姿^^


同じ国の学生たちで占められていたら、

おそらくその国の言葉だけしか飛び交わないですよね。

授業で教師とすこし話す以外は、日本語で会話をする機会がないのです。

でも、いろいろな国の学習者がそろうと、

現在の僕のクラスのように、

みんな頑張って日本語を話そうとするようになるのです。


最近のニュースって、日本も含めて、


     国と国とのにらみ合い


がよく聞かれますよね。

まるで国民同士までにらみ合っているような、

そんなイメージで報道されています・・・。

でも、僕のクラスでは、そんな国と国との境界線なんかありません。

中国人とベトナム人も、台湾人と韓国人も

みんな同じ目標言語である日本語を通じて、

お互いをよく分かり合おうとしています。

本国での他国に対するネガティブなイメージも、

この第3国である日本で変わったという人も少なくありません。

たまたま彼らが興味を持ってくれた日本語をきっかけに

日本という国に来た結果、

他の国の人同士が打ち解けて理解し合うのです。

日本語学習が果たす役割のすばらしさを、感じられずにはいられません。

僕が日本国内で、日本語教師をやっていて誇りに思えることのひとつです。






外国人に日本独特のものを紹介するなら、


     日本茶


なんかいいのではないかと思います。

おもしろいもので、世界じゅうのほとんどの国や地域で、

お茶というものは人々に親しまれていますよね。

でも、お茶の製法や味はそれぞれの国や地域によって全然違います。

同じ人間の飲み物なのに、

言語同様、お茶の種類もこの世界には数えきれないほどあるから不思議です。


で、僕は日本茶にけっこうハマっています。

日本茶というと、皆さんもご存じの


     緑茶


ですよね。

最近はペットボトルでもたくさん売られていて、

いろいろな味の緑茶をコンビニで簡単に手に入れることができますが、

僕が子供の頃、お茶といえば、

家で淹れて飲むものか、

他人の家にお邪魔した時に淹れてもらうくらいしか、

お茶を飲むことってなかったと思います。

当時は買って飲むものといえばジュースや炭酸飲料くらいで、

家で淹れるのが当たり前のお茶や水を


     店で買って飲む


なんていう概念がなかったんですよね。

子供の頃に亡くなった祖母が、

いまそこらじゅうにあふれているペットボトルのお茶を見たら、

きっとびっくりするに違いありません^^;


「日本茶=緑茶」といっても、いろいろな種類がありますよね。

種類によって味も全然違うわけです。

まあ、よく聞かれるところで、

     煎茶、玉露、抹茶、ほうじ茶、番茶

なんてのがありますよね。

日本茶のことを全然知らない頃は、


     いろいろな種類のお茶の葉がある


と思っていたのですが、ほんとうは葉の違いではなく


     製法の違い


によって、いろいろな種類の緑茶が存在するんですよね。

全然知らなくて恥ずかしかったのですが・・・^^;

それからというもの、お茶の世界に少し興味を持つようになりました。

といっても、茶道のことはあまり知りませんが・・・。

いちばん凝っているのは、玉露の淹れ方です。

ご存知の方も多いかと思いますが、

玉露は煎茶と違い、新芽が出たら黒い布を被せて育て、

カテキンの生成を抑えて旨みを引き出す高級茶です。

淹れ方もデリケートで、

1煎目は低温のお湯で、少量を抽出して濃い旨みを楽しむのです。

茶の種類によって、お湯の温度や淹れ方もいろいろあって、

それがわかると茶の世界をより一層楽しむことができます。

他の習いごとと違って、お茶はふだんの生活で嗜むものですから、

そんなに敷居も高くはないし、

外国のみなさんにも、気軽に興味を持ってもらえるのではないかと思い、

いつかお茶の魅力も彼らに楽しく紹介したいと考えています。



僕が気に入っているお茶です。

   ↓   ↓   ↓






京都の宇治田原は、たいへんきれいで上質な茶畑が広がっています。

そこで厳選された上質の茶葉をブレンドしたもので、深い味わいの緑茶を楽しむことができます。