↑こちらは、発達障がいに関して私が思っていることを書いた記事です!

特に「発達障がい当事者」の方が以下の私の記事を読んでくださる場合は、必ず↑こちらの記事も読んでいただくようお願いいたします。




うちの夫はASD・ADHD(自閉症スペクトラム・注意欠陥多動性障害)があって、

今はコンサータが処方されています。




夫と結婚したのが8年くらい前で、もう15年くらいの付き合い(大学生の時から)になります。


付き合っていた時は「ぬけてるけど真面目で優しい人だ」と思っていました。


夫は一応国立大院卒で勉強はできたので、

若く浅はかだった私は

「ぬけているけど本当は頭がいいはずだから大丈夫だろう」みたいに思っていましたちょっと不満


夫の就活が全くうまくいっていなかった時に気づくべきだったな…




結婚すると、徐々に夫は変わっていきました……



私の人生は、段々と賽の河原状態になっていきました。




一番夫の特性が酷かった時期は、私もなかなか病みました真顔

ですが、夫にASD・ADHDという診断が出てカサンドラ症候群を知り

そこから私の気持ちは少しずつ落ち着いてきました!




今日は、私が発狂しそうになった

うちの夫のASD受動型についてお話したいと思います。






夫のASDは「受動型」の傾向があります。


ASD受動型のうちの夫は、以下のような特性を持っています


・相手に合わせ、相手の反応を待つ(受動的)。

・自分の意見を持ちづらい。

・指示があるまで行動しない。

・内モードの時は無表情で無口になり、目も合わず、誰ともコミュニケーションをとらない。

・勝手にストレス(イライラ)をためこんで、突然爆発する。


ASD受動型は一見穏やかそうに見えるので

「優しい」

「落ち着いている」

と思われがちなんですが、

本当は「自分がどうすべきか分からないので依存相手に合わせている」だけだそうです。

(夫の担当の臨床心理士さんがそう言っていました。)


うちの夫には、いわゆる「自分」がありません。

夫には

自分のこだわり」や「自分のルール」はたくさんあります。

(普通の人よりこだわりは多め)


でも、「なりたい自分像」や「自分はこうあるべきだという信念や倫理観」はありません。


自分がないから人に合わせていて、自分のこだわり以外のことは常に他人に全て委ねた状態になっています。




うちの夫は、「赤の他人」には必要以上に優しく親切にします。

(今思うと、結婚する前の夫がそんな感じだったのかも…)

アイデンティティがないせいだと思いますが、夫曰く、人に優しくすることで「いい人」だという評価を得たいと思っているそうです。


でも…常に他人に合わせていると無意識にストレスを溜め込んでいきます。

ASDの特性上、他人のペースに合わせることは本来非常に苦手なことなのだそうです。


「相手が思い通りにならない(予想していた反応をしない)」

「自分の気持ちや意図を汲んでくれない」ことがあると、

愛着・依存がある相手にストレスを強くぶつけたり、パニックになったりするのだそう。




夫は、子ども達が思い通りに行動してくれなかったり予想していた反応をしないと、パニックになって怒ります。


パニックになって子どもの頭を殴ったり…手が出る時もあります。

長男がイヤイヤ期全盛期の時は、パニックになった夫が子どもを噛んだこともあります無気力

書いてて情けなくなります…アホすぎますよね…



赤の他人には必要以上に親切で優しいのに、

家族にはすぐムッとして、無視して、ネチネチと文句を言って、手を出したり声を荒げたりもするのです。




うちの夫はよくミスや失敗をします。


冗談抜きで、1日に10回くらいやらかします爆笑

(コンサータを飲むと半分くらいに減りますが、飲まない日に離脱症状が出てる状態だと倍に増えます)


自分が起こした失敗によって自分の行動を否定された時、うちの夫は決まってこうやってキレます。


「(お前が)この前こう言ってたから!」

「(お前が)やれって言ったから!」

「(お前が)こうすると思ったから!」


究極に受動的なので、自分がした失敗の責任も依存相手に押し付けます。


(自分がないために)自分がどうすべきかの判断も相手に委ねすぎているため、

自分がした行動は全て依存相手の責任になるのです。


それが自分の勘違いや思い込みによって行動して起こした失敗でも、依存相手の責任にしてしまいます。




私が「失敗したのは夫なのに、なぜ私のせいになるんだ」と言い返した時には決まって


「じゃあもうやらない。」

と言います。


二項対立の思考しかできない夫は「やる」か「やらない」かの二択しか選択肢がありません。

そして、私の気持ちや意見はおきざりにしたまま、無言でどこかへ立ち去るのです。




そんな夫は、私からお願いしないと何もやってくれません。

しかも「とっても詳細に」指示しないと、きちんとやってくれないんです。


これはよくある例え話ですけど…

夫に「買い物行ってくるからちょっと赤ちゃん見ててね!」とお願いして妻が少しの間家を空けると、帰ってきてびっくり!赤ちゃんはミルクがほしくて泣いてるし服までウンチが漏れているのに放置。夫は「ちゃんと見てた」と言ってスマホでゲームをしてる。

なんて話ありますよね!!


「見てて!」とお願いしたら、「見る(視界に入れておく)」ことしかやってくれないんですよね。

これうちの夫のことです凝視


この場合、

「赤ちゃんが泣いたら抱っこしてあやしてね、もしうんちをしていたらあの箱の中にあるお尻拭きを3〜5枚使ってうんちをきれいに拭き取ってから新しいオムツをはかせて、汚れたお尻拭きはオムツにくるんでそのオムツはビニール袋に包んで縛ってあのオムツ用ゴミ箱に捨ててね、あやしても泣き止まなくてミルクが欲しそうだったらポットでお湯をわかして…(以下略)」

とお願いしなくちゃいけなかったんです。


うちの夫はここまで↑説明しないと、本当にできません。(冗談ではありません笑)




だから、私は毎日毎日、詳細に夫に指示をします。

1回教えても寝たら忘れて完全リセットしてしまうことが多いので、毎日同じことを指示します。


5回目くらいで覚えることもあるけど、覚えられないことの方が多い気がします。


覚えられないことはメモを作ってあげてLINEノートに登録したりします。

(でもメモは忘れてしまって見てくれないんだけど)

…疲れます。


私が完璧に指示できたとしても、

ASDの「思い込み(勘違い)の激しさ」や

ADHDの「不注意」、

夫の育ち方の「常識や生活体験のなさ

のせいで

きちんと指示通りにはできません。半分以上は失敗します。

その失敗の後片付けを私がすることになって…また疲れます。




蓋をあけたままの麺つゆを冷蔵庫にしまって、冷蔵庫を麺つゆまみれにしてしまったり。


灯油をぶちまけたり。


濡れた洗濯物達をタンスにしまってしまったり。


夫の運転で家族皆で車に乗っている時、踏切の中に閉じ込められそうになったり。

(3回くらいあるけど…死ぬかと思った)


水筒の蓋をきちんと閉めないままリュックに入れ、そのリュックを背負ったまま室内をウロウロしていて、家中を水浸しにしたり。


「書類はこうやって整理しなさい」と口酸っぱく言っているのに、コロナの接種券を無くしてコロナの予防接種当日に会社から「接種券家にない?」と電話をかけてきたり。

(しかも2回同じことした)


↑…こんなことが毎日起こります。

もちろん全部本当の話です悲しい

ここに書けないような失敗も沢山しています。


その後始末や尻拭いは、全部私です。

「どうしたらいいか分からない」が口癖の夫には、後始末や尻拭いができないので。


生理痛が酷い時も、退院したての病み上がりの時も、高熱がある日も、妊娠悪阻中も、臨月でも、産後退院してすぐも…

夫の後始末や尻拭いをし続けてきました。




夫が何か失敗をやらかした時、「自分が悪かった」という自覚がある時とない時があります。


自分の非を認められない(自覚のない)時は

私が「違うよ」「できてないよ」「この前こうやって教えたんだけど」と言おうものなら、お得意の

「(お前が)この前こう言ったから!」

「(お前が)やれって言ったから!」

「(お前が)こうすると思ったから!」

からの

「じゃあもうやらない。」

のパターンになります。


自分の非を認めた(自覚がある)時は、

ボソボソモゴモゴと「……ごめん…」とだけ言って、その件は終了させます。


私が(きちんと謝っていないこと、尻拭いや後始末をさせられたことに)納得できなくて話を蒸し返すと

「自分はもう謝ったんだから」

とムッとして、私の主張には聞く耳を持ちません。


夫は、自分からは何もしないし、自分がやったことがうまくいかないと何でも私のせいにする。

そして、心から謝れない…


夫のことをそう評価するようになった私は、夫から心がずいぶん離れてしまいました。





ずいぶん昔の話ですが

夫の実家に行くと、皆誰も目を合わさずに無表情でボソボソと噛み合わない話して、当時は

「なんか不思議な雰囲気だな〜(居心地悪いな…)」と思っていました。

そして結婚後、夫は私の前でもその「不思議な雰囲気」になりました。

結婚するまでは全然違ったんですよ…凝視


会話中も目が合わず、家族の前だと目が死んだ魚の目みたいになってきたし

驚くほど無表情で無口になったし

口を閉じたままボソボソ話すので何を言っているか聞き取れなくなってきたし

手が出るようになったし

些細なことでムッとして、ネチネチ文句を言って頻繁にキレるようになりました。


後々出会った臨床心理士さんは

「手に入れたからもう失うことはないと思って安心・油断してるのと、

妻を[家族]と認識するようになって、[実家でのオフモードの自分]を出してしまうようになったんだろうね」と言っていました。



無表情でそっぽを向いて、ボソボソ何を言ってるか分からない夫。


毎日毎日、同じことを詳細に説明しなくてはいけなくて、

結局上手くできないからその尻拭いは私が全部やることになって、

いろんなことを私のせいにして、都合の悪いことを言われるとムッとして立ち去って…の繰り返し。

毎日その繰り返し。


一つ積んでは〜…の賽の河原でした。


賽の河原に生きている時の私には10円ハゲができました。笑




私には、頭の片隅にASD・ADHDの知識があったので、

長男がイヤイヤ期くらいの一番特性が酷かった時の夫に「この人はADHDがあるのでは?」と思ったんです。


毎日仕事で怒られてくるし、仕事でも家でも居眠りばかり。

家のことや育児ではあまりにもミスが多く(命に関わるミスもあり)、すぐキレて私や子どものせいにするので。


それで、大人の発達障がいを診察できる病院を探して、丸一年かけて夫に「病院に行ってほしい」と説得し続け、病院に行って検査してもらい

その診断結果がASD・ADHDだったのです。




今まで

「(お前が)この前こう言ったから!」

「(お前が)やれって言ったから!」

「(お前が)こうすると思ったから!」


と散々私のせいにされ続けてきた私は、


「私が悪いから、夫が失敗してしまったり怒ったりするんだ」と思うようになってしまっていました。


「私の指示の仕方がいけなかったんだ」

「私がイライラしてキツイ言い方をするからいけないんだ」

「私がすぐ怒るからいけないんだ」

「私が我慢できないからいけないんだ」

とずっと思っていました。


義母にも「女がフォローしてあげるべき」「女は一歩下がって男を立てなくてはいけない」「もっと息子を支えてあげて」と(暗に私のせいだと)散々言われました。



夫の病院に一緒についていくと、臨床心理士さんは、私の気持ちの方をもっと尊重するべきだと夫に説いてくれました。


患者である夫よりも私の立場に立って、夫に冷静な説教をしてくれたのです。


そこで、発達障がいのある人のパートナーが心を病む病気を「カサンドラ症候群」だと教えてもらって

私は悪くないのだということを臨床心理士さんが教えてくれた時、

スーッと心が落ち着いていくのを感じました。





夫がコンサータを飲むようになり、ほんの少しだけ夫の特性が落ち着いた今も、

夫に対してすごく腹が立つ時が度々あります。

というか、毎日あります爆笑


子どもの前では気をつけてはいますが、夫に対する私の態度は酷いものだと思います。

自覚があります笑


でも、夫に腹を立ててしまう自分が正直止められません。


夫は、自分からは何もしないし、自分がやったことがうまくいかないと何でも私のせいにする。

そして、心から謝れない…

10年間じわじわと与えられた苦痛によって、こう思い込んでしまったことが、私の中でもなかなか覆せないんです。


「もう一緒に生きるのは無理だな」と思うことも度々あります。

というか、子どもがいなかったら普通に離婚していると思いますちょっと不満


子どものために、夫と何とか共存できないかな?と思って

今は、夫を変えるのではなく私自身の思考のクセを変える努力をしようとしている最中です。




たまにブログ内で夫のことをボロカスに言ってることがあるかもしれませんが

こんな事情があったんだな〜と思って聞き流してだけるとありがたいです。笑


ぐちぐちと失礼いたしましたアセアセ




カサンドラ症候群脱却のために私が考えたことについてはこちら↓



ASDの夫とACの私について書いた記事はこちら↓



以下は余談です!


尊大型や積極奇異型と比べると比較的一緒に生活しやすいと言われる受動型のパートナーですが、

一度「家族」つまり「依存する相手」を見つけてしまうと、

自分がなく相手に判断・行動を委ねすぎているため、依存しているパートナーに「自分の気持ちを分かってもらって、指示してもらって、管理してもらう」のが(無意識に)当たり前になってしまうのではないか?と思います。


というのは…

ASD受動型のお子さんがいる人がブログで「うちの子は優しすぎて、人の気持ちを考えすぎてしまう」と書いているのを見かけて。

「空気を読みすぎてしまう」とも書いてありました。


うちも夫が受動型なのですが…

正直、夫は「空気を読もうとはする」けど「空気が読めない」のがASDの特性なので、空気を読みすぎているのではないと思います。


定型発達の人は、相手の表情や状況で判断しながら相手の気持ちを察しようとするけど、

ASDの人は、相手の表情や背景を読み取ることが苦手で自分の経験や思い込みから考察してしまうので、相手の気持ちとは見当違いの方に考えてしまいやすく、結局相手の気持ちを全く慮っていない…ということがあるのではないでしょうか?


それで、自分がよかれと思い思い込みでやったことが相手に感謝されないと「せっかくお前のためにやったのに!」と怒るんです。


夫と夫の家族がまさにそうです。

「その人にとって明らかに余計なお世話だろう」ということをしてしまって、そして、相手が拒否すると激昂するんです。




受動型の人は、空気を読もうと四苦八苦していると聞きます。

空気が読めないから四苦八苦しているそうです。

だから「受動型なので人の気持ちが分かる」「空気を読みすぎる」のではなくて、

空気が読めないからこそ、空気を読むことに人一倍苦労しているんだと思います。



だから、ASDの自分の子を「優しすぎる」「人の気持ちを考えすぎている」「空気を読めている」と評価してしまうのは、ウーンと思います。


「優しい」=「相手に合わせすぎる」ということだとすると…

親が「優しい」という評価をしてしまうと、受動型の子どもは「こうやって相手に合わせているのが正解なんだ!」と(極端な話)思ってしまうのではないかと思います。


受動型の子は優しく穏やかな子に見えるので、ASD特有のもたつきがあったりフリーズしてしまっていても、周りがすかさずフォローしてしまいます。

その経験が繰り返されていくうちに、フォローされるのがいつの間にか当たり前になってしまい、何も自分からしない人になるという懸念を私は抱いています。


その結果できあがったのが、うちの夫なので…




夫の親は、なんでも先回りして子ども達の苦労を取り払ってしまっていました。


夫の兄が院試も就活も失敗した時は、親が知り合いの人伝で頼み込んで、兄の就職先を決めてしまいました。

(それは絶対に、夫兄のためにならないのに…)


夫が新社会人になる際には、アパートの下見に親が立ち会い、一人暮らしの家具一式を一緒に買いに行って、これを書いなさいあれを書いなさいと指示して、一式そろえてあげました。


夫の親は、「子どもは親が管理するもの」という考えでした。

夫は幼い頃から「主張しても自分の意見が通ることはないんだから、もう何も言わない」という考えになっていたそうです。


そして宗教が好きな変わった親なので他の一般的な家庭とは価値観がズレたところが多く…夫は「世間の常識」からさらに離れていきました。


「子どもに苦労をさせない」という考えなので、お金の管理の仕方も家事も教えませんでした。


なので…夫がこんな風になってしまったのは、親のせいでもあると私は思っています。



 

生まれ持った特性はそこまで顕著ではなくても

親の育て方や環境次第で発達障がいの特性は強くなるということ。

私はそこに危うさを感じていて…「自分の子ども達の子育ても気をつけないと」と常に冷静になるようにしています。




うちの長男も「目が合いづらい」「相手の表情を読み取りづらい」ところがあり、ASDの特性があると言えると思います。

それは3歳児検診の発達相談でも指摘されています。

特に「相手に判断を委ねて相手のせいにしてしまう」ところがあって、受動型の夫に考え方がよく似ているな…と思います。

ちなみに、診断は出ていませんちょっと不満調べていないので…


長男も、親から見れば一見「優しいな〜」と思う行動をしたりします。

でも、それは空気が読めてる・人の気持ちを考えているのは少し違うかもしれない…とちょっとだけ疑いの目を持って、客観的に長男の行動を見守るようにしています。



そして、受動型の夫がいるからこそ

「自分の気持ちは伝えなくちゃ、相手は分かってくれないんだ」

「自分から言わなきゃ、相手には何もしてもらえないんだ」

「相手に分かるように話そうとすることはとても大切なことなんだ」

と子どもによく言い聞かせています。


親が察してあげて、先回りして行動することは絶対にしないように…

フォローしてもらうのが当たり前になってしまわないように…


子どもが主張するのを待って、話をよく聞いてあげることを大切にしています。