抹茶の点て出し | もてなし // hospitality // おもてなし

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日本の「おもてなし」や「食事の作法」「和の文化」をテーマとしたブログです。

私の主な仕事は「日本料理のサービス研修」や、「日本料理のマナーの講習」をすることなのですが、サービス研修の中で「抹茶の点て出し」を指導することがあります。

茶道の経験がない人でもいくつかのポイントを押さえると、美味しいお茶を点てることができます。

 

 

 

 

 


茶碗、茶筅、茶巾、茶杓などの必要な道具を並べて、抹茶篩(ふるい)で抹茶を濾します。茶碗をお湯で温め、「茶筅通し」をして穂先を柔らかくし、穂先の折れをしらべてから茶碗のお湯を捨て茶巾で水分を拭きとります。
次に茶杓で1杓半~2杓の抹茶を茶碗に入れ、60ccほどの80度のお湯を入れます。茶筅の先で抹茶を少しほぐしてから前後に茶筅を振り、良く泡立てます。次に大きい泡を消す様に表面で静かに茶筅を動かし、滑らかな泡になったら時計回りに茶筅を巡らせ、手首を返して引き上げると、茶碗の中心の泡が少し盛り上がり完成します。

 

 

 

 

 


お茶室での「お点前」とは違う、店舗の営業中というあわただしい時間の流れの中で一瞬時を止め、一碗のお茶に心身を集中させるのは良い事と思えるのです。

一服のお茶を喜んでくださるお客様以上に、心に福を積み重ねているのですから。