海外に住むということ・・・ | 米国公認会計士のフィリピン税金や法律のあれこれ

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こんにちは、米国公認会計士の橋本です。

 

 今日は閑話休題ということで、日本人が日本を離れて海外で住むということについてお話したいと思います。

 

 海外生活に何となくあこがれを抱く方が多いと思います。移住を希望される方が行きたい国としてよく挙げられるのが、タイやマレーシア、シンガポール、ハワイなどではないでしょうか。しかし現実問題として、査証や現地でどうやって生活費を稼ぐのかという問題、あるいは果たして話す言葉や文化や民族性などすべてが日本とは違う外国で日本人が長期滞在ができるのかなどさまざまな問題に直面すると思います。

 

 確かに会社からの命令で海外転勤を命じられた方の中にも、現地に順応できる方とそうでない方とに分かれる傾向があります。そうでない方はもちろん適当な時期に異動届を提出して日本に呼び戻されたりするわけですが、時々完全になじんでしまわれる方なんかもいらっしゃってもう日本には帰りたくないと言い切る方もいらっしゃいます。 とりわけフィリピンは来る前のイメージと来てからのイメージに大きなギャップのある国の一つだと思います。スリや窃盗などの事件は日常茶飯事ですし、交通渋滞や事故も頻発するため車には乗らないほうが良いでしょう。 また夜は繁華街なんかに行けば、それなりに楽しいひと時を過ごせるのも確かです。それらは来る前にフィリピンに対して抱いているイメージと大きくは変わらないのではと思います。しかし、それと同時にフィリピン人は良くも悪くもおおらかな性格をしています。

 

 バスや電車には定刻という概念がなさそうですし、行政機関の手続きもいつ終わるとも知れない長い待ち時間に耐えなければいけません。そのような悪い部分がある反面、たとえ外国人でも困っていると助けてくれる人は必ずと言っていいほど現れますし、多少失礼ないことをしても笑って許してくれてけんかになることは多くありません。 私もたまたま財布を落として家に帰れなくて困っていた時にでも、ジープの運転手に事情を話したら、家の近くまで無料で送ってくれてしかも困ってるだろうからと50ペソ札(約100円)を手に握らせてくれました。

 

 彼もお金持ちではないでしょうが、たとえ他人でも外国人でも困っている人を助けようとする気持ちにすごく感動を覚えたことがあります。 たまに聞く話ですが、外国人がフィリピンに来るとお金を持っているときは、借金の申し込みや援助をお願いされることもよくありますが、お金が無くなると今度は助けようとしてそばに来てくれるというところがあるようです。 そういう性格の民族だから接していても自分を飾る必要がないように感じます。 素の自分を見せたとしても、あまり変な目で見られないというか、気にしないというかそういう居心地の良さがフィリピンにはあるのではと思います。

 

 しかし、外国というのは本当にその人の性格や相性に合う合わないが必ずありますので、もし海外移住を検討されるのであれば、査証のことや収入のこともありますし、行ったら活きっぱなしというのではなく、2-3か月に一度は日本との往復するくらいでちょうどいいのかなと思います。もし、そのうえで海外に長期的に住んでみたいということであれば、日本人を現地採用している会社も多くありますし、査証もそんなに難しくはありませんので、まずは興味をもっていただき自分に合う合わないを見極めていただいてからでも全然遅くないのではと思います。

 

 最近の日本はどうも住みにくくなったという声をいくつもお聞きするようになりましたので、私が考える海外生活の実感を含めてお話しさせていただきました。のどかな日曜日の昼下がりですのでくだらない話をしてしまいました。

 

 ありがとうございました。