米国公認会計士のフィリピン税金や法律のあれこれ

米国公認会計士のフィリピン税金や法律のあれこれ

フィリピンのビジネスや法律・税務・会計の最新記事や時事ニュースを配信していきます。

こんにちは、米国公認会計士の橋本です。

 

 先日、マニラのWeb制作会社の友人から世界のWebマーケティング業界についていろいろと話を伺いました。その会社は設立当初の2006年から約6年間は単なるHP制作を業務のメインとして活動されていました。 しかし2012年頃からアメリカなどからのHP制作の外注委託が急激に減少してきたそうです。 その会社はローカルの会社からの制作委託と同時にアメリカやカナダ、オーストラリアの制作会社からの業務委託を受けてWebサイトの制作を行ってきたのですが、その頃から世界中の名だたる会社はHPは単に制作して終わりという時代からクロスボーダーや取引先のグローバル化を視野に入れたサービスやデザイン、ブランディングを高めるための一つの手段と位置付ける企業が多くなりつつあり、それに伴って単に依頼されたHPを制作して納品するだけの時代は終わりを迎えました。 Webマーケティングの世界で日本は世界の潮流から約10年遅れていると言われています。 そうなると日本でも2022年頃からWebの世界も価値観や求められるサービスの内容も大きく様変わりしてくるのではないでしょうか。

 

 ではWeb制作、システム開発、Webマーケティングのみで生き残っていけない理由と今後求められる価値観やサービスとはどのようなものなのでしょうか。

 

1. 多くの企業はWebに関する機能を社内に持つ

日本に比べてWebサイトや、オンラインマーケティングに関する重要性を認識しているアメリカや海外においては企業内にWebに関連する部署、もしくはスタッフを配置しているケースが大半といえます。

 アマゾン、アップル、Facebook、Google、マイクロソフトのような大企業には数百人規模のWeb関連スタッフが在籍していてWebやその他のソーシャルメディアのコンテンツを内で制作しています。 またそれに倣ってアメリカでは多くの企業が社内にWebデザイナーや,オンラインマーケティングに関するスタッフを配属しています。社内のスタッフでは対応できないような特殊な案件や一時的なリソース不足が無い限り、大手企業はWeb制作関連の仕事を外注する事はなくなりました。

2. 外注コストの低下

Webに関する人材を社内にまかなう事が難しい中小企業の場合はWeb制作やシステム開発等を外注する事になりますが、ビジネスの性質上、オンラインでのやり取りが一般的であり取引において相手方とは一度も会わずに仕事を進める事も少なく無いとされています。

特に最近はクラウドの環境やネットを活用したビデオ会議等の普及で、実際に会わなくとも意思疎通が可能となりました。

英語を公用語とするアメリカやオーストラリアでは国内でなくても英語が通じる他の国及びそこに住んでいる人々に仕事を発注する事も珍しくはありません。特に生産コストの低い東南アジアや南米、アフリカ等に外注する事で制作コストを大幅に抑える事が可能となります。

実際、20年ほど前からクラウドソーシングサービスを利用してWebサイトの作成、SEO, SEM等ある程度パターン化した業務を海外に発注する事が一般的となっていますので、アメリカ企業がアメリカのWeb制作会社に依頼する経済的合理性が失われつつあり、システム開発、オンラインマーケティング等のサービスはコモディティ化が進み、コストの安い国外に発注する事が一般的になりつつある。

3. フリーランサーの存在

もう一つのファクターとして、フリーランサーの存在がある。日本だとフリーで仕事をしている人達は非正規雇用という事で、謎の社会的プレッシャーを感じて企業への就職を希望している方々も少なくないでしょう。また、一企業が重要な仕事を企業ではなく、フリーの人に発注する不安もあるかもしれません。しかしアメリカではフリーで働く事は一つの憧れでもあり、特にデザイナーなどは実力一つで有名企業の仕事を請負う事がステータスにもなっています。また、企業側から見てもフリーランサーをジョブ型の契約社員として雇う事は非常に一般的なケースでもあります。

実際に特定のデザイン会社に属する事無く、優れた技術を売りにプロジェクト毎に大きな報酬を得る凄腕エキスパートデザイナー,英語で言うところのRockstarデザイナーも多数存在します。

そして、企業にとっても、必要な時に必要な能力やスタイルを持ったデザイナーやデベロッパーを起用するケースが一般的であり、そのような技術者を従業員として抱えるよりもコストやリスクの面でベターなオプションである場合もあります。

加えてフリーランサーや事業主が多いアメリカでは、おのずと保険や労災、年金など、彼らをサポートする制度やサービスも充実しているためひとつの企業としてオフィスと従業員を抱えている会社がフリーランサーでも提供可能なサービスにおいて、コスト面で彼らと勝負しても勝てる見込みは少ないでしょう。

4. スタートアップによるデザインスタジオの買収

最近になり、デザインの重要性に気づき始めたIT企業がこぞってデザイン会社の買収に走る自体が発生しています。例えばEbayのユーザーエクスペリエンスを手がけた素晴らしいデザイン会社、Hot StudioはFacebookに買収され、モバイルUIの得意なMike & MaaikeはAndroid向けにGoogleが買収。AdobeがBehanceを、Squareが80/20を、アクセンチュアがFjordを買収した。また、グローバル規模で展開している大規模代理店のnuranがodopodを買収しました。彼らの高い技術力を持ったデザイナーに魅力を感じて大企業が優秀なデザイナーを多く抱えるデザイン会社を買収するケースがあります。 すなわち優秀な人材を抱える企業は高額な報酬をちらつかせた大企業からの人材の引き抜きにあったり、実力のある人はフリーランスとして独立したりで、優秀な人材であればあるほど小さな制作会社にとどまり続けることはよほどの理由がない限りあり得ないことなのです。やはり小さな制作会社が存在し続ける事が困難な理由がここにあるのですね。 さらに単にWeb制作やデザインのみを請け負う会社が存在し続けることは無理というものです。

顧客のビジネスを、

「成功へと導くストーリーを作り出せるかどうか」

で価値が評価される。

この10数年間、何社もWebデザイン会社が無くなったのを覚えています。私の顧客だったシアトルのWeb制作会社も廃業しました。ソフトランディングしてエクジットしたケースもあればハードランディングや倒産したケースも多数見受けられます。現在のグローバルな社会ではこれといった特徴の無いWeb制作/開発/マーケティング会社が存在するのはかなり困難だと思われます。 経済的合理性を追求した場合、単に同じ国の制作会社だからという理由での制作依頼は皆無といえます。 依頼やコミュニケーションも英語が通じる相手である限りにおいて外国の委託先と即時伝達を行うことができ、不便を感じることはあまりないかもしれません。

 

 どの業種にも言えることですが単にモノや形を”作る”だけでは生き残れないことが分かるでしょうか。なんらかのかたちでクライアントを成功に導く所までのストーリーを描ける会社だけが生き残る時代が到来しています。多くの制作会社は最終的にはWebやソーシャルメディアを通じたブランディング会社、広告代理店、PRエージェンシーなどに進化を遂げる事で生き残りを実現しています。単に技術力だけを武器に日本から世界展開しようと思っている会社ではグローバルの潮流にすぐに飲み込まれて跡形もなくなってしまうことでしょう。 英語が話せるということはビジネスの国際化の第一条件ではありますが、英語を話せたその先に真のグローバル化の洗礼を受けることでしょう。 世界を目指すのであれば、まずは資金を含めていろいろな準備をして臨まれることをお勧めいたします。

 

 

こんにちは、米国公認会計士の橋本です。

 

フィリピンのMECQが続いている状況の中でも、コロナウイルスの感染者は依然として増加の一途をたどっています。

 

世界的な状況下で、マニラやマカティの繁華街は外国人だけでなくフィリピン人観光客も激減しています。 観光産業や交通産業、人材紹介に従事している人々は収入がなくてまさにその日暮らしの生活を続けています。多くの日本人がフィリピンで働いていますが、いったんフィリピンでの仕事やビジネスをあきらめて日本に帰国する人さえ出てきています。 なかなか収束の兆しを見せないフィリピンではありますが、以前からお客様からご質問をいただいている内容で、日本などに研修生などを送る人材紹介や日本人とフィリピン人とのお見合いサービスなどのビジネスはあまりフィリピンでは見かけないのでこれから始めるのにはどうでしょうかというご質問に対してお応えできる範囲でお答えしたいと思います。

 

 人材を海外に紹介するには人材派遣を専門に取り扱う会社を設立するか利用する必要があります。また海外にフィリピン人を送り出すにはPOEAという海外送り出し機関に登録する必要があります。 その登録には会社の資本金が500万ペソ以上であったり、役員となる人の中に人材紹介の経験者が含まれていることなどが必要であり、日本からの新規参入はハードルが高いといえます。 またもしフィリピン人が海外でトラブルに巻き込まれたりすると送り出した派遣会社が損害を賠償する可能性もあり、フィリピンにおいて人材を扱う会社というのはリスクが伴うような気がしますのでお薦めはしません。

 

 また人材会社とは少し異なりますが、フィリピン人女性と結婚したい日本人男性というのは昔から一定数いまして、そういった方々向けにフィリピン人とのお見合いサービスを提供している事業者というのも少なからずあります。

 

 しかし人材を海外に紹介するだけでも非常に厳格なフィリピン政府ですので、外国人にフィリピン人女性とのお見合いを斡旋するというのは法律で禁止されています(共和国法 10906号, REPUBLIC ACT No. 10906) 

 

 禁止されている内容というのは以下のように記載されています。

 

第3条

(a) Engage in any business or scheme for money, profit, material, economic or other consideration which has for its purpose the matching or offering of a Filipino to a foreign national for marriage or common law partnership on a mail-order basis or through personal introduction, email, or websites on the internet;

 金銭や利得、物、経済的或いは他の対価を目的としてメールや個人的な紹介等を通じてフィリピン人と外国人との結婚やコモンローに基づくパートナーシップのお見合いやマッチング、申込などのビジネスなどを営む行為。

 

(b) Exhibit, advertise, publish, print, or distribute, or cause the exhibition, advertisement, publication, printing, or distribution of brochures, flyers, or propaganda materials which are calculated to promote the prohibited acts in the preceding paragraph, or to post, advertise, or upload such materials through websites on the internet;

 前項で禁止されている行為を宣伝する目的をもってパンフレット、チラシ、または宣伝資料の展示、広告、出版、印刷、または配布、あるいは展示、広告、出版、印刷、または配布を行う行為。またその内容をインターネット上のサイトを通じて投稿、宣伝、またはアップロードする行為。

 

(c) Solicit, enlist, or in any manner, attract or induce any Filipino to become a member in any club or association whose objective is to match Filipino nationals to foreign nationals for the purpose of marriage or common law partnership for a fee; and

 フィリピン人を勧誘、または何らかの方法で誘引して有償での結婚またはコモンロー上のパートナーシップ関係を築く目的で、フィリピン人と外国人とをマッチングすることを目的とする会の会員になる行為そして

 

(d) To use the postal service or any website on the internet to promote the prohibited acts under this section.

 この項目で禁止されている行為を宣伝するために郵便サービスまたはインターネット上のサイトを使用すること。

 

 と記載されています。

 

 結婚やパートナーシップを目的とした紹介行為をすべて禁止しています。日本ではご存知の通りお見合いやマッチングサイトの運営等の紹介サービスは合法ですので、フィリピンでも合法だと勘違いされる方々もいらっしゃいますが、これらは明確な違法行為とみなされます。

 

 ここまで人材派遣やお見合いなどの人材を海外に送り出すことに対して厳格に規定するにはきちんと理由があります。フィリピンではOFWと言って海外に就労人材を送り出すことが国策化していますが、その一方で海外で犯罪に巻き込まれたり、人身売買や奴隷的扱いを受けるなどの被害に遭われる方がたも多くいらっしゃいます。 すなわちこれらの被害を未然に防ぐ目的で一律に厳しい規定が設けられています。 たとえ人身売買目的や性暴力、奴隷的扱いをするなどの目的でなくても禁止されている根拠がここにあります。

 

 日本のメディアなどでは海外から受け入れた研修生が逃げられないようにパスポートを取り上げて低賃金で長時間労働させるような悪質な事業者が取り上げられることがありますが、これが常態化すると日本に対して厳しい制限を課す可能性も十分あるということです。 

 

 外国人技能実習生権利ネットワークなどの調査によれば、外国人実習生のうちには上記のようにパスポートを取り上げられ、日常生活を管理され、時給300円程度で過酷な長時間労働を強いられている者も少なくないのだと言います。
 オーストラリアの人権擁護団体ウォークフリー・ファウンデーションは、「日本には現代の奴隷が8万人存在する」との調査報告を2013年に発表しています。またアメリカ国務省の報告書には、「日本は人身取引根絶のための最低基準を満たさない国」と、13年連続で名指し批判されていますが、そうしたことを知る日本人は、あまりにも少ないというのが実情です。 

 

 「日本は人身取引大国だどいう事実が浸透しつつあります」

 

 特にこのようなコロナ下で困窮している状況で人の経済的弱みに付け込んで犯罪や人身売買などの違法行為をしよう或いはさせようと斡旋して暗躍する輩も必ず出てくるでしょう。

 

 それらの被害から、または犯罪の加害者となる危険性から人をどのように守っていくのかがウイズコロナにおける喫緊の課題と言えるかもしれません。

 

  それでは今日はこの辺で失礼いたします。

  

 

こんにちは米国公認会計士の橋本です。

 

 フィリピンにて事業を行う企業に関してBIR(税務当局)から重要な発表がなされました。

 

フィリピンに進出する日系企業を含むすべての外資系企業に大きな影響を及ぼす税務上の改正がありました。

 

 

 

BIRより、関連者間取引の明細等を記載した申告書様式1709(Form 1709)及び移転価格関連文書等を年次確定申告書に添付することが求められることとなりました。(Revenue Regulation No.19-2020

 

 Form 1709とは、フィリピン現地企業を含む国内国外を含む関連企業の最終親会社の情報や関連者間取引なども含まれております。なお関連者取引には法人間取引のみならず対個人取引も含まれることとなります。

 

 関連者間取引につき、国内取引と海外取引とに分けたうえで、関連者の所在地国の住所地や取引内容及び金額、関連者との取引において発生した最終源泉税額の情報を開示する事が求められているのに加えて、関係者を各カテゴリー別に細分化(親会社・子会社・関連会社・一定割合以上の株式を保有する株主・主要債権者など)して、さらに期末現在の取引債権債務残高の開示が求められます。

 

 

 この歳入規則は、Form 1709の提出以外に以下の資料が添付されることとなります。

 

  • 関連者間取引との間の取引及び金銭消費貸借契約書
  • BIRへ納付した源泉所得税の申告書
  • 他国の税務当局が発行した国外関連者の居住者証明(全部履歴事項証明・定款、個人の場合は住民票)
  • APAを取得している場合には、APAの写し
  • 移転価格文書

 

法人税の確定申告の際に移転書価格文書はほとんどの国において会社内にて保存義務に留めるのに対して、フィリピンにおいてはその移転価格関連文書の提出を求めています。提出の仕方が確定申告書に添付しなければいけないといったことも他国になかったケースであり、今後、各国が移転価格文書の提出制度を定める指針となりえる前例となりえる指針でもあります。

 

 相手国における居住証明をも求めてくるということであるため、日本語に記載されている定款や登記簿、住民票などは英文に翻訳の上、アポスティーユが必要となることも考えられるため、申告に備えて事前の準備もさることながら費用面でも親会社及び関連会社に負担を強いる変更といえそうです。

 

 

こんにちは、米国公認会計士の橋本です。

 

皆さんは会社がどのように設立されるかご存知でしょうか。

日本ではまず定款というものを作成します。定款とは会社の資本金の額や、所在地、株式の種類、発起人など設立に必要な情報を形式通りに記載したものです。 他には取締役会や監査役の有無、役員数を記載したり、その他、会社の組織構成に必要な情報を記載してそれを公証人に交渉してもらうところから始まります。 少しでも記載事項に誤りや誤字脱字があると必ず修正させられて完璧になるまで手直しさせられます。 定款の作成に慣れていないとこの修正に思いのほか時間がとられて予定の設立日に間に合わなくなることもあったりします。

 

 公証が終わると、それを法務局にもっていき、資本金がきちんと入金されていることを証明する通帳のコピーやその他の申請書類を一緒に提出して登録を待つこととなります。

 

 これら一連の手続きは慣れればどうということはありません。

 

 ではフィリピンではどうでしょうか。フィリピンでも同じような手続きを経て設立されますが、定款申請から登記まで証券取引委員会が行います。そこでも日本同様或いは日本以上に厳しい定款のチェックが入ります。 問題となる箇所は数多くありますが代表的なものをいくつかあげたいと思います。 まず、会社の所在地や発起人の住所地に関しては番地がきちんと記載されていなければいけません。 番地の記載はSECやその他の役所から通知が送られる際にそれがないと書類が届かないなど事務処理上の問題になることもあり非常に重要なものになります。

 

 それから事業目的ですが、事業目的は外資規制に抵触するモノであってはいけないということです。フィリピンには外国人が営んではいけない或いは一定の規制の下にのみ行える業種というものがあります。それらを事前に調べて事業目的が外資規制に抵触しないように書いておくととなります。

 

 そして問題となるのは種類株式の発行時に、創業者株式を誰に付与するかという問題があります。創業者株式というのは創業後5年以内に役員人事権を行使できるという強力な株式でありますが、それゆえ外国人が保有するとアンチダミーの形式証左として推認されてしまいます。 (※アンチダミーとは外資規制の対象にある事業が規制の回避を目的として実質的に外国人支配下にある組織形態を書類上フィリピン人が支配しているものとカモフラージュすることに対する規制をいう)

 

 そのほかいくつも訂正箇所が指摘され設立の第一関門であるSECへの登録申請が思いのほか進まないことがあったりします。アンチダミーの疑いをかけられてしまうとこの会社の設立申請はいくら訂正してもなかなかOKをもらえることがありません。そうなると検査官は必ず次の書類上の不備や疑問点の説明を求めてきます。

 

 書類検査に引っかかれば、その疑惑を晴らすためにSworn CertificateやSecretary Certificateなどいくつもの追加の書類の提出を求められることがあります。 それでもなかなかOKをもらえることが出来ずに諦めて、新しく申請しなおすか、疑惑を晴らす手続きを進めるかの選択を迫られます。 疑惑を晴らす手続きはまさにSECと申請者との根競べ状態になり申請は硬直状態に陥ります。

 

 そうなると多くの人はこの会社の登記申請をあきらめざるを得ません。手続きにかかる申請の仕方や方法を間違えると決して申請が承認されることはありません。 どんなに準備に時間を使ったとしても申請をあきらめて取り下げるか、手続きに際してSECの疑念を晴らすために奔走するためにさらに多くの時間と労力を費やすしかなくなることでしょう。

 

 SECだけでなく、市役所、バランガイ(自治会)、税務署などその後、立て続けに手続きが控えているだけでなく、教育機関であればTESDA、人材派遣会社であればPOEAへの申請、輸出入を目指すのであれば輸出入ライセンスの取得と様々な手続きを経て事業が開始されます。 中には手続き途中に資金が尽きて事業を開始することなく撤退に追い込まれる会社も存在します。

 

 いくら有能なコンサルタントに依頼したとしてもこの東南アジア独特の冗長なプロセスは避けては通れず、依頼されたコンサルタントは手続きかかる時間の経過とともに依頼主から無能や役立たず呼ばわりされることもしばしばです。

 

 しかし、これらの長くて煩雑な手続きをいくつもこなして事業化にこぎつけた会社やその担当者には時々面白いことが起こります。

時間の経過とともに事業計画が遅れて経費も予算を大幅に超過しているにもかかわらず、駐在員だけでなく日本の本社のマネジメント層までもが海外進出とはこういうことを言うのだということで後に少々のことが起こっても動じなくなってきます。精神的に強くなってくるのです。

 

 一つ一つの手続きをするたびにいくつもの困難で長いプロセスを経ることとなります。それはどんなに語学堪能で優秀な現地駐在員に手続きを任せようが、日本でどんなに有名で大きな企業であってもフィリピンの役所はそれらを一切考慮したり優遇することがありません。そして何度も挫折や失敗を繰り返します。それは駐在員だけでなく海外進出を許可した日本のマネジメント層にとっても辛いものになるかもしれません。海外進出への夢や希望をくじかれる瞬間でもあります。

 

 しかし世界は単一民族や同じ考え方の人の集まりではありません。その国や地域の人びとのやり方や考え方を受け入れる勇気も必要になります。

 

 海外進出とはいわば全く異なる異世界への挑戦です。 自分が今まで育ってきた小さな世界の考え方や道理が通用するということはむしろ少ないことでしょう。

 

  全く知らない世界に飛び込むということで今までの価値観や考え方が打ち砕かれることも多いことでしょう。とりわけ外国に行くということは日本人にとって不合理で不条理な考え方が支配する世界に飛び込むようなことかもしれません。 世界は理解不能な不条理に満ちています。

 

 しかし新しい世界に飛び込もうとする人にはもう一つの選択肢が常に与えられています。それはその国での事業を諦めて撤退するという選択肢です。 撤退するということに関しては誰に許可を求める必要がなく、ただひっそりと引き上げていけばいいのです。誰しも退却する自由が与えられています。 資格を目指すことにしても、プロのスポーツ選手になるにしても、公務員や大企業への就職を目指すにしても誰に断る必要もなくただ静かにそこから撤退していけばいいのです。

  

 コロナウイルスの蔓延により世界はまた大きく変わろうとしています。 人びとの世界は三蜜回避に向けて動き出そうとしていますが、それは目に見える現象面の変化に過ぎません。

 

 これからの世界がどのように変わっていくことは人それぞれが予測してそれに向けてうごけばい動けばいいことでしょう。しかしたとえどのようなことが世界で起ころうとも、ここから待ち受ける世界は思いもよらない不都合で不条理に満ちているのかもしれません。

 

 ウイルスが原因で自身の勤めている会社を解雇された方もいらっしゃるでしょう。仕事や収入を失った方も多いでしょう。 ウイルスが原因で人と人との間に溝ができてしまったと感じている人もいらっしゃることでしょう。 

 

 しかし今、自分がどのような立場に置かれていたとしても、人からあらぬ中傷や非難を受けたとしても、これからの世界をどうにかより良いものに変えていかなければいけないと思います。 たとえその人が資格取得や公務員試験、プロの選手になることをあきらめるとしても人生をあきらめるということではありません。 その人はまた別の新しい人生や生き方を見つけることが出来るはずです。 

 

 人は平等ではありません。人生は公平ではありません。何度も失敗や挫折をすることでしょう。 しかしそんな苦しい時にこそ立ち上がり、危険を冒し、自分が正しいと信じたことを行おうとする一人でも多くいるのなら、次の世代、そしてそれに続くさらに次の世代も今よりずっと素晴らしい世界になるのではと思います。

 

 今から始めることがきっと世界を変えていけるのだと思います。 

 

 たとえこの国を去ることを決めたとしてもこの国で困難を乗り越えた経験がこれからの事業発展の礎になり、フィリピン進出に携わった方の人生を豊かにしてくれるものだと信じています。

 

 このコロナの影響を受けて、このフィリピンという国から撤退されることを決断した企業、同時に仕事を失ってしまってしまった方へのメッセージとしたいと思います。

 

 それでは今日はこの辺で失礼します。

 

こんにちは、米国会計士の橋本です。

 

 アジア各国の感染状況が国によって大きな差が出てきています。これはそれぞれの政府の対策だけでなく人々の手洗いやうがい、人込みを避けるなどの感染防止のための情報や元々の衛生観念の不足によるところが多いからなのでしょうね。

 

 以下、NNA倶楽部ビジネスニュース 特別版(6/26日)からの抜粋で、アジア各国の感染状況です。

 

アジアの経済ビジネス情報
NNA倶楽部ビジネスニュース 特別版
2020/06/26(金)

 

 <アジア主要国・地域の新型コロナウイルス累計感染者数・死亡者数>
累計感染者数(前日比)/死亡者数(同)
日本  18,197(+82)/969(+1)
中国  83,462(+13)/4,634(0)
香港  1,193(+14)/7(+1)
台湾  447(+1)/7(0)
韓国  12,602(+39)/282(0)
タイ  3,158(+1)/58(0)
ベトナム  352(0)/0(0)
ミャンマー  293(0)/6(0)
カンボジア  130(0)/0(0)
マレーシア  8,600(+4)/121(0)
シンガポール   42,955(+219)/26(-)
インドネシア  50,187(+1,178)/2,620(+47)
フィリピン  33,069(+774)/1,212(+8)
インド      490,401(+17,296)/15,301(+407)
・---------------------------------------------------------------------------------------・
※累計感染者数(治癒した人を含む)、日本はクルーズ船を除く国内感染(自治体公表資料の6月25日集計分)
※政府発表・報道などからNNAまとめ
※日本時間6月26日16時現在の独自集計につき、確定値とは異なります
※「-」は更新なし

 

 

 この表を見る限り、タイ・ベトナム・ミャンマー・カンボジア・マレーシアなどの感染者が比較的少ないことが分かります。それと同時にシンガポールやインドネシア、フィリピンの感染者が多く、インドは突出していることが分かります。

 

 シンガポールのような人口わずか数百万人の国で感染者が多いのは意外な気がしますが、これは国土が小さく人を避けることが難しいからかもしれません。

 

 何人かのスタッフは今までトイレを出た後で手洗いをほとんどしなかったというのには驚かされましたので、彼女たちに手洗いやうがいなど日本のテレビやYoutubeで見た方法を教えることにしています。 スタッフが手洗いをしていなかったというのはコロナがなければこれからも知らなかったかもと思うとぞっとしますが、手洗いうがいをコロナが収束してもずっと続けてくれることを願うばかりです。

 

 フィリピンの地方では、隔離施設が満員になったとの報告が上がってきています。これは他の地域から移動してきてもその地域に入ることが出来なくなったことを意味しています。

 

 もしコロナウイルスが地方に拡散してしまうと、医療体制が整っていないために多くの感染者と死者が出ると言われています。地方政府はロックダウン以外に自分たちの身を守る術を知りません。 手洗いやうがい、人との接触を避けるなどで感染リスクを下げられるということを知らない人が多いので、恐怖が独り歩きしているような感じを受けます。

 

 フィリピン保健省のFacebookでは感染によって死亡した人の家族の動画を配信して人の死が身近にあるということを伝えようとしていますが、手洗いうがい、換気して人込みを避けるなどで感染リスクを下げられるという情報は伝えていません。

 

 以下のリンクは保健省のFacebookに上げられている動画です。

 

https://www.facebook.com/watch/?v=1103062459873717

 

 

 日本の感染者は増加に転じていると言っても、アジアの中では新規感染者数をコントロールできていると言ってもいいと思います。感染拡大が止まってきているので気の緩みがあるのかもしれませんが、それでも抑制が効いているのでしょう。

 

 アジア各国も正しく感染リスクを下げられる方法を身につけてもらいたいものだと思います。 日本国内企業だけでなくアジアに進出している企業の中にも今回の件で事業停止や撤退を検討している企業もいくつか出てきています。資本力のない企業やロックダウンの影響を直接受ける飲食業やサービス業などには厳しい局面を迎える年かもしれません。

 

 私も自身の周りで困窮している日本人やフィリピン人を個人的に金銭や食べ物を上げたりと支援していますが、同時にアルコール消毒や手洗いうがいの大切さも教えるようにしています。 日ごろ身を清潔に保てるかどうかで感染や死亡のリスクが大きく変わってくるような気がしています。

 

 早く今回の騒動が収束してくれることを願うばかりです。

 

 それでは今日はこの辺で失礼します。

 

こんにちは、米国公認会計士の橋本です。

 

久しぶりの投稿となります。現在のフィリピンの状況は強力なLock Downの甲斐もなく、日に日に感染者が増え続けている状況です。

少し前までは日本の感染者数を下回っていましたが、ご存知の通り日本の新規感染者数の増加に歯止めがかかりつつあり、医療機関の感染者治療により救われる命が多く死亡率が低下しつつあります。しかし一方で発展途上国であるフィリピンの状況はすでに医療崩壊を引き起こしており、感染しても見てもらえない患者が出始めています。

 

 日本とは異なり感染者の増加を食い止められない原因がいくつもあります。

 

 その一つはスラムが多くて感染対策を十分に取れないことと貧弱な医療体制が挙げられます。日本では隔離病棟の設置などの感染対策が施されていますが、フィリピンでは感染に対して医療従事者や他の患者への感染対策が十分ではありません。それとスラムでは医療費や感染予防に使える十分なお金と知識を持ち合わせておらず、体調が悪くなったとしてもコロナウイルスによるものなのか他の病気によるものなのかが判然としません。またスラム地域は人口密集地帯でもあるので、いわゆる常に三密状態での生活を余儀なくされています。

 

 また、フィリピンという国は外国への出稼ぎ労働者、OFW(Overseas Filipino Worker)、が多いことでも知られています。かれらの多くは外国でのコロナウイルスの流行により仕事を失って本国に帰国を希望していることが増加していると言われています。すなわち外国からの帰国者で感染した人が多くいることが知られています。フィリピンでは彼らを感染者と非感染者に区別するため空港ですべての入国者に対してPCR検査を実施しています。 入国しようとする人のうち一定数が感染していると考えられてるため、入国者が増えれば増えるほど国内感染者が増加していると言えると思います。

 

 空港では沿岸警備隊と赤十字が感染者隔離とPCR検査を実施していて、旅行者が気軽に入国できる雰囲気ではなくなっています。

 

 

 

日本の空港とは比べ物にならないくらいの厳重さに驚かされますが、入国者全員がPCR検査を受けることが義務付けられていることで少し安心感が得られます。

 

 日本ではコロナウイルスはコントロールされつつありますが、世界では感染者は依然として増加の一途をたどっています。

John Hopkins Universityのサイトには6/15 PM9:00現在の全世界の感染者数は790万人を突破しています。

 

 日本の経済は世界とつながっていて、たとえ日本で感染者が減少したとしても世界中で増加し続けている限り、日本経済に改善の兆しは当分見えないかもしれません。

 

 先進国の高い医療水準と治療薬が途上国にもいきわたり全世界的に感染者数がUnder Controlできて初めて、世界経済が良くなるものと思います。 

 

 当分は当社もまともに業務を再開できないかもしれませんが、皆さんと同じくしばらく我慢の時期を過ごすこととなるでしょう。

 

 それでは今日はこの辺で失礼します。

 

 

 

 こんにちは、米国公認会計士の橋本です。

昨日、お客様の会社で打ち合わせのために東京に行ってきました。 非常事態宣言が出ているのであまり行きたくはなかったのですが、お客様の会社が東京駅から徒歩1分という立地と打ち合わせのために交通費と日当5000円をいただけるというので、貧乏人の私にとってはうれしい限りの待遇だったので行くしかないということで、お金につられて来てしまいました。

話は海外に会社を設立したいということと、フィリピン・タイ、ベトナム、インドネシアで設立した場合のそれぞれのメリットとデメリット、それぞれの国の税金など様々な内容でしたが、何とかお客様にとって有意義な時間が持てたのではないかと思います。 

 

  打ち合わせのどこかのタイミングで私がいつもお客様に必ずお聞きする鉄板の質問があります。それは、、、

 

  「どうして海外進出をしようとおもわれたのですか?」

 

 という質問です。 私はお客様の海外進出をサポートする仕事をしていますが、日本の産業を空洞化させたいということではありません。 皆さんそれぞれやむにやまれぬ理由があったりするもので、それをお聞きするのは私の楽しみの一つでもあります。

 

 そのお客様が言うには、ご自身の会社は再生利用可能エネルギーの仕事をしてきているものの、日本の売電価格は下がりっぱなしで、しかも最近の法改正で電力の需給バランスに応じて電力を購入するしないを大手電力会社が決めることが出来るようになってしまったということで、すでに再生可能エネルギービジネスすなわち太陽光発電事業は日本では成り立たなくなってしまったようです。

 

 しかし再生可能エネルギービジネスはこれからの環境問題解決への一歩となるためにこれを続けていける場所を模索しているようでした。

フィリピンという国は7000以上の島々からなる諸島国家で、発電所から電力が送られるケーブルが届いていない島も多数残っていて、多くの島で電力が不足しているというお話もお聞きしますので、その島に住む人たちに電力を届けることが出来ないかということをお考えの要でした。 一見するととても良いビジネスモデルのように聞こえますがこのビジネスプランには大きな問題点があります。それはフィリピン人の購買力が思いのほか低いという現実です。 フィリピンの電気代は日本並みに高額ではあるのですが、その電気代を支払えるほどフィリピンの田舎の人々はお金に余裕があるわけではないのですね。

 

 つまりたとえ電力を届けたとしても、電気代の未払問題が多発するのが予測できるわけです。 電気代の貸倒や盗電が多発すればビジネスはすぐにダウンしてしまいます。そこで一般人に販売するというビジネスをやめて、電気を必要とする魚やエビの養殖を始めようと考えたわけです。 電機は自分の会社で設置したソーラーパネルの自家発電でまかなえるとして、設備と環境が整えば現地のフィリピン人に収入を得られる雇用を生み出すことが出来るということです。

 

 またフィリピンに進出するきっかけとなったのが、技能実習生としてフィリピン人を受け入れたことがあり、日本で一緒に働いた何人かのフィリピン人の勤務態度に好感が持てたからだそうです。 フィリピン人は勤労意欲が高く、勤勉で、コミュニケーション能力が高いので日本人との親和性が他の国より高いことで有名です。 そういった来日するフィリピン人に対する評価がフィリピン進出のきっかけを与えることもあるのでしょうね。

 

 海外進出を考える多くの日系企業様は最初は、日本では将来的にビジネスが成り立たなくなるという危機感を抱くことで、海外進出になんとか活路を見出そうとするパターンが多いものです。

 

 しかし海外進出を検討するものの、その国では外国の企業は歓迎されていなかったり、手続きや承認に時間がかかったり、公然と役人が賄賂を要求してきたり、労働者は予想外の怠け者だったりで、最初から上手くいく企業はむしろ少ないくらいです。

 

 今、コロナウイルスの影響で日本の多くの企業が自宅での業務を強いられているみたいです。 そこで分かったのは自宅でもある程度の業務を行うことが出来るということに薄々気づき始めている企業も散見されます。 今まで会社で行っていた業務の一部をテレワークで仕事をすることが可能なんだとすれば、それに合わせて英語が社内言語の会社で仕事に求められるスキルが備わっているのであれば、それは日本人がする絶対的な必要性を持たないことになります。すなわち英語を話す外国人がそれぞれの国で仕事を行って納期までにオンラインで納品すればこと足りるということにも繋がりはしないかと思います。打ち合わせがあればスカイプなどで世界中のスタッフとつないで直ぐにテキストを交わしたり会話をすることが出来ます。 それはすなわち日本人が業務をすることの意義や優位性がますます失われることを意味しないかという結論に行きつくまでにそう長くは時間がかからないでしょう。

 むしろ日本人は英語を話すことが出来ない人種で、グローバルに業務をさせるには能力不足なので仕事に必要ないと言われかねないということに気づくのにおそらく数年はかからないと思います。

 

 工場などの労働集約型の会社は人件費の安い東南アジアやアフリカに、テレワークで済ますことのできる仕事は世界中の優秀な人材をそこで採用して自宅で仕事をさせれば事足りますしとなってくると日本人或いは日本で仕事をする意義や経済的合理性が失われることにつながりかねません。

 

 これは根拠のない予言ではなくておそらく近い将来の高い確率で起こりうる予測であるのかもしれません。

 

 そこまで言えば多くの人で日本人の危機感を共有できるかもしれません。

日本人であるが故の優位性は失われつつあります。日本で働くことの意義も失われつつあります。 もし世界の人が自分と同じ仕事をすることが出来てテレワークで仕事ができる環境があるとすれば、日本人の給与水準は東南アジアやアフリカの人々と比較される日が来るかもしれません。 

 

 コロナウイルスの影響は今しばらく世界中を駆け巡るでしょう。しかしその裏で経済のグローバル化が着実に進んでいて日本もすでにそれに巻き込まれていることを自覚する必要があります。 コロナ禍がひと段落すれば今度は個人の雇用形態や給与水準に意識が向くようになるかもしれません。今、もしかしたらご自身の給料が安いと不満があるかもしれませんが、今の給料が世界中の人と比較されてさらに安く買い叩かれる日が来るのもそう遠くはないかもしれません。

 

 では一体だれが世界中の人びとの給与を減額した分の利益を攫っていくのでしょう?

そんな時代は確実にやってくると思います。それぞれが自身の生活の防衛手段やたとえコロナなどの緊急事態下であってもお金を獲得する方法を持たなくてはいけません。

 

 自身の生活を守る手段と知恵を持つことが次の時代を生き抜くために必要になるのではと、今のコロナのニュースを毎日見ながら感じています。

 

 それでは今日はこの辺で失礼いたします。

 

 

 

 

 

 

 

こんにちは、米国公認会計士の橋本です。

 

 皆さんご存知の通り、フィリピンのマニラは今、完全隔離状態に置かれています。

その中でも私たち日本人にとって問題なのが外国人の査証がフィリピン政府によって無効化されているということが起きています。すなわち人によってはビザの効果がなくなっていて不法滞在の状態に陥っている人が続出しているということですね。

 

 大半の人は、日本からの駐在員として滞在していますが、このコロナウイルスが蔓延している影響でドゥテルテ大統領は外国人をフィリピンから追い出そうとしています。 滞在が許されているのはフィリピン人の配偶者か外交査証を持つ人のみとなっていて事実上外国人を締め出すような形になっています。 フィリピンという国は南国ののどかな国だというイメージがありましたが大統領の命令一つで完全に統制国家へと変貌してしまいました。 道路のあちこちでフィリピン軍が検問を行っていて移動に制限をかけていますし、食料の買い出しには通行証の携帯が義務付けられています。しかも外出は各家庭から一人のみで子供やお年寄りの外出は絶対に認められません。

 

 日本と外国との危機管理への意識の温度差がこうも違うのだと改めて実感させられます。この完全隔離措置は大げさだという人がいますが、現状、日本とフィリピンの感染者数に大きな差が開きつつあります。日本もようやく非常事態宣言が発令されましたが、強制力がないためにいまだに花見やちょっとした外出が許されるという中途半端な措置にとどまっているため、これからの感染爆発が心配されるところです。アメリカや欧米ほどではありませんが日本もすでに外国からは感染国と認識されているため、日本からの渡航は相手国が嫌がるところまで来ています。

 

 私は今日本に来ていますが、フィリピンに帰れるのはもう少し先になりそうです。

 

 それと仕事柄、よく聞くのは事業の継続が難しくなってきている企業が出始めているということがあります。 業種によっては、確かに事業継続が難しいこともあるでしょう。 しかしながらこの危機に思うのは、同じ業種であっても生き残れる事業者と生き残れない事業者とで分かれてしまうというところでしょうか。 生き残れるのは資本力があったり、今の危機的状況でも対応できる業種であったりしますが、これはある意味、企業が選別されるということかもしれません。

 

 生き残れる企業や事業者の特徴というのは、平時に収益力の高い会社や高付加価値を生み出す企業ではありません。 一言で言えば生き残れる可能性のある会社というのは固定費や毎月の支出を抑制できる会社であることと、困難な状況にあっても支出を賄えるだけの資本力や会社を回していけるだけの最低限の収入を確保できる会社ということになります。

 

 通常ここまでの危機的状況を予測できる人は少ないために、固定費の抑制や非常時における収入の確保について真剣に考えてこなかった人が大半だと思います。 しかし残念ながら困難な状況に陥ってから、対策を考えるというのは一夜漬けの勉強と同じくらい効果の薄い対策しかできないものです。 日ごろどこまで危機的状況に備えたビジネスモデルと組織設計を行ってきたかを問われる試練の時を迎えています。

 

 たとえ日本やフィリピンが今後ますます危機的状況に陥っても、生き残れるように今できることを全力で取り組むしかないのだと思います。

 

 世界的な恐慌になっても日本の財政が破綻したとしても、人は生きていかなければいけません。 自分や家族を養っていく必要があります。 コロナの影響が長引くことで会社を去ることになったり事業を整理する必要があったりで人生の転換点を迎える人もいると思いますが、これが終息すれば、元通りの生活が遅れることを信じて今できることをするしかないのでしょう。

 

 私も今はフィリピンの会社を休眠状態にしていますが、また終息後に再開して、お客様やスタッフと再会できることを心待ちにしています。

 

  それでは今日はこの辺で失礼いたします。

 

こんにちは、米国公認会計士の橋本です。

 

マニラ首都圏がLock Down(封鎖)となってからはや半月も経ちました。現在のフィリピンの状況は当初封鎖の状況よりますますひどい状況になりつつあります。

 

 封鎖当初は銀行やレストランでも回転しているところがありました。 とはいえ受付カウンターの列に並ぶにはSocial Distance(社会的距離)と言って、最低1.5~2m話して並ぶ必要がありました。それでも何とか生活することが出来る状況ではありました。 私もKFCやジョリビーにも行けたりしましたが、今はそれも閉まっていて、スーパーくらいしか空いていません。

 

 そして、多くの人は収入がないため、食べ物すら買いに行けずにひったくりや強盗が多発しています。

警察の厳戒下でこのような状況ですので解除後しばらくは荒れるかもしれません。

 

 当然、役所なども最低限の維持人数を残して閉鎖されてしまいました。

 

フィリピンは穏やかな国だと思っていましたが、大統領令ひとつで国が全く別物へと変化してしまいました。

全員がピリピリしていて、何もすることが出来ずに多くの犯罪や餓死者が出てくる可能性もあります。

 

 経済だけでなくコロナウイルスを封じ込めるために多くの犠牲を払いつつ何とか生きながらえていますが、これらかのマニラは犯罪と餓死者の地獄と化すかもしれません。

 

日本も対岸の火事ではいられない状況となってきましたので、今回は日本も多くの犠牲を強いられることとなるでしょう。

何とか全員で乗り越えたいものです。

 

 またCommunity Quarantineが解除後に何とか再開できればと思います。

 

 

 それでは今日はこの辺で失礼します 

こんにちは、米国会計士の橋本です。

 

今日は、海外で日本人社会が形成されているという話をしてみたいと思います。

 

海外に日本人が出た場合、大きく分けて2種類の人間に分かれます。 現地の人に溶け込もうとする人と日本人同士で固まってしまう人です。 現地の人に溶け込もうとする人は、仕事や生活をしていて日本人が自分だけという状況であってもそれなりに何とかなってしまいます。 一方で日本人同士で固まってしまう人は、仕事場でもプライベートでもいつもそばに日本人の話し相手がいないと落ち着かなくなってしまいます。

 

 現地の人に溶け込んでいるから良いとか、日本人同士で固まるから悪いとかという単純な話ではありません。 海外に来ている日本人の中にも良い人もいれば同じ日本人をだます悪い人もいます。それはどこの国に行っても同じでしょう。 私はフィリピンに滞在していますが、一番信用できる日本人というのは、日本から会社の命令や辞令で出向してきている人たちです。 彼らは海外には来ていても日本人のマインドそのものです。 また親会社の命令で来ているため現地の人をだます必要がありません。 そして信頼できない人というのは自らの意思で現地に滞在している人の中に多くいます。 彼らの中には平気で同じ日本人や現地の人をだますような人もいます。 彼らはそうやって同じ日本人を安心させてお金をだまし取って今まで生活の糧を得てきたのでしょう。

 

 ですので、私が信頼できる人の多くは日本からの出向組が多いというのは、身元がしっかりしていてお金に困っていることが少ないからということがあるかもしれません。

 

 では、自らの意思で海外に来ながらどうして同じ日本人をだますような人がいるのでしょうか。それは、彼らがそうすることでしか生きられないからでしょう。 中には何か悪いことをして日本から逃げてきた人や、日本に戻れない事情のある人などいろいろな人がいます。真偽のほどは分かりませんが、有名な日本レストランのオーナーが日本で指名手配を受けていて、ここでは偽名を使っているなんて噂も聞こえてきたりします。

 

 やはり見知らぬ土地で出会う同じ日本人というのは、心を許し勝ちである分、付け入られやすいのかもしれません。

 

 ですので私は駐在員や出向でフィリピンに来ている人以外の人で、ほとんど日本人を知りません。 中には良い人もいるでしょうし、友人になれるかもしれない人もいるかもしれません。 しかし日本とは違う国にいる以上、こちらが友達だと思っていても相手は自分のことをどう思うかは最後までわかることはないでしょう。 

 

 私は現地に来た頃は、現地のフィリピン人に何度となく痛い目を見させられました。 たとえ私が誰であろうと、お金を持っている思われる限り、おかしな輩はなくなることがないのかもしれません。

 

 私は、向こうからこちらに話しかけてくる日本人を信用しません。例えその人が善意で声をかけてくれようとしていたのであっても、こちらから近づいていくことはないかもしれません。

 

 たとえ話し相手がいなくても、たとえ寂しくても同じ日本人だからと安易に心を許せるものではないと、何度か私もフィリピンに来て初めて思い知らされました。

 

 特に気を許しがちな同じ日本人だからこそ、悪い人間でないかどうかかしかめてからお付き合いするかどうかを決めるでべきですね。

 

 今日この辺で失礼します。