Rolex Air-King Ref.116900
買うまで知りませんでしたが、エアキング116900はロレックスの帯磁モデルであるミルガウス116400と兄弟機で、ミルガウスと同じ耐磁キャリバー(cal.3131)が搭載されています。ケースも同じで、耐磁性合金でできたインナーケースによってムーブメントがシールドされているという特殊ぶりです。
ミルガウスの名前のミル(mile)は1000、ガウス(gauss)は磁束密度の単位を意味していて、ミルガウスは普通の時計が60ガウスくらいしか耐えられないところを1000ガウスまで耐えるように設計され、発電所の技術者など、強い磁界の中で働く人が使えるように、プロユースの性能を備えています。
エアキングは名前の示すようにパイロットウォッチだから、高高度での磁場が強い環境での使用を想定して、優れた耐磁性能を持たせるためにミルガウスと同じ技術を用いて作られているのでしょう。
さて、ミルガウスは、昨年、気づかないうちに廃盤になってしまっていて、エアキングも一昨年の2022年を持ちまして126900にモデルチェンジしました。
エアキング126900ではムーブメントがcal.3230に変わり、ミルガウスに見られる耐磁性のインナーケースは廃止されました。
そうなると、ミルガウスの技術を駆使した一世代前の116900には、現行の126900にない魅力を感じます。エアキングを買ったのに、ミルガウスも手に入ったような気持ちになるからです。
現行エアキングもたいへん魅力的で、かっこいいですが、今回は、現行126900じゃなくて116900と出会って良かったのかなと思っています。