グランドセイコーを持っているのに、プレサージュを買ってしまうとは思いませんでした。
お求め安い値段で美しく、デザインは新しくもあり、ノスタルジックでもあります。
いたく気に入ってしまったので、購入は仕方ないですね。
最近、セイコーはプレサージュで写真のような幾何学模様の文字盤のものを出してきています。このSARY167は廉価版ですが、これまでのラインナップを含めた中でも一番気に入りました。
メカは4R35で、これまでもプレサージュによく使われてきた定番のものです。シースルーバックにしない方が厚さを抑えられるし耐磁性能も上がりそうですが、まあ、こだわる気持ちはないので気にしません。
横径38.5mm、厚さ11.8mmは、まだちょっと大きいけれど、最適なサイズに近いと思います。
最近は、なんでこんなに大きい腕時計ばかり作るんですか…、と、世の風潮を恨んだりしておりましたが、やっと普通のものを作って出してくれたという印象です。
デザインも一言で言えば、温故知新というところでしょうか。ロードマーベルに見たようなアラビア数字にドルフィン針を合わせ、それをカラフルなギョーシェを彫り込んだダイヤルに載せてくるとは、なかなかのセンスであります。古き良き時代のセイコーのデザインを踏まえながら、新しいデザインを組み入れているところがいいですね。
もう、やればできるじゃないの。これで中古のロードマーベルが欲しいという衝動は押さえられそうです。
↑村松時計店四代目直伝、文字盤を引き立てる直射日光写真
ロードマーベルと書きましたが、私は特段古いものが好きなわけではありません。ただ最近のなんだか意味の分からないデザインが、嫌で仕方がないのです。なんだか余計に感じてしまうものが多いというか。
しかし、この時計にはグッときました。セイコーさん、一票入れときますね。
チャレンジングでありながらも、古き良きデザインを大切にする姿勢、これからも大事にしてください。懐かしいデザインを踏襲した新しいものは、私の理想です。
できれば自動車でも、そんな昔ながらの工業デザインの流行が来ないかな。
<追記>
SEIKO PRESAGEをプレサージュと書いてしまいましたが、この時計の名前の表記はプレザージュでした。読んでくれた1891176さんよりご指摘を受けて初めて知り、目からうろこでした。1891176さん、ありがとうございました。
なんで間違えたんだろうなと思って考えてみたところ、日産がプレサージュという名の車を出していることに思いあたりました。
ちなみに、「予兆・予感」を意味する英単語のpresageの発音は日本語で書けないけれど、プリサジと、最初にアクセントがついて、ザと濁りません。
どうしてセイコーの時計はプレザージュというのでしょうね。