腕時計遍歴107 セイコーの復刻好き SDKA001 | はし3の独り言

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腕時計に自転車、高校理科の話題が多いブログです。日常で印象に残った出来事も取り上げます。時間があって、気が向いた時しか更新できていませんが、ご愛顧よろしくお願いします。

 先週、グランドセイコークォーツSBGV011の電池交換をするためにタカラ堂に行きました。 

 

 

 この時計は、1964年に発売された「GSセルフデータ」を復刻したものです。セイコーでは、数十年前に出した時計のデザインをオマージュしながら最新の技術を駆使して限定品を造ることがよくあり、そのシリーズはヒストリカルコレクションと呼ばれています。

 

 

 この時計をタカラ堂で買ったのは2014年の8月のことだから、もう6年以上の月日が経つのだなあ。当時はまだ腕時計にハマっていなかったから、「こんなに高いものを買ってしまうなんて…、なんてことしちゃったんだ。」、と、罪悪感にさいなまれたことを思い出します。

 

 タカラ堂のスタッフの方にSBGV011を預け、電池交換が済むのをショーケースの時計を眺めて待っていると、最近では「お得意様」に成り果てた私を見つけた別のスタッフの方が、「はし〇さん、今日は、いいものがあるんですよー。よかったら、いかがですか?」、と、声をかけてきました。

 

 そういって見せてくれたのは、20年ぶりに出たキングセイコーの復刻、SDKA001でした。

 

 いやあ、もう、箱からしてすごかったです。間違いなく愛蔵するためのものですね。

 

 

 

 ああ、これは、しばらく前から、時計ブログ仲間の間で評判になっているやつだ…。

 

 「へぇ、落ち着いた雰囲気の良い時計だ。世界限定3000本なのか?ふむふむ、20年ぶりのキングセイコーの復刻で、今なら予約できると。」

 

 と、しばらくスタッフさんの説明に耳を傾けました。

 

 

 薦められ、ちょっと欲しいなとも思ったんですが、私はキングセイコーについてはセイコーのヴィンテージ好きの人たちの間で人気があることしか知りませんでした。

 

 だから、これはキングセイコーが好きで好きで仕方がない人たちのために作られたもので、私などが買うべき時計ではないなと思いました。

 

 

 

 私はスタッフの方に見せて貰ったお礼を言って、SDKA001を下げてもらいました。

 

 と、そこへ、別のスタッフの方が電池交換を済ませたSBGV011をもって現れ、こう言ってきました。

 

 「電池の消耗が早くなってきているし、そろそろ、コンプリートサービスに出してはいかがですか?」

  

 私は、SBGV011をとても大切にしているので、そのセイコーのコンプリートサービスというものに出すことにしました。革ベルトもかなり痛んできているし、この際、交換しようかな。

 

 クォーツ時計にも定期的なメンテナンスは必要です。でも、サービスに出している間はSBGV011に会えません。期間を聞くとほぼ2カ月かかるという。

 

 私はやけに心細い気持ちになってきました。

 

 いつも手元に置いてある愛用の腕時計をオーバーホールに出すときの、この気持ち、分かってくれる人はいると信じております。帰ってくるまで寂しいな。

 

 突然、脳裏に先ほどのSDKA001の映像が浮かんできました。

 

 「古いセイコーのシルエットって、いいよね。キングセイコーはよく知らなくても、古いデザインで中身が新しいなんて、大好物なんじゃないのかい?買わないと、後悔するかもしれないよー。」

 

 と、駄々をこねる子供のようなささやき声は、幻聴だったか。

 

 私は、その声に従うことなく、すぐにタカラ堂をでて、まっすぐ家に帰りました。