日清から「ラ王」が発売されたのが1992年、私が二十代前半の頃です。バブルの絶頂期ですね。
半生麺をインスタントラーメンに取り入れた高価格帯の商品で、製品としての評判は高かったものの、当時のテレビCMがとても下品で、全然おいしそうに見えなくて、私は苦手でした。
それから25年くらいたったでしょうか。ふと、コンビニで「ラ王」を手に取ったのは、沖縄そば味だったからです。
沖縄そばは、好きです。スープの味が何とも言えない。もしかしたら、「ラ王」を食べるのは初めてかもしれませんでした。
成分表には、おおよそ一般のカップラーメンには入っていそうもない、フルーツ食材がずらり。おいしいインスタントラーメンを作ろうとした、日清の開発者たちの執念が垣間見えます。中には、マツタケといった超高級食材もありますね。
カロリーも塩分も控えめです。これならスープを飲み干しても大丈夫でしょう。
「ラ王」は、2010年に一度、生産終了をしています。だから、今の「ラ王」は2代目です。麺もパックに入った半生麺ではなく、ノンフライ麺に変わっています。
ノンフライ麺は、最近では珍しくありませんが、「ラ王」と言えば麺へのこだわりです。何と言っても、キング・オブ・ラーメンですから。きっと期待できるでしょう。
ちらと見て、具材へのこだわりも感じました。ショウガと焼き豚は、半生です。
お湯を注いで麺をほぐすと、まるで生麺のような美しさです。さすが、「ラ王」といったところでしょうか。素晴らしい出来栄えです。
具をのせていくと、いやあ、すごい、すごい。美しいです。ノンフライ麺の二代目になっても、やっぱり麺へのこだわりを捨てたわけではなかったのです。見直しました。
味も上品で高級感があります。豪勢にマツタケを入れてくるくらいですから、まさに王を名乗るにふさわしいカップラーメンと言えます。
これまで食べてこなかったけれども、これからは「ラ王」を選ぼうと思いました。
おいしかったです。ごちそうさま。