どんなもんだいと言わんばかりに、晴れ渡った青空。静岡県の冬の天気は、いつ見ても素晴らしい。
私はルイガノCTR号を担ぎ出すと、元気にポタリングに漕ぎ出した。
が、
楽しい一日になるはずだったサイクリングに、ちょっとしたアクシデントが。
どうにも、スピードが乗らない。おかしいぞ。なんだ、この時速24kmって。
初心者向けとは言え、ルイガノCTRは、まがりなりにもロードバイクだ。それなのに遅すぎる。それにペダルが重く感じる。
どうもおかしいと思った私は自転車を降り、何か不具合があるのではとルイガノCTRを点検し始めた。
なんだ。リアのブレーキが片効きしているじゃないか。これじゃ、スピードが出ないのも当たり前だ。ブレーキワイヤーを緩めてゆとりを作り、再び漕ぎ出す。
問題はあっさりと解決したように見えた。
が、
ブレーキは直したのに、いつものスピードは戻らない。私は、もう一度自転車を降り、ルイガノCTRのパーツ達を点検する。ブレーキのチェック…、問題ない。ホイールの締めすぎ?、いや、そんなことない。
おかしいなあ、どこに問題があるって言うんだ。しっかりしてくれよ、ルイガノCTR。
実は、最近、すっかり出番の少なくなったルイガノCTRを不憫に思い、同僚に安く引き取って貰おうと計画していた。フラットバー使用に変えたのも、街乗りとして使いたいという同僚の希望に合わせたものだ。
もしかすると、売られるのを察して、ぐれてしまったのでは…(; ̄Д ̄)
しかしなあ、ロードバイクが増えてしまって、私の甲斐性じゃ賄いきれない現状もあるのだよ。わかってくれよ。お前は新しいご主人様のところに行って、幸せに暮らすんだよ。
私は拗ねるルイガノCTRをなだめると、よいしょっと、漕ぎ出した。
しかし、ルイガノCTRは機嫌を直すどころか、ますますペダルを重くする。時速はとうとう20㎞を割り込んだ。これじゃママチャリの方が速い。今日は無風に近いのに。
と、そんな折り、背後からMTBに乗ったおっちゃんが現れ、私の横をパスしてゆく。
お~い、なにやってんだ。MTBに抜かされちゃったじゃないか。がんばってくれよ、ルイガノCTR。
私は、ペダルに力を込める。しかし、ルイガノCTRは言うことをきかない。
MTBでのんびり走っているおっちゃんに千切られるとは…、ありえん。
しかし、どうすることも出来ず、仕方なく途中で大井川リバティを降りて、その日は帰るしかなかった。
ルイガノCTRは、私が乗った、最初のロードバイクである。想い出もいっぱい詰まっている。やはり売ってしまうなんて間違っているんだろうか(というか、こんなんじゃ売れないが)。
ルイガノCTRの身売り話は、もう一度よく考えた方が良さそうだ。
ロードバイク好きが過ぎて、自転車が増えてしまった方達は、いったいどうしているのかなあ。