なぜ歳を取ると2〜3日後に筋肉痛が起きると言われるのか?

 運動をした後、2〜3日後に筋肉痛を感じた経験は誰しもあるだろう。
しかし、歳を取ると筋肉痛が遅れて現れるという話を聞いたことがある人も多いのではないだろうか。
なぜそのような現象が起こるのか、今回はそのメカニズムについて解説していく。

 まず、筋肉痛のメカニズムについて簡単に説明しておきたい。
筋肉痛は、運動によって筋肉繊維が微細に損傷を受けることで起こる。
この損傷によって炎症が起こり、痛み物質が生成される。これが筋肉痛の原因となる。

 一般的に、歳を取ると筋肉痛が遅れて現れると言われている。これは、いくつかの理由が考えられる。

 1. 筋肉量の減少
 歳を取ると筋肉量は減少していく。
筋肉量が少ないということは、同じ運動でも筋肉繊維にかかる負荷が大きくなり、損傷を受けやすくなる。
そのため、筋肉痛が起きやすくなる。

 2. 回復力の低下
 歳を取ると、筋肉の修復力も低下していく。そのため、筋肉繊維が損傷を受けても、若い人に比べて修復に時間がかかってしまう。
これが、筋肉痛が遅れて現れる原因となる。

 3. 運動習慣の減少
 歳を取ると、運動習慣が減っていく人が多い。
運動習慣が少ないと、筋肉の柔軟性が低下し、筋肉痛が起きやすくなる。

 4. 筋肉の質の変化
 歳を取ると、筋肉の質も変化していく。
若い人の筋肉は弾力性があり、損傷を受けにくい。
一方、歳を取ると筋肉は硬くなり、損傷を受けやすくなる。

 これらの理由から、歳を取ると筋肉痛が遅れて現れると考えられる。
ただし、これはあくまでも一般的な傾向であり、個人差もある。
 筋肉痛を予防するためには、運動前にしっかりとウォーミングアップをすることが大切である。
また、運動後はクールダウンを行い、充分なストレッチをし、筋肉の疲労を回復させるようにしよう。
 歳を取ると筋肉痛が起きやすくなるのは仕方のないことだが、適切な対策をすることで予防することは可能である。
運動習慣を継続し、筋肉を鍛えることで、筋肉痛の予防だけでなく、健康維持にもつながる。