読書④ 『羆 嵐(くまあらし)』 吉村 昭著 | そういえば・・・

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昨年から引き続き、東北、とりわけ秋田県ではツキノワグマによる獣害が

頻発している。最近もタケノコ採りの女性が殺害された。

 

 

 

 

山菜採り、キノコ採りなどで、本州の山でクマと鉢合わせになることが多い。

わたしの感覚では『スーパーで買えばいいじゃん』の一言につきるのであるが、

実際、自生している山菜やキノコは香りがとても良いものらしく、そういった風味を

知っている地元の方は危険を冒してでも山に入るのだろう。

 

 

 

 

クマによる獣害を描いたノンフィクション小説といえば 『羆 くまあらし 嵐』が有名。

北海道に入植した開拓農民と羆(ヒグマ)との壮絶な闘い。犠牲者続出。

 

第一次世界大戦が二年目に入った、大正四年に起きたこの惨劇は以降、現在に

至るまで、単独の獣による犠牲者数の記録ではいまだ本邦No.1である。

ちょうどこれから暑くなるので、本を読んで涼しくなりたい方にはお勧めの一冊。

 

 

(これを読むと、鈴の音色なんかは全く抑止にならないことがわかる  表紙が怖い)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところでこの獣害事件が発生した苫前では『ベアーロード』と道を名付け、

羆をキャラクターにした看板で惨劇の場所までの距離を表示するありさま。

なんとも凄い逆転の発想だ。