本日、我が会派の代表が一般質問を行いました。

 

 その際、議長が必ず申し述べるセリフがあります。

 

 「理事者に申し上げます。質問事項が多岐にわたっておりますので、答弁時間には十分な配慮をし、簡潔かつ明瞭な答弁を求めます。」という感じのセリフです。これが代表の質問スタイルです。

 

 なぜこういうセリフが毎回質問の度に言われるか?ですが、下記に基づいています。

 

先例申し合わせ98に、

・質問者(又は質疑者。以下同じ)は、通告した予定時間を配慮して質問(又は質疑。以下同じ)を考え、予定時間を遵守すること。

・答弁時間が質問時間を大幅に上回るような質問は、自粛する。

答弁者も、簡明な答弁をするよう、留意すること。

・議長が「質問事項が多岐にわたっていますので、答弁に配慮願います」と指摘した場合は、答弁者は、質疑(又は質問)時間を大幅に上回るような答弁時間とならないよう配慮する。

・質問者は、質問中に残り1分を切ったら質問を終了することを心がけること。

 と記載されています。

 

 発言時間の制限は、議事の能率的な進行を図るとともに、議員の発言の機会均等を図るために必要なものであり、議長の議事整理権の一作用とされています。

 

船橋市議会会議規則です。

 (発言時間の制限)

第57条 議長は、必要があると認めるときは、あらかじめ発言時間を制限することができる。

2 議長の定めた時間の制限について、出席議員5人以上から異議があるときは、議長は、討論を用いないで会議に諮って決める。

 に基づいて、

 本市議会では、議運において具体的な制限内容を申し合わせています。

 この申し合わせでいう「予定時間」とは、「市政執行方針及び議案に対する質疑」及び一般質問については、申し合わせの範囲内で発言者本人が申し出た予定時間のことであり、「議案に対する質疑」については、申し合わせの時間です。

 予定時間終了2分前のチャイムが鳴った後の残時間は秒単位で表示できないため、次の登壇の際、議長から告知しています。

 

 さてこの申し合わせを盾にブーイングが出るのですが、目くそ鼻くそ的部分があります。

 

 同じ98にある「質問者は、質問中に残り1分を切ったら質問を終了することを心がけること。」を守ろうとしていると思える議員が非常に数少ないのです。

 

 さて経緯も知らずに文句を言う議員もいますが、概ね、次の通りです。

 

 持ち時間制(当時は往復制)で実施したのは、昭和51年1定でした。以降、「申し合わせ」事項とせず、そのつど試行として実施してきました。

 

 その間、時間を保守会派20分・革新会派30分としました(昭和51年3定、4定)が定着せず、成文の申し合わせとすることを協議したのですが結論に至りませんでした。

 平成3年6月4日初めての申し合わせ話されました。このとき、答弁時間を含めない、いわゆる「片道制」とすることについても提起され、協議しましたが、結論に至らず、従来どおりの往復制で実施されてきました。

 

 その後、議員改選後及び新議長選挙の都度、日本共産党から議会運営に関する要望事項が提出される中で、片道制が要望されました。

 

 平成8年9月の会派代表者会議で、予算特別委員会・決算特別委員会における質疑の会派持ち時間制を協議した際、本会議における一般質問等についても特別委員会に倣い、片道・持ち時間制について検討を行うものとされました。

 

 平成15年の議員改選後、日本共産党から提起された片道制の要望に対して協議を続け、平成17年1定で市政執行方針及び議案に対する質疑の片道制を試行しました。

 

 また、同4定では一般質問の片道制を試行しました。

 

 平成18年2月の議運で、平成18年1定から、すべての質疑・質問について片道制を実施することとし、従来の申し合わせを改正しました。

 

 平成18年5月の議運で、往復制のときには発言予定時間終了5分前に合図を行っていたものが、質疑・質問の片道制実施に伴い、終了「2分前」に変更となりました。

 

 さて、つい先月のブログにも書きました。

 

 懸念される健康福祉常任委員会の陳情請願審査の形骸化(3)

 

 に書いた内容にも類似するのですが、日本共産党が、「質問権」だかなんだか知りませんが、そう言うものを振りかざして、やたらと質問をして効率的な議会運営とは裏腹なことをし続けてきたのです。

 

 で、みんな嫌になっちゃって、「時間制限」しようぜ~みたいになったのが歴史の始まりです。

 

 でもね、僕は熟議と効率化という相反する部分をどうするべきか?で今悩んでいます。(笑)。

 

 で歴史に戻りますが、この時の議運の委員長や、裏で議会を取り回していた議員の顔ぶれからすると、ある意味計算や打算があったんでしょうね。

 

 従来からの往復制を堅持することだってできたはずですもの。何か取引が...。