ちょっと地方自治法を。

 

第一条  この法律は、地方自治の本旨に基いて、地方公共団体の区分並びに地方公共団体の組織及び運営に関する事項の大綱を定め、併せて国と地方公共団体との間の基本的関係を確立することにより、地方公共団体における民主的にして能率的な行政の確保を図るとともに、地方公共団体の健全な発達を保障することを目的とする。

 

第一条の二  地方公共団体は、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担うものとする。

○2  国は、前項の規定の趣旨を達成するため、国においては国際社会における国家としての存立にかかわる事務、全国的に統一して定めることが望ましい国民の諸活動若しくは地方自治に関する基本的な準則に関する事務又は全国的な規模で若しくは全国的な視点に立つて行わなければならない施策及び事業の実施その他の国が本来果たすべき役割を重点的に担い、住民に身近な行政はできる限り地方公共団体にゆだねることを基本として、地方公共団体との間で適切に役割を分担するとともに、地方公共団体に関する制度の策定及び施策の実施に当たつて、地方公共団体の自主性及び自立性が十分に発揮されるようにしなければならない。

 

 私たち議会の直接的な役割は何度もこのブログで書かせていただきましたから、今回は書きませんが、この地方自治法の根幹である、「地方公共団体の健全な発達を保障すること」「住民の福祉の増進を図ること」のための議論を住民に代わって行うことだと思います。

 

 私は若手の議員さんと話す機会があると、「とにかく新人議員は課長の席へ遊びに行って、雑談をしなさい。」と言います。

 

 市政の生の最新情報を持っているのがそれぞれの担当課の課長さんたちなのです。

 

 その情報と、自分が市民から頂いてきた情報をどうマッッチングをさせるか?あるいはどう行政運営に反映させるか?をその雑談の中から見出せば良いのです。

 

 そして、それを議会の質問に反映させれば良いのです。

 

 それができてきたなと思うのは、一人だけですね。あとは全部ダメ。

 

 しかし、今回の定例会を見ていて思ったのは、最低最悪が数人。職員に原稿を書かせ、それをつなぎ合わせて読むだけ。

 

 どういうことが起きるか?

 ①原稿が読めない。②語尾の統一がない。(である調とですます調の混在など)。③地域ネタ。④市民の伝書鳩(伝書鳩にもなりきれないヤツもいますが)。

 

 さて、これらが、3期、4期の議員がやるから始末に負えない状況です。

 

 もっと驚いたのは、かなりの当選回数の日頃の発言でも私が一目置いている議員が今回は、市民投書ネタと地元地域ネタをやったことです。(笑)。これにはのけぞりましたね。

 

 一方、普段質問をしないこれまた長老議員が、市政全般に関する質問したのはさすがだなという感じでした。

 

 さて何故このようなことを書くのか?

 一昨日のブログ、

 

 考える力(2)

 

 がめちゃくちゃな動きを見せたからです。

 

 議長や議運の委員長に会議で問いただしの質問があったり、いろいろとあったのですが、「熟議の議会」なのか、「効率の議会」なのかという議論だったような気もしますね。

 

 しかし、そうなのでしょうか?

 

 なんのための議会の存在か?が完全に抜けている議論です。

 

 私は「熟議の議会」を考えるべきだと思います。熟議をすることが最終的には、「地方公共団体の健全な発達を保障すること」「住民の福祉の増進を図ること」になると考えているのです。

 

 相手の考えを知り、自分の考えを述べ、それを繰り返していく。そのことによって、一つの事業に関しても深まりが出てきてより良い住民の福祉の増進を図ることができるのだと思います。

 

 そのための話し合いのルールを決めることが大切で皆が皆勝手に言いたいことを言っていては議論にもなりません。

 

 ところが最近の議員は議論のルールを勉強したり、そのこと自体を議論する力を持っていません。要は勉強をしていないからです。

 

 せっかく長年にわたって先輩議員たちが喧々囂々口角泡を飛ばし議論してきた議論のためのルールを学ぼうともしない。否、自分の議論形式が正当であり正統だと思っているアホ議員。

 

 議論のルールが解らなければ、議論に参加すべきではありません。イコール議員をやる資格はありません。

 

 手を挙げて、発言を始めるのは幼稚園や小学校のるルールであって、それしか知らない議員は発言を控えるべきです。

 

 権利だからというアホ議員がいますが、そうではありません。権利の主張をする場ではありませんから。議会は。

 

 それでいてくだらない自分に関係もない、聞きたくもない、「それ課長のところ行って聞いてきな!!」ネタはあの議場で聞きたくない人だらけだということをわかっていないのです。ぜひやめていただきたいものです。

 

 というのは、くどいようですが一方が決められたルールに基づいて議論をしていこう、住民の福祉のために議論をする場を用意しようというときに、関係ない関係ない、本に書いてあるからそれでいいんです。ここは議論を端折りましょう。はないのです。

 

 そんな素人集団のルール無視の議会に存在価値はありません。

 

 長い時間をかけて先輩たちが、「委員会中心主義」にできる議会のルールを作ってきたのに、ここ数回の議会は本会議絶対主義になっています。

 

 だとしたら、本会議本来の地方自治法に基づいた議会運営をすべきであって、くだらない一般質問などやめて、多くの都道府県議会や政令指定都市議会のように権威ある本会議にして、一般質問など封じ込めればいいでしょう。

 

 こういうことを書くと飛躍しすぎという議員がいるかもしれません。そういう「輩(や・か・ら)は勉強しなおしてこいと言いたいところですが、勉強していないヤツに「しなおしてこい」は間違いで、相手にもしたくないという感じですかね。

 

 60万都市にふさわしい議会運営をしたいものです。