『養生訓』 湯茶の飲み方(巻四56) | 春月の『ちょこっと健康術』

春月の『ちょこっと健康術』

おてがるに、かんたんに、てまひまかけずにできる。そんな春月流の「ちょこっと健康術」。
体験して「いい!」というものを中心にご紹介します。
「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

あつものも、湯茶も、多くのむべからず。多くのめば脾胃に湿を生ず。脾胃は湿をきらふ。湯茶、あつものを飲む事すくなければ、脾胃の陽気さかんに生発して、面色光りうるはし。


吸物も湯茶も、どちらもたくさん飲んではいけない。多く飲むと脾胃に湿が生じる。脾胃は湿を嫌う。湯茶や吸物などを飲む時に量を少なめにしておけば、脾胃の陽気が盛んに発生して、顔色がよくなって麗しくなる。


これは決して飲むなと言っているのではなくて、飲み過ぎることを注意しているもの。なぜ吸い物やお茶の摂り過ぎがよくないかというと、それには日本の気候が関係しているのです。


ただでさえ湿気の多い日本の気候。益軒先生も言うように、脾胃は湿気に弱いんです。そのために、日本人は中国人に比べて脾胃が弱い。生来がそうなのだから、そこへ水分を摂り過ぎてしまうと、脾胃に湿邪が発生してしまうということ。


湿邪は、重く濁って、気を停滞させる性質を持っています。すると、消化不良や食欲不振、頭や身体が重だるい、手足がむくむなどの症状が起こります。なので、水分の摂り過ぎには注意が必要ということなんですね。


今朝の記事と考え合わせていただくと、水分摂取もバランスが大事ということなんです。


春月の『ちょこっと健康術』-花3


黄色は脾胃を元気にしてくれる色ですよ。