『養生訓』 茶と酒の性(巻四55) | 春月の『ちょこっと健康術』

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体験して「いい!」というものを中心にご紹介します。
「いいかも?」というものをお持ち帰りくださいませ。

茶は冷也。酒は温也。酒は気をのぼせ、茶は気を下す。酒に酔へばねむり、茶をのめばねむりさむ。その性うらおもて也。


茶の性は冷である。酒の性は温である。したがって、酒は気を上らせるが、茶は気を下げる。酒に酔えば眠くなり、茶を飲めば眠気がとれる。その性が正反対だからである。


こうして冷性のものと温性のものとを比較すると、その性質の違いがわかりやすいですね。お茶も、紅茶のように完全発酵させてしまうと、身体を温める作用を持つようになりますが、本来は冷性。


お茶は元々は薬でもあったわけですから、益軒先生が注意喚起するのもわかります。でも、カテキンやテアニンの作用が知られるようになって、今では身体に良いとは聞いても、悪いという話は聞きませんね。


昨日の「茶の効用」 では、身体を冷やさないようにするために、飲み過ぎないようにとありましたが、体質的に陽の強い人ならばお茶を飲むことで、体内に発生しやすい熱を抑えることができます。つまり、大切なのは陰陽バランス。


苦くて濃いお茶を無意識に好む方は、体内に熱がこもりやすいか、気が上りやすいのかもしれません。反対にお煎茶が苦手で、ほうじ茶や紅茶を好む方は、体内の陰のほうが強くて、身体が冷え気味なのかもしれません。ご自分の体質に合わせて、あるいは身体の状況に合わせて、飲み分けてみるのもいいですね。


そうそう、横浜の高校生は新型インフルエンザではなかったようですね。よかった、よかった。


春月の『ちょこっと健康術』-ライラック白