冬の頁 | ©猫と春風の花慈しみ愛で。心。

©猫と春風の花慈しみ愛で。心。

猫たちと暮らす穏やかでささやかな日常。
当たり前だけど、当たり前じゃない、
がかけがえない特別な宝物の瞬間瞬間。
一日一日大切に丁寧に重ねています。
(旧ブログ「神様がくれた宝物2007〜」より)




過去記事に載せた古い写真がいくら探しても見つからなくて。

写真と記憶が違っていたり、ほんの少しのそのことに心が疲れたり、眠ったり、また探したり、少しイライラしたり、嫌になったり、疲れてまた眠ったりの休日。

お腹が空いて目覚めたり、猫たちと遊んだり。


ふと一枚の写真に目が止まり。

冬の頁。

こんな些細な一枚に心が熱くなって離さない。

落葉一枚に心が沢山動いた自分を。

長きにつまらない嫌なことに縛られて動けなくなっていた自分を。

限りないあふれる想いのそこにまた戻して。

何よりもこの落葉のただひとひらに。季節を巡る「命」の繋ぎを想い。

また始まりの為の終わりを思った。

人もただ同じである筈なのに。

このひとひらより遥か多くの時を過ごすうちに、移ろう微かな「時」にさえ傲ったのかも知れない。

かけがえない貴重で稀少なこの瞬間の真実を見ないで。

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また始まるために散り朽ちて流れて。

自然であれば大木の肥となる為に。



以前本屋さんで「胎児」の本を眺めた。

母体の中で卵から進化していくその過程の写真に今更心が震えて釘付けになった。


胎児は母体の中の10ヶ月で5億年の進化を辿ると言われて。

卵の姿から脊椎動物の始祖として海の中で“生”をうけた原始魚類、陸に上がった古代魚、そして鰓呼吸から肺呼吸へと移った両生類、爬虫類、現在の地球上の哺乳類へ。


オタマジャクシであったり。魚類のごとく両脇に眼があったり。爬虫類の顔をしていたり。枝のような腕や足が生え、やがて指が出来、蛙のようだったり。

また改めてその生命の深い神秘に凄いなと思って。


産声をあげて、この世界に初めて呼吸をしてから。

ヒトはあふれるほど無限の可能性を与えられる。

そこからまたどこまで進化を遂げるのか。

ライオンであったなら、瞬足で獲物を捕まえ、子等を守りまた次へと命を繋ぐ。

語彙を得たヒトは文明を築き、テクノロジーを進化させた。

果てしない感受性と豊かな想いや愛情を。

あふれかえり氾濫する情報化社会のそこで、まるで全て見失ったように進化して。

要らないもの、嘘に紛れて。

それならば落葉のひとひらのそこに心を置いて。今後更なるテクノロジーの進化は私にはいらないかなと想ったり。

18:10