前回の続きです。
焼肉屋に入り、2時間ほど経過。
当初、気まずい雰囲気はあったものの、
頭の中で別れは受入れ、
あとはもう気持ちよく終わることに意識を集中させたから、
普段の雰囲気に戻ってきてはいた。
とはいえ、会話の端々で、
彼が20歳女子の話を漏らすたび、
私ってホントなんだったんだろうな…
と、心は痛み、苦笑いになる
冗談まじりに
「じゃぁ、私にも誰か紹介してよ」
と言ったら、
「え！えーと…誰かいるかな…」
と本気で考える素振をする彼。
その態度にまたショックを受ける
「冗談だよ。りゅうへいくんどうやって仲介するの笑？オレが遊んだ女いるけど、とでもいうの？」
「いや、そんなことは話さないけど…
」
焦ったように言う彼。
…私がいなくなっても、
大して寂しさも感じないんだろうな。
彼女とももう付き合う感じだし、
すぐ忘れ去られるんだろうな
それが寂しくて、切ない
……………
「そろそろ行こっか、…最後だけど、何か言うことある？」
と、彼に苦笑しながら聞く。
「？！あ、そう、だよね…、えーと。。」
彼が「最後」という言葉に少し驚いた顔をした
こんなに幻滅させたくせに、私がまだ離れないと思っていたのだろうか…
急に振られ、困った彼が、
「…えーと、つぐみちゃんは、一緒に遊ぶの楽しかったし、色々相談に乗ってもらったり、まぁ余計なことを言ってしまったこともあったけど……」
と、小学生のお別れの言葉みたいに話しだしたので、思わず笑ってしまい、「もういいよ笑」と取り下げる
お店を出る。
いつもは彼が改札まで送ってくれるけど…
「○○線だよね？改札まで送るよ！」
「え、送ってくれるの？」
「そりゃ送るよー笑！！」
「ありがと笑」
「…オレだって、それなりに…寂しく思ってる…」
え！！
びっくりして、彼の顔を思わず見る。
すると、寂しいというより悔しそうな、
頑張ってふり絞って言った、みたいな顔をしてた。
彼がこういうこと言うのは珍しい。
言わせようとしても中々言わないし。
「そうなの？」
「そりゃそうだよ！」
「早く言ってよ笑！」
「…だって、考えるでしょ…」
思わせぶりはいけない、という彼なりの誠意なのだろうか。
じゃぁなんで言ったのか。
最後くらい本音を言おうと思ったのか。
それとも、都合良い女に戻ってほしかったのか。
「寂しいと思ってくれてるなら、良かった。私ばかりが好きなのかと思ってたから」
「そしたら、こんな会ってないよ…」
「この半年くらい、毎月会ってたしね！」
「いや、月2くらいじゃない？結構会ってたよ！」
彼の感覚ではそんな感じだったのか
実際月1ペースだったけどなぁ。
男女の差？好きの差？なのか。。
「じゃ、最後改札まで手繋いでくれる？」
「いいよっ！」
彼の方から私の手をギュッと握ってくれる。
改札まで10分くらい。
この駅で何回も遊んだよね、
あそこのお店美味しかったよね、と
思い出話をしていた。
端から見たら茶番なんだけど、
どうせなら彼の中で良い記憶で残って、
できるだけ私を引きずってほしい
歪んでるのかな…
「これだけ色々あれば、私のこと、後でも覚えてるよね？」
「うん！そりゃ覚えてるよ笑！」
「私の良いところって何？」
「えーと、…ご飯、美味しかった！オレ体調悪い時に、作ってくれたやつ」
「ああ、スープとか？…あれ、大したものじゃないんだけどね笑」
「そういうのがいいんだよ笑！」
それが真っ先に出るなんて、
あれ、そんなに嬉しかったのか
やっぱり人が何に喜んでるとかって、言われないと分からないもんだなぁ。。
あっという間に改札につく。
いつも通り別れる。
「またね」は意図的に避けて、
「じゃあね」と言った。
その後、彼からLINEが届く。
「久しぶりに会っても、いつも結果楽しく終われる」
というメッセージが嬉しかった
関係終わるのは辛いけど、
「彼女できたから、もう会えない」
と急に言われるよりは良かったかも
最後にしっかりお別れできたし、
彼が惜しんでくれてるのは感じたし
何も知らずに、不安抱えながら、
20歳女子と並行されるより良かった
しかし。
最近新卒の女の子達を会社で見るたび、
その若さとキラキラに、
彼の20歳女子を重ねてしまって、
ズキンと胸が痛む、今日この頃。。
あとは、時間薬が効くのを待つしかない。
ふぅ。。。