『真四角』なタワーが好き-4 | はるぶーのマンションヲタクな日々

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マンションのモデルルームがあるとたとえ外国でもふらふら入ってしまったり、
管理組合の理事会には思わず立候補する人って多いですよね。(多いはず)
なのにあんまり管理組合の苦労とかのブログって見ないので立ち上げてみました。

前回の ”タワー好きその3”では、 タワーで眺望を楽しむ方法は3通りほど
ありますと書いたのでその [2] / その[3] の方法で続き:
(前に タワーが好き-1 から -3 までアップしてあるのでそっちが先)
 
[2] 梁の出は多少あきらめて、代わりに全周に近いバルコニーを幅広で確保
 
 2.4-2.5m級のハイサッシとは両立はしませんが、逆梁を避けてつくれば、
バルコニーはガラス製の柵にできますから、これはこれで、部屋からの眺めも
まぁなかなかのものです。逆梁のタワーで、間際まで部屋にしているのには
やはりおよびませんが。アウトフレームで作って外にでている柱の上に梁が
渡っている他、ぐるっとバルコニーがあるのは 3.2-3.3m 程度の階高で
作れるので、あんまり建設費も高くはなりません。 
 
 全周バルコニーとかにするとうやはりメンテナンス製は勝ります。
住人が自分で掃除できない窓とかがあんまり発生しないので、
将来のメンテナンスコストが安いというメリットもあって、実際一杯タワーを
見比べると、このタイプは修繕積み立てが安めのことが多いのですが、
あんまりそういう点からのメリットを強調する売主はいないですね...
 
 欠点は、外から見たときにあんまり恰好よくないことでしょうか。
嫌う人からはよーく団地っぽいって言われますね。 このタイプにするなら、
上限一杯の2m幅のバルコニー幅は是非確保して欲しいものです。
ワイドスパンに確保できていれば、間取りの問題はおこりにくい。
 
 外観の意匠設計上から、同じ間取りでも、階によって、あるいは隣の部屋
との間でも、バルコニー柵がガラスだったりそうでなかったりといろいろ
変わるタワーが多いですが、このタイプ、基本的にはバルコニーにでて
景色を楽しむものとはいえ、部屋からの眺めにもこだわるなら、
柵がガラスの部屋限定で買いかなぁと思っています。

 
 
[3] アウトフレーム逆梁工法のタワー
 
 これは、バルコニーの柵が梁ですから、その部分はガラスで透明には
できません。外から見ると、柱と梁の籠の中に建物があるように見えます。
[2]よりはまだいけてる感じですが、[1]のすっきり感はありません。
[2]の代わりに、階高3.2mとかでも、2.3m超とかのハイサッシの採用は
可能になります。碓井先生は嫌いな逆梁工法ですけれども、やはりサッシ
上端の高さが上がると、広がり感はまるで違いますから、一定の効用は
認めるべきだと思っています。 
 
 ただ、このタイプ、高層になればなるほど、空を見るというのでない
限りは、バルコニーの逆梁部分が下方向の眺望の妨げになるのが問題。
 タワーの高層階で眺めがないというのは何のためにタワーを買うのか
判らなくなってしまうので
 (高層階のお見合い方向買った人ゴメン)
眺めを確保するため、通常全周バルコニーとはせずに、各住戸のリビング
とか、主寝室とか、どこか一部屋は、逆梁を部屋の中に取り込んで、
”カウンター”として、天井までの高いFIX窓を入れるもの。
 こうしてやれば室内からの眺めは実に素晴らしいものがあります。
多分室内からの眺望を得るにはベストの方法でしょう。特に角部屋は
270度近い眺望が得られるので素晴らしいですね。
 
 一方、問題は構造梁が部屋の中に食い込んでいることになるので、
幅広の腰掛部分(カウンターと読んでいること多い)ができること。

 60cm幅×60cm高さ あるいは 80cm幅×40cm高さとか室内が
出っ張っているのが標準的です。この部分、くだんの部屋の面積にも、
住戸の専有面積にもちゃんと含まれます。これが問題。
 
 その分かなり広めのを買わないと、こんなにこの部屋狭かったっけ?
と内覧の時に驚くことになるかもしれません。まぁ、その分凄い眺めが
見られる高層階だったら、その分は『眺望税』だと思ってしまえば
問題ないのですが、
お見合い方向だったり、特に低層だったりすると、本来眺望のために
やっている設計のデメリットだけを受けることになるわけで、
柱だの逆梁だののめり込みは、眺望の悪くなる低層階のほうがひどく
なったりします。
# 梁のでっぱり具合は、タワーならずとも実は低層階のほうが厳しい
のは、上に一杯のっかってますから当たり前か。その下に上端の高さ
が同じサッシをつけるので、階高は低層階→高層階にいくにしたがって
段々低くなったりするマンションも多いものです。

 
 極端に、眺望の確保できる部屋と、そうでない部屋の”うまみ”に
差がつく訳ですね。
 
 [2]とは違って、足場の敷設は大変ですし、住人が自分で掃除
できない窓が多数発生しますので、数ヶ月にいっぺん外からぶらさがって
掃除してもらわないといけない。
これは、管理費というかメンテナンスコストを押し上げます。
 
 ほかに、眺望を確保するための部屋が出っ張っているというのが、
間取りの設計にいろいろな制約を与えます。
 なんだったらいっそ全部間際までFIXガラス窓の部屋にしてしまえば
と思うと、これは、”避難経路の複数確保”の条件で、隣に蹴破って
入れるか、上か下の階に逃げられる非難ハッチが必須ですから、
狭いバルコニーでもないといけなくって、実際に狭いのが確保されて、
そこにエアコンの室外機がひしめくことになります。
 
#室外機設置は、それでも、外廊下側に確保するのは恰好悪いので、
できればやめて欲しいかなぁ...

 
  かくして山ほどの問題が発生してきますが、
それが耐えられるのもまぁはっきりいってしまえばただ一点
”眺望のため”です。
 
 眺めがよくないのであれば、これは単なる欠点にしかならない。

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あくまで私見ですが、
 『逆梁のタワーの低層階だけには手を出してはいけない』
と固く信じています。 逆梁のタワーだけでも数回登録して落ちました
けど、申し込んだのは真ん中よりは上の階だけで、私個人的には
首尾一貫してるつもり。

- [1] がベストだけど、予算超過の場合
- 高層で眺望にこだわる場合は [3]
- 逆に眺望にこだわりがなくって、利便性追求で、
  格安感を求めて低層階を買うのなら[2]のタイプのほうが、
  実効面積は広めにとれるのでお得なのではないでしょうか。

  ~~~~~

 真四角なタワー好きの話はとりあえずおしまい。
なんかまたいろいろな人の神経を逆撫でしたかも...
むっとされた方無視してくださいませ。
 
とりあえず完結。シリーズものですので、次回は”まとめ”編ですね。
 
ここまで

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