相見積りの功罪(1) -トホホさんのパクリだけど | はるぶーのマンションヲタクな日々

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マンションのモデルルームがあるとたとえ外国でもふらふら入ってしまったり、
管理組合の理事会には思わず立候補する人って多いですよね。(多いはず)
なのにあんまり管理組合の苦労とかのブログって見ないので立ち上げてみました。

 新作ネタのシリーズがまだあがらないので、またまた人のフンドシで。。。
シリーズで、スーパー管理人トホホさんのシリーズから。
 http://tsuraiyo.com/topic9206AIMITU.html
先に書かれた~という感じ。
 (例によって必読だなぁ;まずはクリックして読んでみましょう)
 
 理事会側でも、管理会社の工事提案に対して、
   ”管理会社”に対して3社以上の相見積を、
   ”どんな工事規模でも”
   ”必ず提出しろ”とかいう人は、
月例理事会の場では過去4年間で2人現れている。

 
 いろいろ説明するのも面倒くださいので、
『 検討結果を管理会社がもってきたのは、”何社でていようとひとつ”扱い
にしかできんから、あと2つはいいだしっぺのあなたが持ってきてくれるなら、
後ひと月決定は延ばす 』

と宣言するってのが、理事長時代の私の毎度の裁定だった。
 
 じゃーあなたが残り2つはやる?と訊くと、まぁ大抵は引き下って
いいやとなるので、収束が早いというのもある。
 
 理事会じゃ延々とは説明できないからそれで済ませちゃっているけど、
よほど管理会社が信用おけんというのでなければ
 (そのレベルなら、会社を替えたほうが吉)
うちのマンション規模で、数十万規模から下の小修繕は、えいやっと任せて
しまったほうが吉だと。
 
 ここを読むかもしれないから、あんまり悪口はいえないけど、
理事には
”実際に日頃から体を動かす”   タイプと
”理事会にでてきたときに口だけ” というタイプがある。

。。。大抵は後者のタイプが、理事会で気の利いたことをいわないとと
思いついて、”なんでも”相見積りルールの制定とかを提唱することが多い。
 
 2期にあったのは、
価格コムの最安値で物はそろえるべし
って言うう理事。
 
法人ではない管理組合は、なんでもほいほいクレジットカード決済はできない
から、価格コムの最安値に合わせろといわれても...
 最安値の会社は大抵は掛け売り(組合の発注は後払いが普通ですね)
はうけないわけだし、カード決済すら不可で着払いにしろとか。。。
あんまり管理組合の発注にはなじまないところがある。
 
# そんなことをいう人は殆どサラリーマンが本業の理事。
自営業の人は、他人に相見積もり3つとか命じる間に、どんどんハローページで
近隣の植栽業者に上から順番に全部電話をかけたりするので、そういう腰の軽さ
はどっちかというと理事向きな気がしている:コアな理事には”経営”感覚は
必須だと思うし。
 まぁ、私も割と細かいとこばかり1期目にみていたら、組合の支出額を
円グラフにしてもってきた理事がいて、まぁなにも言わなかったけど、面積の
でかいのから順にとりかかれやというメッセージでしょう。あらぁとかいう
感じだったけども。。。

 
 管理組合の発注する”工事”なんかには、うちの規模だと10億円級の
大規模修繕工事から、数万円級のちょこっと壊れたドアの鍵を交換するとか、
せいぜい1-2万級の、和室ゲストルームの障子が破れたとかいうのまである。
値段には実に4-5ケタの幅があるわけで、価格差が大事か、スピードや
確実性が大事かの判断は当然変わってくる。
 
 安いものほど、それが2-3割割高であってもあんまり困らない代わりに、
まぁ発注するに決まっていて、しかも、早く直したほうが、管理組合的にも
管理会社的にも、あれいつまで放置?とか言われないのでハッピーになれる
ものが多い。
 とくにうちは10万未満の小工事は、証拠の写真や、工事報告写真つき
とか証拠の提出は課しているけど、管理人。フロントの決済範囲で事後報告で
OKとしています。代わりにみつけたらさっさと直せよーと。
 
 当然、1-10億級とかのマンションの命運をかけた本気モードの工事には
相見積は基本でしょう。どこかには線引きが必要だと思う。
 
 理由はまぁもろもろトホホさんのかいている通りだけど、理事会からみてどうか
ってのを何点か付け加えると:

● 工事系の”見積もり” そのものへの人的コストを考慮する
 
  工事の見積もりは、専門知識をもった人が現場を見にくるしか
 ないから、”その人がその日に出張してくる”人的コストを3回かける
 (本気の見積もりなら必ずそうなる;来てないなら当て馬で相見積の
 意味がない)
 だけの大きさの工事でなければ、そもそも相見積が実行不能である。
 --ざっくり50万程度以上と思っている。
  
● 管理会社が持ってくる見積もりは、”発注相手が管理会社に直接”になる
  
 (1) 工事が中途半端だったり、直ってなかったらやり直せと文句がいえる
  (工事したつもりが、直ってないとか、別の問題発生って例はとても多い:
   工事って大抵相手は小さい会社で遁走されても困るし。。。)
 (2) ちゃんと実施されているかと見守る工事の現場確認などの義務を、
   管理人さんにお願いねと”業務”として依頼可能になる
 (3) 工事そのもののアフターサービスなど、義務ー権利の関係が
   一本化される

 などのメリットがあるので、2倍高いならともかく2-3割程度なら、
 理事会が、なんであんなろくでもない会社に頼んでしまったんだと
 つるし上げを食わないための保険料だと思えば安いものだというとこがある。

 # 管理会社が元請になりますから、工事にきている様子を見て
  管理人さんがばちばち証拠写真とるのは、直接発注ならおせっかいですが
  管理会社が受けた仕事なら”業務”。自分で工事を逐一見守る時間も根性
  もない人に限って、値段だけは気にするけど、工事の完了確認にも
  こなかったりするんだよなぁ。
 

● 工事や検査って、実際には実にしばしば”不十分”ってのが発生する。 

 瑕疵担保責任とかの追及は、やったことがあればわかるけどとても大変で、
 直接発注でなければ、管理会社は傍観者にすぎないので、相手とやりあう義務は
 基本的には理事会が負うしかない。
  これは非常に面倒だから、管理会社の担当を呼びつけて、
 ”これでいいと思っているわけ?ただでやり直さんかい!!”
 とか言えるメリットは実は非常に大きい。
 
 私の感覚では、メガマンションなら
”計画修繕でない””緊急に発生した””一般会計の修繕費”
を利用して行うような、復旧工事では、50万円程度までは、
管理会社相手の発注・相見積なしで実施でいいんではないかと。

 (結果として、2-3倍高いような見積もりを頻繁に押し付けられたなら、
  それがあとから判ったのでも相手が信用できんと契約をぶった切ればよい:
  委託契約はどのみち年次更新なので更新しないのはとっても簡単)
 
  ほぼ毎年100万円ー1000万円級の事案は発生してきているから、
数十万程度で”理事”が相見積をとっていては、理事会は回らない。
同じ時間を利用して、管理費の無駄の減量化にでもとりくんだほうが早い。
要は、かけた時間あたりどれだけの金銭に換算可能なメリットがあったか
なわけですから、優先順位は決まってくるかと思う。
 
 なので、やる気満々の理事が仕事にあぶれている理事会であれば、
当然2つめ以降は自力が条件として、相見積を全部とったっていいけど、
そこまで人が余っている理事会は、今までに知り合いのも含めてみたこと
ないんだよなぁ。。。
 

  
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