今まで扱ってきたのにはなぜか”秘書問題”という名前がついてます。
数式を見るのはいや。。。って人は飛ばして明日投稿のその(5)を
見てくださいね...
n人とお見合いした場合に、n/e人をまず見送ってベストを覚えておいて
その上の人がきいたらお見合いをストップするとき”最上”の人と結婚
できる可能性が最大となることの証明。
[[ 証明 ]]
全部で、n人いて、最初k人を見送って最大値を覚えておく場合、
k+1 人目にヨン様がいる場合、勝利の確率1
K+2 人目にヨン様がいる場合には、全部で k+1人目に見送った人を含む k+1人中
にそこまででのベストがいた場合、失敗しているので確率は 1- 1/(k+1) = k/k+1
k+3 人目にいた場合は、同じように、 1-1/(k+2) = k/k+2
以下延々と最後まで計算していくと。もともとヨン様の滞在確率は、何人目でも
1/n ですからこれは、
P(k) = k/n × { 1/k + 1/(k+1) + 1/(k+2) ... + 1/(n-1) }
が最大になる k を決めなさいという問題と同じ。
Nが大きい場合には、 1/1 + 1/2 + .... + 1/(n-1) ~ log n だとまぁ近似して
いいので(本当は、nが非常に大きい場合で、この差はオイラーの定数
γ~0.577..に収束するのですがこの差はn が大きいということで無視)
P(k) ~ k/n × (log n - log k) = k/n × log (n/k)
の最大値を与える整数 k を求める問題となり。これは、k が実数だと思えば、
高校生の微分の問題になるので [ log(x)/x の極大値問題 ] P'(k) = 0 となる
k= n/e のときに、 P(k) は最大値になって、そのとき P(n/e) = 1/e
この方式で、ヨン様と結婚できる確率は、最初に n/e (大体1/3)を見送って、
ベストを覚えておいて、そこからそれを超えるものを待った場合に最大となるが、
成功確率は 1/e~約37% にすぎない...
((証明終))
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
数学的には、これ”最適停止問題”といわれていて、N人ランダムで、
その場で決めないといけない場合は ”秘書問題” と呼ばれています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%98%E6%9B%B8%E5%95%8F%E9%A1%8C
(この説明は、わかっている人にしかわからないからちょっと不親切)
自然対数の底(ネイピア数)e=2.71828182845904523.. ってのは、
割とあちこちでお目にかかるもので、1/e が答えになる問題では、
他にもNが大きい場合で、
● N人がプレゼントを用意して、てんででたらめにお互いに相手に渡すことに
した場合(クリスマス会なんかでありそうですね)誰にも自分が
用意したプレゼントが当たらない確率とか
(実は6割を超えて、自分のプレゼントを持って帰る人がいるんだけど、
日本人はあんまり自分のが当たったぁって言わないんだな)
● 1/N 回墜落する飛行機に N回のったけど、自分ののっている飛行機が
落ちない確率 (ジャンボで、N=400-500万程度です)とか
割と身近なとこででてきますので、”利用”可能です。
証明ででてきた、log(x)/x も実は逆数の x/log(x) は、x以下の素数の
概数を求める有名な”素数定理”にでてくる形で、自然対数の底e がないと
1億より小さい素数の個数は500万個よりちょっと多そうだなってのが
判りません(わかってどうするってツッコミはなし)
さて急に式ばっかりになりましたが、
その(5)では、”高望み”して最上を追及するのではなく、
必ず”誰かを採用しないといけない”場合に、どのようにその期待値を
最適化するかという問題について扱ってみましょう。
上の Wiki では”基本報酬問題”となっているものですが、もう
少しわかり易く扱ってみましょうね
# 然対数の底e って、円周率πとかに比較するとなんか
迫害されててかわいそうな気がするんでブログにしてみたという...
最終回その(5)に続く。。。読んでくれる人いるかな。。。
よかったら、ぽちってください。別にやばいことは何もおこらなくって
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