昭和世代、野球漫画の主人公・・・特に、投手のクライマックスは凄惨だ。

 大リーグボールを投げ続けた左腕は、最後にはその左腕での投手生命を失ってしまう。

 大回転魔球を連投した投手は、最後にはマウンド上での仁王立ちで命そのものを失ってしまう。

 本人達は満足であったかもしれないが、周りの人々はどうしたら良かったのだろう・・・涙を流して感動し拍手を送ればそれでいいのだろうか・・・

 と、フィクションの世界に「突っ込み」を入れても・・・というところです。

 

 さて、最近ドラゴンズOBの梅津投手への発言が少々厳しい。

 「梅津は、ちょっとしたことで「痛い」「張りがある」という」

 「梅津には、中継ぎや抑えをやらせ、逃げられないところに置いたらどうか」

 なるほど・・・

 

 梅津投手自身の想いはどうなんだろうか。

 現状では、故障で遅れた調整を急ぐべく、2軍の試合に登板している。そして、開幕ローテに間に合わせたいとも思っているようだ。

 

 先般、東日本大震災関連の番組中で東北出身の梅津投手が紹介されていた。

 改めてその人柄を目にするに、彼はいわゆる「サボリ」を訴えるような人物ではない。

 OB方々は、「野球選手なのだから、どうしても故障を抱えてしまうことは仕方がない。が、その故障の度合いを推し量ってプロは投げる責任がある」「先発以外を経験することで、先発の重要性や責任感を肌身で感じることができる」・・・プロなんだから、多少のことはつべこべ言わずに上手くやっていってほしい・・・というところかもしれず、いわゆる未熟さを指摘されているのではないかとも思います。

 

 確かに、自らの不調を実戦を通じて整えていく術は、まだ持ち合わせていないように思えます。それに、トレーナーに相談しながら進めていけば・・・とも言われますが、本人しかわからない部分もあるでしょう。なにせ、大学でも試合経験が少ないので・・・。

 また、その大学でもなかなか結果を出せなかったことへの責任感もあるでしょう・・・「また、故障して長期間離脱してしまっては、チームに迷惑をかける」と。手遅れになる前に決断し撤退することも勇気ですから。

 

 マリナーズの菊池雄星投手が小笠原慎之介投手に、故障明けの調整時には「脳にも「もう、ここまで動かしても身体は大丈夫だよ」と順々に理解させながら調整を進めるべき」とのアドバイスがありました。今は、梅津投手にも実戦に向けて「心」の準備を進めるためにも、この言葉を送りたい。

 

 まぁ、調整中の段階でもナゴヤ球場のスピードガンは150㌔を連発するのですから、辛口のハッパは止む得ないところかも・・・

 頑張れ!!・・・愛すべきまだ未熟者・・・

 勝つためには君が不可欠だ・・・

 郡司捕手・・・2019年のドラフト4位指名捕手で今年がプロ2年目、さらなる飛躍が期待されます。

 高校は仙台育英高校で、甲子園では決勝で小笠原慎之介投手の東海大相模高校に敗れはしましたが準優勝を経験しています。

 さらに、慶應義塾大学に進学し1年から正捕手・・・最終学年には三冠王をも獲得しています。

 「打てる捕手」との評判でした。

 

 まさに、野球のエリート・・・

 

 しかし、今、彼は何を思っているのでしょう・・・

 

 プロ1年目の成績は、30試合に出場し76打席で打率.156で本塁打なし。

 この結果に郡司捕手は満足しなかったでしょうし、2年目に向けて牙を研いでいたはずです。

 事実、キャンプでは正捕手候補の木下拓捕手とともに1軍組でトレーニングしており、打撃も好調でした。

 そして、オープン戦・・・3月2日を迎えました。

 

 相手は王者ソフトバンク・・・大敗でした。

 先発した笠原祥太郎投手とともに2軍へと・・・

 

 今まで築き上げてきた「もの」が崩れ去る・・・失望感・・・

 

 いえいえ、郡司捕手は中学、高校、大学で日本一になっており、自らを「勝てる捕手であること」を誇っている男です。

 反省は反省・・・

 上手くいかない時は、心を空っぽにして休むことも必要・・・

 それからどうするかが「プロ」・・・

 相手も、時間も待っていてはくれません。だったら、戦いながら修正しチャンスを待つしかありません。

 

 どんな時も、自分のやってきたことを信じて突き進む・・・

 

 それまで、「逆襲」の時まで・・・

 

 期待していますよ!!

 

 

 与田監督が根尾選手のOP戦での起用について、外野手での出場を明言しました。

 これは、根尾選手の目的の第一段階が手に届いたと思っています。

 頑張った・・・最も、これから大きな「ヤマ」をいくつも越えなければなりませんが・・・

 

 今年は「遊撃手で勝負」との公言は、自らのそれこそ退路を断つ心境だったでしょう。

 そして、気持ちは既に外野手に切り替わっているはずです。

 とにかく試合に出場しなければ経験値もあがりませんから、まずは公式戦で打席に立つ機会を増やすことですよね。

 苦手な落ちる球にも目が慣れてくるに従って対応力も養えるようになっていくと思います。

 打てて、かつ、プロとして及第点の守備を見せるなら、今シーズンの終盤にはショートを守っているのは・・・。

 

 ここまでの道のりは、京田選手と言う高い壁、完成された打撃と言われる後輩の岡林選手の存在も大きいものがあったでしょう。

 京田選手の「今の野球選手は打たなければいけいない」との発言は、多分に根尾選手を意識していると思います。

 そう意識させたことが大きい・・・追う者の強みです。

 これまでの打率で、岡林選手を上回っていること。

 そう、先ずは安打を重ねることです。結果を残せば起用される実力の社会です。

 頑張れ!昂!!「時は今!!」

 これからもライバルと切磋琢磨してのNEO7を応援し続けていきます。

 

 それにしても、ドラゴンズの選手層が厚く厚くなってきたことを感じます。

 投手陣も豊富になってきました。

 今シーズンも楽しみです・・・

 「感染したくない」 よりも 「感染させたくない」

 

 ドラゴンズのキャンプで、マスクをしながら練習する福谷浩司投手の言葉です。

 マスコミは、福谷投手の「思いやり」と報道しました。

 ファンの方々も好意的に受け止められています。

 ブロガーさんの中には、「浮いてしまわないか心配」との声もあり、また、視聴者へのメッセージではないかとの声も・・・

 

 私も福谷投手自身の考えがあるように思います。

 福谷投手は常に野球界のことを考えている人物ですから・・・

 昨年、契約更改でのスタンスでもそうでした。増額の金額だけが不満だったように伝えられましたが、その報道は正しいとは言えません。

 例えば、自らが考えるところの評価(査定方法)基準を提言しています。

  先発投手をサポートした野手、リリーフ陣への評価

  チーム方針に応じたことへの貢献度

  若手選手のモチベーションへの配慮

 ・・・これって、自己評価への要望ではありませんよね。

 

 さらに、チームの将来ビジョンの作成も進言しています。

 ・・・これって、ドラゴンズを、野球界を愛しているから言えることであり、そして、声にできる行動力を持ってみえます。

 

 とすれば、「感染させたくない」とは飛沫を飛ばすのを皆さんでマスクをして防ぎましょうとのメッセージかもしれません。

 私は、早くコロナから抜け出し、安心して野球を楽しみたい。

 

 福谷浩司・・・どこまでも大きく、そして思いやりに溢れた男です・・・

 日米野球・・・侍ジャパンのマウンドに立っていた笠原投手は輝いていた。

 その左腕から時折繰り出すチェンジアップは、「魔球」と呼ばれた。

 そして、2019年のシーズンでは開幕投手を努めた。

 しかし、持病である不整脈の治療で実戦から離れた。

 それからは・・・

 

 ドラゴンズOBの権藤博さんの言葉が気になっている。

 「チェンジアップは「劇薬」

  あれに頼りすぎると、真っすぐがいかなくなる

  笠原のは効き過ぎているから」

 ストレートの走りが以前より走らなくなるからだと。

 そういえば、ドラゴンズを退団した若松駿太投手もチェンジアップを多投していた。

 

 今シーズンの笠原投手の調子はどうなのか。少なくとも、2018年当時の調子には戻ってないように思う。

 ただ、それが権藤さんの指摘によるものなのか(ストレートの走り)、チェンジアップ等変化球のキレによるものかはわからない。

 思うことは、笠原投手の人柄から「慢心(チェンジアップに頼りきる)」する人物ではないと信じている。

 しかし残念なことに、不調の原因と解決策が簡単にわかることはない。特に、投手は繊細であるがゆえに・・・

 

 好調時に家族や自らの将来のことを鑑み手術に踏み切った笠原投手の勇気は素晴らしいと思う。

 一度は掴んだもの(自信、コツなど言葉で表現することが難しい)、そういった何かを失ってしまう可能性があったからだ。

 しかし、笠原投手は自らの決断を後悔してはいないだろう。

 人は過去ではなく未来に生きていくもの。

 今シーズンは、「魔球」の”第二章”が始まると信じいる・・・

 皆さんは、今の根尾選手の打撃をどう思ってらっしゃるのだろうか・・・

 安打も出るようになったし、試合での守備でも堅実なところを見せている。

 ただ、試合後のインタビューでは会心の笑顔は見られないように感じる。

 安打のシーンも打球のコースが良かったと思われるケースがある。

 そう、会心の当たりが少ないように思う。

 

 今年のキャンプで臨時コーチを務めた立浪和義さんは言った。

 「根尾は振る力はついた、あとはタイミング」

 ドラゴンズOBの井端和弘さんは指摘する。

 「形」と「間」の取り方にこだわってほしい。

 練習ではできるようになってきたのに、(結果にこだわってか)試合では去年に戻ってしまう。

 

 打撃開眼まであと一歩・・・紙一重・・・

 どうすれば良いのか頭では理解できているのに、残りの「一」が、途轍もなく遠く難しいのだろう。

 一番もどかしく感じているのは根尾選手自身だと思う。

 

 ここで古き話を思い出した。

 往年のホームラン打者 王貞治さんの打撃コーチである荒川博さんとのトレーニングエピソードである。

 ちなみに、王さんのライバルは長嶋茂雄さん。 長嶋さんは天才型、王さんは努力型と感じている。

 荒川博さんは王さんに打撃フォームを固めるため、日本刀の真剣で素振りさせていたという。

 武術に長けた方が真剣で藁人形を切っている場面を見たことがあるが、「呼吸」「間合い」「振り下ろす形」が決まらないと見事に切り落とすことは難しいように思った。

 努力型では、常に工夫して「形」「間」を体得していくしかないのかもしれません。

 

 根尾選手に真剣を振ってみてほしいとは思いませんが、武術、例えば剣道、弓道などからヒントを得られないだろうか。

 なんとか、開幕までに「これだ!」と言うものをつかんでほしい。

 そして、努力で夢を実現する姿をみせてほしい・・・

 負けない野球・・・

 投手にとって、点を相手に与えなければ負けることがありません。

 相手チームが単打を重ねても、外野への当たりが浅ければ塁上に走者がいても得点できないケースもあります。

 しかし、ホームランなら・・・一気に試合の流れを左右するケースもあるでしょう。

 それだけ、長打力が相手投手に与えるプレッシャーは大きいものがあります。

 

 その長打力ですが、努力すればなんとかなるものではないようです。

 例えば、足の速さでも努力では越えられないものがあるでしょうし、投げる球の速さも然りです。

 ですから、「遠くに飛ばせる」こと自体が天賦の才を与えられた者とです。

 

 ドラゴンズで今、長打力が期待される若手選手が、石垣雅海選手!!

 その豪快なスイングは、相手投手にとって恐怖ですし、観ていても感嘆します。

 大げさに言えば、スイングでお客さんを呼べるのはドラゴンズでは石垣選手が筆頭だと思います。

 ただ、この素晴らしい駆動力に身体がついてこれず故障もありました。

 

 しかし、今年の石垣選手の身体つきは違います。

 体重を増やし、トレーニングを重ねたことで、石垣選手の自信と本気度が伝わってきます。

 キャンプ序盤の練習試合では4番を務めていますし、結果を出そうと真摯に取り組んでいます。

 

 ただ、打率と長打を両立させることはまだ難しいかもしれません。

 しかし、石垣選手にはフルスイングを貫いて欲しい。

 空振りでも相手投手が恐怖するような風切りで・・・

 そして、ビシエド選手の弾丸ライナーによるホームランももちろんいいのですが、石垣選手の長い滞空時間での美しい放物線を描いたホームランが観たい。

 

 打て!

 打て!打て!

 思いっきり打て!

 ドーム最上の看板に届くまで・・・打て・・・

 背番号 43 → 203 → 69 濱田達郎投手

 背番号 28 → 69 → 204 丸山泰資投手

 

 背番号の変化だけでも二人の投手の苦闘が伝わってきます。

 両投手は同学年。高校三年の夏での愛知大会決勝で濱田投手が愛工大名電、丸山投手が東邦のエースとして投げ合っています。

 さらに、彼らの同学年には大谷翔平、藤浪晋太郎選手がおり、濱田投手はこの両名とともに「高校BIG3」と呼ばれていました。

 

 令和3年2月4日  濱田投手 右足首捻挫でキャンプを離脱し、その後名古屋市内病院で靭帯縫合手術

 令和3年2月13日 丸山投手 右肘負傷

 

 両投手とも入団以来、故障に悩まされ手術、育成契約、投球フォーム改造といった苦難を経験しています。

 今年は体調が好調だと聞いていただけに残念です。

 野球の神様は、彼らにどれだけの試練の時を・・・

 

 チームの中心選手による公式戦での活躍は、私たちに夢や希望・活力をもたらしてくれます。

 それがプロ野球ファンの楽しみの一つです。

 一方で、両投手のような再起へ向けた姿が、私たちの心に響きます。

 深く・・・

 

 これからも、彼らは自分が納得がいくまで野球を続けていくと思います。

 苦しいことばかりですが、それでもリハビリに練習に試合にと・・・歩みを進めると思います。

 

 走り去っていこうとするあの暑い夏の日を追いかけて・・・どこまでも、どこまでも・・・

 機動力野球・・・魅力的です。

 盗塁を決めれば、単打のヒット以上に相手ねダメージを与えられるようにも思えます。

 しかし、ドラゴンズの盗塁実績は周知のとおり企画数も成立数も12球団では最下位に留まっています。

 この企画数の少なさが気になって仕方ありません。

 走らない一塁走者・・・相手側のバッテリーは打者への対処に集中出来そうです。

 単打を重ねる打線で、走らない走者となると、打線の怖さも半減です。

 

 さて、試合中においてコーチャーズボックスに立つコーチ・・一塁側と三塁側ではどちらが難しいイメージがありますか?

 私は、三塁側が難しいと思います。

 例えば、2死ランナー2塁での場面で打者が外野への浅いヒットを打った場合に、走者の本塁突入の判断は難しいものです。判断ミスでアウトになってしまったら・・・。

 また、広いドーム球場でランナー1塁の場面、打者が外野手の間を抜いたら・・・いや~失敗したらトラウマになりそうです。

 ですから、ナゴド野球では、3塁コーチャーが重要なポジション(と、私は思っています。)です。

 一方で、今年は盗塁への意識を押し出すことも大切かと思います。

 

 今季、与田監督は、「3塁は英智コーチ、1塁は荒木雅博コーチ」を配置するとしました。

 監督の「今年は走る!!」との決意の表れと見ます。

 最近のドラフトでは、足の速い選手をリストアップしてきましたが、なかなか結果が出ていません。やはり、何らかの手段(選手の意識改革)が必要との判断でしょうか。

 

 ここで・・・

 走る機会が増えると、失敗することも増えてくるかと思います。

 しかし、失敗しても走ると決めた今年は走ってほしい。

 スタートを切らなければ、盗塁はできません。

 思い切ってスタートを・・・まずは、そこから行こう・・・ぜ!

 根尾選手の口からの「ショートレギュラー奪取」宣言が話題になっています。

 与田監督も、「今年は、遊撃で京田と勝負させる」と明言。

 ドラゴンズ首脳陣には、「京田選手との勝負の結果、ダメならプロとしての決断(外野手)する(してもらう)」との判断もあるという。

 これには、「守備力では京田には敵わない、打撃もまだまだ。ここで(勝負に負ければ)、根尾も納得(外野手に専念)するだろうとの考えもあるでしょう。

 最近は、ドラゴンズOB陣も根尾選手に手厳しいように感じます。石川昂弥選手の打撃を見つめる眼は優しいのに・・・。

 

 当の根尾選手はどう思っているのでしょうか?

 報道されるところでは、守備で京田選手を近い将来に上回ることができるとは思っておらず、打撃に活路を見出す決意のようです。

 しかし、その打撃についても、これまでの経験から目を見張るような成績を容易に残せるとは、聡明な根尾選手は思っていないでしょう。

 では、負けて(勝てないことを分かっていて)首脳陣が想定している?ように「ショートへのこだわり」に決別するつもりなのでしょうか。

 

 ここで、高橋周平選手の言葉があります。

 「根尾選手には何をもとめますか(何が足りないですか)?」 → 「大胆さ」と

 

 左アンダースローの女性投手が魔球を投げる漫画あります。

 漫画の終盤の場面で、周りの反対を押し切って魔球ドリームボールを投げる。

 周りは、なぜ反対するか。それは、魔球が研究されて打たれてしまう懸念があったからです。

 けれど、ヒロインは投球前に「打たれたら野球をやめる」と決意の宣言をする。

 その結果・・・打たれる・・・・で?

 これが、野球をやめないのですねぇ~・・・

 プロ野球!!学生の野球と違って、明日があります。

 でも、プロ!!!「ここで打たれたら野球をやめたる」との気概も必要。

 だからプロ野球と・・・

 

 根尾選手の挑戦の結果はわかりません。

 しかし、勝負の3年目と位置付けたからには、これまでの優等生発言ではない大胆な言葉で自らをも奮い立たせることも必要。

 しかも、退路を断つような決意も必要。

 

 勝っても、負けても、

 泣いても、笑っても、

 野球人生が続く限り、明日も試合がやってきます。

 それが、プロ野球・・・