日米野球・・・侍ジャパンのマウンドに立っていた笠原投手は輝いていた。

 その左腕から時折繰り出すチェンジアップは、「魔球」と呼ばれた。

 そして、2019年のシーズンでは開幕投手を努めた。

 しかし、持病である不整脈の治療で実戦から離れた。

 それからは・・・

 

 ドラゴンズOBの権藤博さんの言葉が気になっている。

 「チェンジアップは「劇薬」

  あれに頼りすぎると、真っすぐがいかなくなる

  笠原のは効き過ぎているから」

 ストレートの走りが以前より走らなくなるからだと。

 そういえば、ドラゴンズを退団した若松駿太投手もチェンジアップを多投していた。

 

 今シーズンの笠原投手の調子はどうなのか。少なくとも、2018年当時の調子には戻ってないように思う。

 ただ、それが権藤さんの指摘によるものなのか(ストレートの走り)、チェンジアップ等変化球のキレによるものかはわからない。

 思うことは、笠原投手の人柄から「慢心(チェンジアップに頼りきる)」する人物ではないと信じている。

 しかし残念なことに、不調の原因と解決策が簡単にわかることはない。特に、投手は繊細であるがゆえに・・・

 

 好調時に家族や自らの将来のことを鑑み手術に踏み切った笠原投手の勇気は素晴らしいと思う。

 一度は掴んだもの(自信、コツなど言葉で表現することが難しい)、そういった何かを失ってしまう可能性があったからだ。

 しかし、笠原投手は自らの決断を後悔してはいないだろう。

 人は過去ではなく未来に生きていくもの。

 今シーズンは、「魔球」の”第二章”が始まると信じいる・・・