経緯その19~入退院の繰り返し | すい臓がん〜家族のブログ

すい臓がん〜家族のブログ

母親を2015年7月に亡くした息子のブログ。
すい臓がんになった人と、その家族に向けて書いていきます。

2015年6月中旬

 

母親は腹水がまたまた増えてきたので、入院してCART(抜いた腹水を濃縮して戻す)治療を行うこととなりました。

4度目の入院です。

今回は、1週間程で退院です。

 

 

腹水さえ軽くなれば少し食べられる量も増えますし、歩きやすくもなります。

そうなるとやれることが増え、生きる気力に繋がるのですが。。。

 

今は、とにかく腹水が辛そうです。

決して声には出しませんが。

やはり表情があまり明るくないので、なんとか耐えているような状態だと思います。

 

 

 

 

6月13日

僕は、パープルリボンセミナーというすい臓がんのセミナーを聞きに行って来ました。

何か母親の治療に役立つ情報を集めようと、期待して話を聞いていましたが。

 

「サプリメントや漢方薬の治療では、すい臓がんは治りません。」という、すい臓がん遺族の方の話を聞いて、あまり受け入れたくなかった現実を見たような気がしました。

もちろん、医者からは治る見込みがないとさんざん聞いていたのですが。

改めてこういう話を聞くと、少し落ち込みました。

そんな話を母親にするわけにもいかず、前向きな内容だけメモを取り直して

母親に見せながら話をしました。

 

保険の効く抗がん剤の種類が年々増えていること。

すい臓がんになった人がいる家族の人たちは、それ以外の人たちよりすい臓がんのリスクが高いこと。

これから免疫療法も保険の効く時代になる可能性があること。

 

などなど。

母親も、真剣に話を聞いてくれました。

 

姑息な手でも良い。

どんな手を使ってでも、少しでも長く生きることができれば

どんどん新しい治療法が確立されていく。

そのうち、癌は怖い病気ではない時代が必ず来る。

だから、今は苦しくても頑張ろう!

 

母親には、こんなような内容を伝えました。

 

もちろん、母親はすい臓がんで死ぬ気などぜんぜんありません。

絶対に治してやるという気持ちで頑張っています。

そう思わないと、怖くて苦しくてたまらなかったんだと思います。

 

そんな矢先。

 

 

担当の先生から言われた一言に、母親はとてもショックを受けていました。

 

「もう抗がん剤治療はできません。」

「緩和ケアを行うだけなら、家の近くの病院へ紹介状を書きましょうか?」

 

 

すい臓がんと診断されてから、半年が経ちました。

今まで弱音を一度も吐いたことはありませんでした。

どんなに苦しくても、どんなに吐き気が強くても、どんなに足がむくんでも、どんなに腹水が辛くても。

そんな母親の弱音を、僕は初めて聞きました。

 

「母さん、もう抗がん剤はできないんだって。だから、近くの病院に行けって言われちゃった。この腹水さえなんとかなればいいだけなのに。。。やっぱり、腹水が溜まっちゃうとだめなのかな。」

 

僕は、母親に掛ける言葉が見つかりませんでした。

苦し紛れに、

「まぁ、今の病院は遠いし、家の近くの病院なら入院しなくても通院でいけるだろうから、それもいいかもね。。。」

 

とても悲しそうな母親の顔でした。

 

 

もう抗がん剤治療はできないかもしれませんが、患者の意思を思うなら。

「今は腹水が溜まってるので、抗がん剤治療はこの腹水を改善してからにしましょう。」

というニュアンスで話してくれてもいいのになぁと思いました。

 

母親にとって、抗がん剤治療は治すための唯一の心の支え。

それができないと言われてしまうと、何を目標に生きていけばいいのか。

 

なんとか抗がん剤治療以外の方法を模索しようと、色々と情報を集めることにしました。

 

 

 

 

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