2015年6月中旬
母親は腹水がまたまた増えてきたので、入院してCART(抜いた腹水を濃縮して戻す)治療を行うこととなりました。
4度目の入院です。
今回は、1週間程で退院です。
腹水さえ軽くなれば少し食べられる量も増えますし、歩きやすくもなります。
そうなるとやれることが増え、生きる気力に繋がるのですが。。。
今は、とにかく腹水が辛そうです。
決して声には出しませんが。
やはり表情があまり明るくないので、なんとか耐えているような状態だと思います。
6月13日
僕は、パープルリボンセミナーというすい臓がんのセミナーを聞きに行って来ました。
何か母親の治療に役立つ情報を集めようと、期待して話を聞いていましたが。
「サプリメントや漢方薬の治療では、すい臓がんは治りません。」という、すい臓がん遺族の方の話を聞いて、あまり受け入れたくなかった現実を見たような気がしました。
もちろん、医者からは治る見込みがないとさんざん聞いていたのですが。
改めてこういう話を聞くと、少し落ち込みました。
そんな話を母親にするわけにもいかず、前向きな内容だけメモを取り直して
母親に見せながら話をしました。
保険の効く抗がん剤の種類が年々増えていること。
すい臓がんになった人がいる家族の人たちは、それ以外の人たちよりすい臓がんのリスクが高いこと。
これから免疫療法も保険の効く時代になる可能性があること。
などなど。
母親も、真剣に話を聞いてくれました。
姑息な手でも良い。
どんな手を使ってでも、少しでも長く生きることができれば
どんどん新しい治療法が確立されていく。
そのうち、癌は怖い病気ではない時代が必ず来る。
だから、今は苦しくても頑張ろう!
母親には、こんなような内容を伝えました。
もちろん、母親はすい臓がんで死ぬ気などぜんぜんありません。
絶対に治してやるという気持ちで頑張っています。
そう思わないと、怖くて苦しくてたまらなかったんだと思います。
そんな矢先。
担当の先生から言われた一言に、母親はとてもショックを受けていました。
「もう抗がん剤治療はできません。」
「緩和ケアを行うだけなら、家の近くの病院へ紹介状を書きましょうか?」
すい臓がんと診断されてから、半年が経ちました。
今まで弱音を一度も吐いたことはありませんでした。
どんなに苦しくても、どんなに吐き気が強くても、どんなに足がむくんでも、どんなに腹水が辛くても。
そんな母親の弱音を、僕は初めて聞きました。
「母さん、もう抗がん剤はできないんだって。だから、近くの病院に行けって言われちゃった。この腹水さえなんとかなればいいだけなのに。。。やっぱり、腹水が溜まっちゃうとだめなのかな。」
僕は、母親に掛ける言葉が見つかりませんでした。
苦し紛れに、
「まぁ、今の病院は遠いし、家の近くの病院なら入院しなくても通院でいけるだろうから、それもいいかもね。。。」
とても悲しそうな母親の顔でした。
もう抗がん剤治療はできないかもしれませんが、患者の意思を思うなら。
「今は腹水が溜まってるので、抗がん剤治療はこの腹水を改善してからにしましょう。」
というニュアンスで話してくれてもいいのになぁと思いました。
母親にとって、抗がん剤治療は治すための唯一の心の支え。
それができないと言われてしまうと、何を目標に生きていけばいいのか。
なんとか抗がん剤治療以外の方法を模索しようと、色々と情報を集めることにしました。
こちらには、すい臓がんの情報を提供してくださっている方が沢山いらっしゃいます。
ぜひ覗いてみてください。
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