経緯その16~ビールを一口 | すい臓がん〜家族のブログ

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母親を2015年7月に亡くした息子のブログ。
すい臓がんになった人と、その家族に向けて書いていきます。

2015年5月中旬

 

燻製バーベキューをしてから、微熱が続いていた母親。

1週間程して、ようやく36.5℃くらいに落ち着いてくれました。

 

身体は腰ホットンやホットパックを使って常に温め続けているので、

その影響で微熱続きになっていただけなら良いのですが。

肺炎だけは避けたいと思っていたので一安心です。

どうしても、抗がん剤治療をしていると肺炎になりやすいですからね。

 

腹水はやはり少しずつ増えてきていますが、食欲があるのが救いです。

今はTS-1の休薬期間。

吐き気も今のところは大丈夫そうです。

 

食べられるうちにたくさん食べよう!ということで、魚屋で美味しそうな刺身を買ってきました。

 

タイ、コチ、ヒラメなど。

 

 

最近では一番良く食べてくれました。

おいしそうな顔が見れて良かった。

 

 

 

母親は、お酒を飲むことが好きでした。

癌と告知されてからは、一口も飲んでいませんが。

 

僕がとなりでビールを飲んでいると、母親が

「ひとくち、ひとくちだけ飲もうかな?」

 

半年振りくらいのお酒。

味覚が変わってしまっているので、苦味が強く感じられたみたいです。

 

「やっぱり少し苦く感じるな~。でも、おいしい!」

 

お酒が飲みたいと言ってくれたのは、体調が良い証拠です。

早く元気になって、またお酒飲みたいね。

 

僕が一人暮らしを始めてからは、たまに実家に帰るとよく二人で飲んでいました。

母親のやってる仕事の話をしながら。

 

母親は小さな会社の経理を担当していたのですが、簿記の資格を持っているわけではなく

経理の仕組みを理解するのに苦労していました。

 

 

僕は大学生の頃簿記二級の資格をとっていたので、

色々と仕組みを教えたりしていました。

 

母親はとても頭の良い人です。

岡山県出身なのですが、県内トップクラスの高校を出ています。

 

為替が絡んでくる経理処理は複雑なのですが、

色々教えていくうちに、理解できたみたいです。

 

時には、朝日が昇る時間まで熱心に僕の説明を聞いたりもしていました。

何事にも熱心な母親です。

お酒を飲みすぎると、途中で寝てしまったりもしていましたが。笑

 

そんな事もあったね~と、元気な頃の懐かしい話をしていました。

病気ひとつで、今では考えられないような生活です。

病気のことを気にせず、お酒を飲めるくらいまで元気になってくれたらいいな。

 

 

 

 

 

最近母親がはまっているのが、レモンシャーベットです。

身体を暖めていることもあり、冷たくてすっぱいものを好むようになってきました。

 

そこで、広島から無農薬栽培のレモンをダンボール1箱取り寄せて、

レモン汁を絞ってオリゴ糖と混ぜたものを冷凍庫で凍らせています。

 

僕が少し食べてみると、かなりすっぱいのですが。

母親は、もっとすっぱくても良いくらいだな~と言っています。

ご飯の後は必ずレモンシャーベットを食べて、満足そうにしています。

 

苦味を強く感じる分、すっぱさが感じにくくなっているのかな?

 

それとも、クエン酸やビタミン等の栄養素が今の身体に必要だから

美味しく感じているのでしょうか。

 

どちらにしても、日々味覚が変化していく病気。

試行錯誤して、美味しく食べられるものを探す日々は続きます。

僕は、口からご飯が食べられているうちは絶対大丈夫だからね~と母親に言っています。

 

体調も日々変化しますが、ご飯だけはしっかり食べるように心がけてくれています。

病気に勝つためにも、ご飯を食べて体力をつけなくてはいけないと思います。

それに、美味しいものを食べると心も満たしてくれます。

 

体力と気力。

この二つを養っていけば、すい臓がんになんか負けないと思います。

 

 

余命1ヶ月と宣告されてから、5ヶ月が過ぎました。

今のところ、腹水には悩まされますが、体調は少しずつ回復してきています。

 

 

 

 

 

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