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ラッパの事、普段の事、色々。

先日読んだある記事を参考にして、いつもは少し幅広く色々に取れる書き方なのですが、今日は少し断定的な表現で書いてみます。



けっこうこう指示をされた事の有るラッパ吹きは居るのではないでしょうか。


頭が聴こえない。
もっと強くはっきり(タンギング)
ぼやける…

などなど。

そう指摘された時にどうするか。

普通はハッキリと喋る方へ、強いタンギングや強い息を使おうとする。
音の粒が聞こえ難いと短くしてと云う指導者も居ると思います。

でも、上のアプローチの90%以上は逆の方向に向くか、聴こえはするが音程で無くタンギングの音だけになり音の立ち上がりが汚くなってしまう。

一度、逆の方向に行かないと本当の意味でハッキリとした音の立ち上がりは生まれません。

先ずタンギングを止めて、息のスピードも抑えて静かに音をスタートする。

ここで何のストレスも無く音が立ち上がりましたか?

これが出来て無いと綺麗にスパーンと立ち上がる音の出だしはかなり困難でしょう。

音の頭から音が空間に響けば音はハッキリとクッキリと存在感を持って聴こえます。

少しの息で反応出来るアンブシュア(身体やイメージを含めた)のシステムが出来上がってれば音は自然に最初から響く。タンギングは音の言葉のニュアンスを付けるテクニックだと僕は理解してます。大きな音やハイノートも同じ。
うるさく無いけど密度の濃い存在感を持ったサウンドは単に息のスピードやタンギング、パワーからは生まれません。



そこが出来て無くてタンギングを強くしたり、息を最初から強く~スピードを速くも同じです~吐こうとすると結局余分な緊張を生んで音は響かなくなりこもり… ハッキリしなくなる。
本人は頑張れば頑張る程、努力すればする程真逆の結果に陥ります。若しくは音の出だしが汚いって指摘に変わる。

息のスピードが音の反応の立ち上がりを生む、短いタンギングがハッキリとした音の粒を作るってのは個人的には間違いだと思います。
音の長さは音の表情、ニュアンスの為に変える物で、音は長くてもハッキリと聴こえる演奏は出来るし、実際に愛好家の方に相談を受けた時に指揮者の指示と逆をやってもらって指揮者のOKが出た事も少なく有りません。

実はちょっとでもその意識が有ると自然な呼吸を乱してしまい、ゆっくりしたフレーズさえも自然に響く様に演奏する事が不可能になる事が有ります。

問題なのは本人がそのアンバランスに気がつきにくいこと。

アドバイスする方がよく理解して無いのにアドバイスをして、相手を混乱に陥れてる場合も有る。

アドバイスする~レッスンをするって事はとても難しくて、責任の有ること。もちろん、人間で有る限り間違った認識や選択ミスも有ります。本当に自分が言葉にした事が相手に良い結果を産むのか?常に振り返って、常に頭を柔らかくしながら幅広い視野を持ち、そして核心に向かう努力が必要。

そう考えると無責任なアドバイスは恐い。
常に振り返る必要が有りますよね。


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