ひとり見ていた。 | 春田蘭丸のブログ

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願わくは角のとれた石として億万年を過ごしたい。

 花を見ていた。
 ひとり見ていた。
 結局ひとりだった……と。
 花は喋らない。

 君を見てみた。
 ひとり見てみた。
 改めてやはりひとりだ。
 君も喋らない

 どこへゆこうか?
 海へゆこうよ春の列車で。
 咄嗟に答える我が影法師。

 どこへゆこうか?
 逡巡も答えもなく君。
 沈黙の花見る目が寂しい。