ひとり見ていた。 花を見ていた。 ひとり見ていた。 結局ひとりだった……と。 花は喋らない。 君を見てみた。 ひとり見てみた。 改めてやはりひとりだ。 君も喋らない どこへゆこうか? 海へゆこうよ春の列車で。 咄嗟に答える我が影法師。 どこへゆこうか? 逡巡も答えもなく君。 沈黙の花見る目が寂しい。