今度の水谷豊の相棒は駄目だ。 | 春田蘭丸のブログ

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 録画しておいた新春特番の相棒を観て、つくづく思った……駄目だ、やっぱり四代目は駄目だ。水谷豊の相棒に彼はあまりにも実力不足だ……と。
 歴代の相棒に比べて、演技に惹きつける華のようなものが決定的に欠けているのだ。寺脇康文だったら自分の見せ場として存在感を放てるようなちょっとしたおどけた仕草とか、対人関係の中でふっと湧く些細な感情の機微とか、そういうのをわざとらしくならず、それでも瞬時の表情や仕草できっちり表現する演技力。残念ながら反町隆史には、そういうプラスアルファな演技力が決定的に不足している気がする。そう、こんな風に比較が容易になると残酷な程その実力の差が浮き彫りになってしまうけれど、周囲の役者のポテンシャルも同時に上げてしまう寺脇康文の実力は別格として、二代目や三代目に比べても際立って反町隆史の演技は平板なのだ。
 反町隆史をテレビで見かけるようになった当初、物凄く存在感のある男前が登場したなぁ……こりゃキムタクもうかうかしていられないぞ……と思ったのだけれど、その後、最初に抱いた期待値に比べて、今一つポジションが中途半端な印象を感じるのは要するにそういう事なのだ。
 見た目の華やかさや存在感で若かりし日にブレイクした俳優や女優も、その後きっちりキャリアを積み重ねていけているのは、ちゃんと演技の実力を備えている役者さんばかりで、ルックスだけの存在はきっちり淘汰されてしまっている。反町隆史が生き残っているのは、そこまでのダイコンでもなかったからなのだろうけれど、今回の相棒を観て、その存在感の割りにブレイクし切れなかった理由が見て取れた気がした。
 これなら反町隆史に決定する前に噂になっていた仲間由紀恵の方が圧倒的に面白いコンビになっていたと思うぞ。別に相棒役を男に拘る必要はない気もするぞ。
 という次第で、早くも五代目相棒に思いを馳せてしまう僕なのだった。
 だけど水谷豊の相棒で過去最高だったのは、やっぱり萩原健一だったよな、うん。