懐かしいなぁ、このリュックサック。あの頃の先生のイメージで、まず真っ先に思い出すのが、このカラフルなリュックサックだったりするんだよね。
いや、先生の事務所のアイコンが変更されて、現在、色鮮やかなリュックサックを背負って笑っている本人の立ち姿の写真が使われているのだけれど、髪型から推察するに、あの頃の後半辺りの写真のような気がする。印象がとても若々しく、生き生きと輝いた人柄がその一枚の写真からも十分に伝わってくる。どういう心境で事務所のFacebookのアイコンにあの頃の写真を使っているのかは知るよしもないけれど、あの当時の先生に思い焦がれていた僕としては凄く嬉しい。あの写真もこの写真も、どれも懐かしく、愛しいばかりだ。
そう、僕はこのカラフルなリュックサックを背負って、颯爽と僕の前を通りすぎてゆく、この華やかな女性に、ずっと憧れていたのだ。このリュックを背負って仕事に出掛ける先生の後ろ姿を、切なさと甘酸っぱさの入り交じった思いで、ずっと見惚れていたのだ。そうして、あの頃の僕はそれなりに満ち足りた日々を過ごしていたように思う。
あの頃の日々は先生にとっても懐かしく、とても充実した毎日だったのだろう。それは先生のブログの内容からも窺える。あの頃の先生に遠目から憧れ続けていた僕にとっても、それは嬉しい事実だ。そして或は今の先生の日常が、あの頃と変わらぬどころか、更に充実したものへと盛り返す事が出来たから、あの頃の日々を懐かしみ、写真を引っ張り出してくる余裕も生まれたのかもしれない。最近の先生のブログのあれこれから推察するに、何となくそんな気がする。
所詮この写真の中で笑っている女性の足元にも及ばない僕ですが、そうして現状は実際の処、惨憺たる有り様の僕ですが、この写真の中で生き生きと輝いている女性に、せめて恥じる事のないように、それだけは改めて誓う僕なのでした。今後も何度も誓うでしょう。
こういう面影を胸にずっと秘めていられるのは、恐らくとても幸せな事なのだ。不幸を感じずにはいられない己の人生のその中で、かそけき幸せの一つなのだ。
日々の啜り泣きと溜め息は己の影法師にそっと託して、僕はあなたに軽蔑されぬよう、それでもしっかり生きるでしょう。それは、実際のあなたには既に忘れ去られているであろう事とは無関係の、かけがえのない僕の意思なのです。
デイドリームビリーバー
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