朝から雨が降っている。
貴女との接点が
完全に切れてしまったこの世の中に
哀しい雨が降りしきる。
やがて、
この世の雨は降り止むだろう。
雲の合間に光りも注すのだろう。
だけど僕は
もう晴れ間を求めない。
貴女を失ったこの先の僕の心は
陰鬱な雲がどこまでも
重苦しく垂れ込めていればいい。
世界がどれだけ光り輝こうとも
色鮮やかな花々が咲き乱れようとも
僕は灰色の
雨降る景色のみ生きてゆけばいい。
生まれて来たのが間違いの、
生きるに値しないこの生に、
光りを注いでくれる可能性があるのは貴女だけでした。
総天然色の美しい場所へ導いてくれる筈の、
僕の唯一の希望が貴女でした。
朝から雨が降っている。
せっかくの休日に
朝から雨が降りしきる。
喜びも 生き甲斐も
なにもない休日に
降り止まない雨は相応しく、
朝から雨が降っている。