技能コンテスト終了。 | 春田蘭丸のブログ

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願わくは角のとれた石として億万年を過ごしたい。

 ここ一月ほど、ブログも手に付かないくらいプレッシャーに感じていた技能コンテストがようやく終了した。残念ながら優勝は逃したけれど、結果2位という事で、なんとか面目は保てたとホッと一息吐いている処だ。
 しょーもない業界が主催する阿呆みたいな大会になにを大袈裟な…と最難関の司法試験に挑んで見事に突破された憧れの先生の面影に鼻で笑われそうな気もするが、私のような無能無才で鈍臭い輩は、どんなしょーもない事もそれなりの意気込みで挑まないと不様な醜態を曝すばかりだ。きちんと下準備と練習を繰り返したおかげで今回は何とか面目を保てたが、今までの自分を振り返れば、びしっと決めなければならないこういう晴れの場所で大概でべでべのあわあわ状態に陥るのがオチだった気がする。
 器の小さな男の人生とは、斯くも不様で惨め……我ながら哀しいものだと思う。
 まぁそういう次第で、技能コンテストを終えて帰宅したその夜は、流石に発泡酒ではなくプレミアムモルツのロング缶で、ささやかながら祝杯した。コンテスト本番の緊張感に高ぶった気持ちがまだ鎮まり切っていない身体に麦酒の旨さと酔いが染みて、一気に心地よい疲労感に包まれた。
 俺みたいな甲斐性なしでも、こういう骨身に染みるほど旨い酒が飲める日がまだ残されていた。それだけでも生きていてよかったと思えるのなら、そういう人生も満更ではないな…そう思いつつ、一気に訪れた睡魔に誘われるがままに泥のような眠りに陥った。…快感。