毎日が特別な日。 | 春田蘭丸のブログ

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願わくは角のとれた石として億万年を過ごしたい。

 今年は四日と五日が土日に重なったので休みはまだ続いているが、まぁ三が日も終わってしまったという事で、そろそろ正月モードから平常モードに気持ちを切り替えてゆこうと思っている。
 しかし今年も短いようでいて、年末に振り返ればそれなりに長い事にも気づく一年が、既に始まっているのかぁ…。
 これはどうしても綺麗事のような言い草になってしまい、毎日を実際にそんな風に思いながら生きてゆくのは至難であるのは承知の上で、それでも毎日を、「今日は特別な日」と自分に言い聞かせるように生きていきたい。特別な一日が始まり特別な一日が終わり、また翌日、新たな特別な一日が始まる…願わくば、毎日がそんな特別な日だという意思を生きていきたい。そしてまたクリスマスや大晦日が訪れたら、それはそれで、いつもとほんの少し意味合いが違う特別な日を、一年を無事に終えつつある感慨を噛み締めながら、慎ましく受け止めて祝えたらいい。社会の何処にも居場所のないこんなあぶれ者でも、それでも、独居のテーブルの上に普段よりほんの少しだけ贅沢なおかずを拡げて、風物詩的なテレビ番組ぼんやり眺めつつ、旨い酒を楽しめたらいい。
 去年の末も、近所のスーパーのタイムサービスで購入したクリスマス・オードブルを撮みに麦酒とワインで一人祝ったイヴとか、紅白歌合戦を見るともなく見つつ、正月特別サービスの刺身の盛り合わせをメインに一人酔って過ごした大晦日とか、侘しさも風情と割り切れば、それなりに満ち足りた楽しいひと時だった。四十歳を過ぎて何一つ自己実現の夢が叶わなかった不甲斐なき男の満ち足りた時など、その程度のささやかなものであればいい。
 今年もまた一年を無事に乗り切って、夢敗れし者が独り隠れ住む我が家で、侘しくも満ち足りたクリスマスや大晦日を慎ましく祝えたらいいと思う。その為にも、毎日が特別な日という意思を出来るだけ挫ける事なく、今年も生きていきたい。そして無事に一年を乗り切れたなら…それだけで、もう十分だ。