皆さんおはようございます
半月ほど前の記事をリブログさせていただきます。
カリフォルニアにあるディズニーランド・リゾートの第2パーク、ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー・パークのブエナビスタ・ストリートを走るレッドカー・トロリーがアベンジャーズ・キャンパスの拡張工事に伴い運行終了となる可能性があるという内容です。
今日ではすっかり自動車社会となったロサンゼルスの姿からは想像が付きにくいですが、ハリウッド黄金時代の1930年代には街の中心地から郊外まで至るところに路面電車網が張り巡らされ、米国で最も公共交通機関の発達した街として知られていた古き良き時代を思わせるアトラクション。
ロサンゼルスの街を自動車社会へと変貌させた自動車関連業界の陰謀論が映画『ロジャー・ラビット』のストーリーの下敷きとなっていることも以下の記事でご紹介しました。
さて、もしも噂どおりレッドカー・トロリーが無くなってしまうとして、何か救済方法は無いかなぁ…とボンヤリ考えていたところ、こんな写真がフォルダに保存されていました。
これはサンフランシスコ市営鉄道(Municipal Railway, 通称Muni)のF線を走る路面電車です。
鮮やかな赤とオレンジのカラーリングはパシフィック・エレクトリック鉄道のもの。
車体側面に"PACIFIC ELECTRIC"のロゴを確認することができます。
サンフランシスコ市営鉄道のF線は、各国の都市を走っていた路面電車を譲り受け、レトロ路面電車を走らせているのです。
先ほど見たパシフィック・エレクトリック鉄道の車体、公式ウェブサイトの車両紹介記事によると1948年製。30両が配備されたようです。
DCAのブエナビスタ・ストリートを走るレッドカー・トロリーよりも少し先の時代、既にロサンゼルスの街の路面電車がバスに置き換えられ始めた頃の車両のようで、1955年にはパシフィック・エレクトリック鉄道の車両としては引退し、その後一時期ごく短命ながらアルゼンチンのブエノスアイレスに譲渡され運用されたようです。
このように、都市と交通機関の歴史を今に伝えるべく、当時の実在の路面電車の車両を保管し、現役での運用を続けるサンフランシスコ市営鉄道の取組には本当に関心させられます。
DCAブエナビスタ・ストリートのレッドカー・トロリーも、もし運行終了となったらサンフランシスコに譲渡されないかなぁ…