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東京ディズニーシーのアメリカンウォーターフロントにあるニューヨーク・デリ。
1910年代初頭という時代設定のこのテーマポートで、このお店が当時の著名人から賞賛を浴びているというバックストーリーが用意されていることを過去記事で２回ご紹介しました。
最初の記事は当時のニューヨークで最大の銀行家、ジョン・ピエポント・モルガン、２本目の記事は民主党代表候補者として大統領選に３度挑んだウィリアム・ジェニングス・ブライアンについて取り上げました。
ニューヨーク・デリには他にも続々と著名人が讃辞を寄せているので、続きをご紹介しましょう。
本日ご紹介するのはコチラ。
"You Can't Escape Their LOX."
と書かれています。
"lox"というのは聞き馴れない言葉かも知れませんが、これはドイツ語の鮭（lachs）から派生したユダヤ語"laks"に由来する言葉で、塩漬けにしたり燻製にした鮭を指す英語です。
したがって、これは「彼らのサーモンから逃れることができない」という言葉でニューヨーク・デリが提供するサーモンに最大の讃辞を贈っていることになります。
さて、この言葉を残したという設定になっているハリー・フーディーニ（Harry Houdini, 1874-1926）も実在の人物。
ハンガリーのブタペスト出身のユダヤ人である彼は「米国史上最も有名な奇術師」と評され、脱出術を得意とした人物です。
手錠や鎖で身体をがんじがらめに縛られた状態をものともせず、檻に閉じ込められても湖に沈められても見事に脱出する曲芸を見せたハリー・フーディーニの腕をもってしても逃れられないニューヨーク・デリのサーモン…最大の讃辞ですね