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先日、ようやく”ディズニー・クリスマス”のシーズンの東京ディズニーランドを訪れることができました
といっても、時間の都合により一日遊んだわけではないので、一日をどう過ごしたかについてのレポートは割愛いたします。
限られた時間のインパークでしたが、久しぶりにアドベンチャーランドのカリブの海賊に併設されている、ルイジアナ州の入り江に因んで名付けられた、ブルーバイユー・レストランに行って来ました。
ルイジアナ州で広く親しまれるケイジャンスパイスを使った料理や、スペイン、フランス、アフリカ諸国など様々な国々の歴史と文化が重なり合って独自の文化が形成されている州都ニューオーリンズのフュージョン料理クレオールをテーマにしたメニューが提供されるこのレストランは、東京ディズニーランドのパークレストランの中でもかなりユニークな存在です。
11月1日から12月25日までの間は、”ディズニー・クリスマス”のスペシャルコースが提供されています。
前菜+メイン料理+デザートで構成されるコース料理は、それぞれに2種類ずつの選択肢が提供されています。
お値段は、メイン料理の選択に応じて7,500円と9,000円に分かれます。
価格の決め手となるメイン料理の内容は後ほどご紹介するとして、前菜から順にご紹介していきます。
前菜の選択肢は、オードブル・ヴァリエとオマール海老のシーフードガンボです。
後者のシーフードガンボはこれまでの他のシーズンでも提供されてきた、ブルーバイユー・レストランの名物。
カリブの海賊の長期メンテナンスが終わり、アトラクションとレストランが今年の4月に再開した際に復活したので、5月の記事でもご紹介しました。
カリフォルニアのディズニーランドにもブルーバイユー・レストランがあり、そちらでもガンボが提供されているのですが、カリフォルニアの物はチキンとソーセージをベースとしたものであるのに対し、東京ディズニーランドの物は魚介の出汁がしっかりと効いていて、上品で高級感のある味です。
TDLのブルーバイユーのガンボが大好きなので、思わずそちらをオーダーしそうになるのですが…
クリスマスシーズンしか食べることのできないメニューが気になるので、オードブル・ヴァリエ(前菜の盛合せ)をオーダーしました。
クリスマスリースをイメージした華やかな盛り付けが目を引く一皿です。
内容は、右上が蟹のサラダ、そこから時計回りにアンコウのエスカベッシュ、ポークと鶏レバーのリエット、チキンのヴァプールとなっています。
エスカベッシュ(escabeche)は平たく言えばスペインや南フランスなど地中海地方の南蛮漬け。揚げた白身魚をビネガーや白ワイン、オリーブオイルなどに漬け込んだ料理です。
リエット(rillettes)はラードなどの脂と塩を使って肉を煮込んだフランス料理。
ヴァプール(vapeur)もフランス料理で、「蒸気」を意味するフランス語の通り、蒸し料理です。
つまり、この一皿で、サラダ、揚げ料理、煮込み料理、蒸し料理を一度に楽しむことができるという、何とも贅沢な内容になっています
個人的には、アンコウのエスカベッシュとチキンのヴァプールが特に美味しかったです
パンはミッキーの顔の模様の入ったバターロールとバゲット。
さて、公式HPでメニューを見ると、メイン料理のところに「アントレ」と書いてあります。
メイン料理のことを「アントレ」(entrée)と呼ぶのは、アメリカにあるフレンチ風レストランの特徴であることを過去記事で紹介したことがあります(フランスでは"entrée"は前菜)。
こんなところにも(フランスではなく)「アメリカのルイジアナ州にあるフレンチ風レストラン」という設定へのこだわりが感じられて素敵
そのアントレの選択肢はローストビーフ又は国産牛ロース肉のグリエ。ソースはどちらも赤ワインソースです。
今回のクリスマスメニューで何よりも嬉しかったのは、牛肉のグリエが選択肢に加わったこと。
コロナ後の数年間、ブルーバイユー・レストランの牛肉料理と言えばローストビーフが定番で、シーズンによっては煮込み料理が付け合わせで出されたりといった変化がある程度でした。
むかーしむかしの記事で紹介したように、コロナ前のブルーバイユー・レストランでは、追加料金800円で「国産牛のポワレ」というメニューが提供されていて、これが大のお気に入りでした。
このメニューが提供されなくなって久しいため、もはやかつてのように厚切りの肉を焼き上げた料理は食べることができないのではないかと悲観していたところです。
今回、国産牛のグリエがメニューに登場したのを見て、これは食べに行かなくてはと、ずっと機会を窺っていました。
お値段は、ローストビーフを選ぶとコース全体で7,500円、国産牛のグリエを選ぶと9,000円と、1,500円の差があります。
絶対的な金額の水準も、メイン料理の違いによる差額も規模が大きくなっていますが、まあ4年の歳月が経つとそんなもんかも知れません。
迷わずに、かねてから注目していた国産牛のグリエをいただきます。
待ちに待った本格的な牛肉のグリル料理はコチラ
東京ディズニーシーやディズニーホテルのレストランでは、牛肉のグリル料理はサーロインかフィレが多い印象があるのですが、ロース肉は脂身の多さがちょうどその中間ぐらい。
程よいジューシーさと肉質の柔らかさで食べ進めても飽きが来ずに楽しむことができました。
赤ワインソースはかなり濃厚に煮詰めて作られているので、味の濃さはソースの量で調整しながらいただきます。
右上にビーフシチューのタルトが添えられていて、こちらの食べ応えが結構あるので、ロース肉という選択は正しいと思います。
これがサーロインだとキツかったかも
右下のパウダーはパプリカがベースなんですが、結構辛みが効いています。カイエンペッパーも入っているのかな
こちらは、少し付けるとハッキリと味の変化を感じることができて、赤ワインソース一本槍よりも肉の味わいを多角的に楽しむことができて良いと思いました
最後のデザートも2種類からの選択で、一方は定番メニューのベニエとストロベリーソースがけのバニラアイスクリーム。
ベニエというのはフランス発祥の揚げ菓子。ドーナツに似ていますが、パンを作る時と同じように発酵させた生地を使うので、外はサクッと揚がっていながらも、中はドーナツよりもモッチリとした食感が特徴です。
ニューオーリンズが舞台のディズニー映画『プリンセスと魔法のキス』(2009年)の主人公ティアナの得意料理ですから、この映画が好きな方にはたまらないご馳走でしょう。
ベニエも魅力的なんですが、やはりデザートもクリスマスシーズンにしか食べられない物を試しておきたいということで、フロマージュブランのムースをオーダーしました。
オードブル・ヴァリエがクリスマスリースなら、こちらのフロマージュブランのムースはクリスマスツリーのオーナメントをイメージしています。
今シーズンのメニューは、見た目にもクリスマスの雰囲気が漂う、とっても素敵な構成です
チーズムースは食感はふんわりとしていますが、味の方は結構濃厚で、しっかりとチーズの風味が感じられます。
ムースの下にはチョコレートクランチが入っていて、ふんわりムースとサクサクのチョコクランチのコンビネーションが良い
ボリュームも程よく、デザートまで食べ終わったところで腹八分目ぐらいか、それを少し超えるぐらいか、といった感触でした。
前菜とデザートの盛り付けが華やかで、国産牛のグリエを選ぶとリッチな感覚も味わうことができ、クリスマスにピッタリの内容だったと思います