変わりゆく |  みねやまみちひとりごち (峰山道独言)

 みねやまみちひとりごち (峰山道独言)

   みねやまみちは 石ごろごろ  坂道 よこ道 けもの道 いのちの道  
  めぐりくる 日々を しばしとどめて つむごう

   峰山鍼療所 (みねやまはりいやしどころ) のひとりごとです ♪

  昨夜はいたさんのお通夜の後、あきらめかけたけど、やっぱり仲間に会いたくて、ピースリーディングの打ち上げに出かけた。
  会場に着いたのは21時前だった。
  ひとりひとり、想いを語っているところだった。
  わずか8日間で40名をまとめ上げた、主宰のあべさんはすごい。
  協力したスタッフもすごい。
  ものすごい集中力がすべてのメンバーに働いたのだと思う。
  それぞれの想いがいとしい。
  この、ふつふつとあたたかい感じ。
  本当に、参加してよかったと思う。



  今日は、他県に住む中学の剣道部の同級生が用事で静岡に来るというので、付き合わせてもらって、恩師の剣道部の顧問だった先生に会いに行った。
  途中で地元魚の鮨折りと惣菜セットとわらび餅とヨモギの柏餅とお茶を仕入れ、先生宅へ。
  85歳(くらい)の先生は、足と目がしょぼしょぼだが、頭も声も耳も元気だ。
  何千人(?)と教え子がいるだろうから、記憶は薄れるだろうが、覚えていてもらえるのはありがたい。 先生の教えが、あれから自分の中で育って、今の私をつくっているのだから。
  友人が誘ってくれなければ、同窓会が得意ではない私は、おそらく先生とは疎遠になる。 友人のおかげで、こうして絆を紡いでいられる。
  友人は仕事のかたわら、舞台に立っている。 去年の舞台のDVDを会う前に見たら、とても感動した。 友人が住む豊川は、戦前から巨大な工廠があったところで、そこで働く女工たちの話だった。
  私が参加したピースリーディングも彼女の舞台も 「戦争はいやだ」 ということがテーマである。 ピースリーディングの主宰のあべさんが言っていたが、戦争を扱うとドラマチックになってしまう場合がある。 まかり間違うと、“美学” になってしまう。 そちらに行かずに、この2つは表現していると思う。
  観客にどのように伝えるか、ということはもちろん大事であるが、何よりも参加者にとって意味があるように思う、と私は友人に話した。 彼女と一緒に舞台に立った若い女の子たちは自分たちで勉強して、どんどん変わっていったと、彼女が言った。
  私は知らなかったのだが、先日亡くなった演出家の蜷川幸雄さんが高齢者を中心にした 「さいたまゴールド・シアター」 という劇団を主宰していて、メンバーに 「変わるつもりのないやつは出てけ!!」 と怒鳴った、という話を彼女がしてくれた。 怒鳴った蜷川さんも、「変わる」 と決めている70代・80代のかたがたも、スゴイ、と思った。
  自分はこんなもんだと、ヒトは、決めてしまいがちだ。
  自分で制限をつくる。
  変わらないほうが楽だからだ。
  変わらなきゃならない、ということではない。
  変わらないものだってある。
  でも、いくつになっても、ひとは進化・成長ができるのだ。
  変わろう、と思えなければ、固執、退化に変容するかも知れない。
  
  私にできるだろうか、と思う。
  変わることを恐れずに、いや、変わることを楽しんで、一生いられたら、と思う。