以前、このブログで紹介した、
「あまりに絶望的なスパゲッティ」
spaghetti alla disperatissima
を作っていたとき。
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●オリーブオイル
●にんにく
●鷹の爪(唐辛子)
●アンチョビ
●トマト ※入れないバージョンもあります
●スパゲッティ(1.6mm)
●ブラックペッパー
ただし
■白ワイン抜き
■グラナ・パダーノ(粉チーズ)抜き
■イタリアンパセリ抜き
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「アンチョビの代わりにぶなしめじを使ってみるか」
と差し替えて作ったら・・・
あんまり美味しくなかった・・・パンチに欠ける。
結局、チーズをかけてなんとか食べました。
後日、もとのレシピ通りにアンチョビを使うと
美味しかった。
アンチョビで味が決まります。
香りに深みが出ます。
イタリア語だと「saporito サポリート」と言ったところでしょうか。
(sapore(香り)の一種の派生語)
風味に安定感をもたらしてくれます。
音楽で言えばベース(バス)みたいな存在で、
ベースのない音楽は、ちょっと聞けない。
ポール・マッカートニーのいないザ・ビートルズ、
細野晴臣のいないYMO(←「それ”YMO”って言う?」)など、
こうして書いているだけで演奏を聴く気が失せてしまいそうです。
でも、たとえば日本料理でアンチョビを使うことはほとんどない。
イタリア料理を実際に作ってみて、初めてアンチョビの偉大さがわかる。
イタリア人も、日本の醤油や鰹節の偉大さは分からないかもしれません。
醤油とおかかがあれば、食事のおかずにもおやつにも酒の肴にもなりますから。
そんなアンチョビは、調味料の中ではお値段が高い方になります。
60gで500円ちょっと。
1回20gほど使うので、コストは200円前後。
でも、それで人生が豊かになるのなら、使ってみるのも悪くはないかなと思います。
別にアンチョビでなくてもいいのですが、今のわたしには、当分の間「人生をより豊かにする」不可欠な調味料はアンチョビということになりそうです。そのうち、アンチョビを切らすと落ち着かなくなるかもしれません。