絶望は、美味しい。 〜スパゲティ・アッラ・デスペラータ〜 | 西宮・門戸厄神 はりねずみのハリー鍼灸院 本木晋平

西宮・門戸厄神 はりねずみのハリー鍼灸院 本木晋平

鍼灸師、保育士、JAPAN MENSA(メンサ)会員/IQ149(WAIS-Ⅲ)、日本抗加齢医学会指導士、実用イタリア語検定3級。趣味は読書、芸術鑑賞、小説執筆(2019年神戸新聞文芸年間賞受賞)、スイーツめぐり、香水づくり。

「絶望のスパゲティ」スパゲティ・アッラ・デスペラータ

(spaghetti alla disperata)

 

を作ってみました。

 

材料は

 

●オリーブオイル

●にんにく

●鷹の爪(唐辛子)

●アンチョビ

●トマト  ※入れないバージョンもあります

 

●スパゲッティ(1.6mm)

 

なんですが・・・

 

■白ワイン抜き

■グラナ・パダーノ(粉チーズ)抜き

■イタリアンパセリ抜き

 

という、

絶望よりも絶望的なスパゲッティ

あまりに絶望的なスパゲッティ

spaghetti alla disperatissima です。

 

めちゃくちゃ美味しい。

香りも素晴らしくて、

「絶望も悪くないかな」と思ってしまうくらいです。

 

何より、ぱぱっとできるのがうれしい。

 

★「絶望のパスタ」にケイパー(ケッパー)を入れると「娼婦風スパゲッティ  スパゲティ・アッラ・プッタネスカ  」(spaghetti alla puttanesca)になります。これほど諸説あるネーミングのパスタ料理もないと思うのですが(「娼婦風」と最初に名づけた料理人の勇気を称えたいのは確か)、個人的には「(売春しないと生活できない娼婦のような)貧しい庶民の味方ーー 早い、安い、うまい、分量は適当でいいしミスのしようがなく(材料に含まれる塩分を利用するので調味の必要がない)、洗い物も簡単なパスタ料理」というニュアンスだと思います。イタリアには安くて美味しいパスタ料理が本当に多いです。

「絶望のパスタ」も、おそらくは「肉料理や魚料理が食べられない貧しく絶望的なひとたちの食べるパスタ」ということなのでしょう。「絶望の中でも、美味しい食べものは簡単に作れる。せっかく生きているんだから、美味しいものを食べて元気を出そうじゃない」というイタリアの庶民の健全な楽天性に、幸せになるヒントのようなものを感じてハッとするのです。