「訳の分からない芸術作品を分かって『違いの分かる男』になりたい」
という背伸びしたい気持ちもあったのだと思います。
「日本の戦後の現代音楽」の最高傑作であるこの曲を聴くポイント。
「琵琶も尺八も『邦楽器』ではなく『楽器』でもなく『音が出る物体』」
と思うこと。
実はオーケストラの楽器も同じように扱っているんです。
『音が出る物体』の、集まり。
そう思って聴くと、本当にシンプルです。
ムダな音が一つもない。
ムダな音が一つもない。
そのことに気づいたのは、つい最近・・・
初めて聴いてから20年以上の歳月が流れていました。
現代音楽の鑑賞においては、何よりも、繰り返し繰り返し聴いて「響きを耳になじませる」時間が必要だと思います。
聴き始めたころは、
「こんな音楽を作りたい」
と思っていましたが(身の程知らずも甚だしい)、最近は
「こんな音になりたい、音と同化したい」
と思うようになりました。
アインシュタインの『質量とエネルギ—の等価性 E=mc^2」もちょっと連想してみたり。
わたしが音になるのも、音がわたしになるのも、できるのではないか。
エネルギーを転換すれば、無から質量が生まれる(対生成)。
エネルギーを転換すれば、無から質量が生まれる(対生成)。
タケミツ・トーンの魔力が、そろそろきいてきたのかも。