原子力の可能性と放射性廃棄物処理問題 〜京都大学原子炉実験所の一般公開見学 その1〜 | 西宮・門戸厄神 はりねずみのハリー鍼灸院 本木晋平

西宮・門戸厄神 はりねずみのハリー鍼灸院 本木晋平

鍼灸師、保育士、JAPAN MENSA(メンサ)会員/IQ149(WAIS-Ⅲ)、日本抗加齢医学会指導士、実用イタリア語検定3級。趣味は読書、芸術鑑賞、小説執筆(2019年神戸新聞文芸年間賞受賞)、スイーツめぐり、香水づくり。

きょうは、京都大学原子炉実験所の一般公開に行ってきました。

大阪府泉南郡の熊取(くまとり)というところで、結構見学者が多かったです。
桜がきれいでした。

かんじんの原子炉ですが、原子炉そのものは撮影禁止。(加速器は撮影可)
でも、貴重なお話を聞くことができて大満足でした。



中でも、

○新しい放射線治療法「ホウ素中性子捕捉療法」
BNCT(Boron Neutron Capture Therapy)
・腫瘍細胞内に硼素(Boron-10)を取り込ませ、低エネルギーの中性子を照射して核分裂を起こさせることで、
正常な細胞をほとんど傷つけることなく、腫瘍細胞のみを細胞レベルで選択的に破壊することが可能。

【参考URL】http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/BNCT/bnct.html

○加速器と原子炉を組み合わせた加速器駆動未臨界炉
ADSR (Accelerator Driven Subcritical Reactor)
・加速器の停止あるいはビームの遮断で原子炉が停止するので安全性が高い(実験段階)
・放射線を長期にわたって出す物質(高レベル放射能)の核変換処理、消滅処理ができる(実験段階)
【参考URL】http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/shiroya-lb/ads.htm

は興味深いものでした。

ちょっと気になったのは、放射能の廃棄/回収処分について。
といっても、ここの実験炉の放射能の廃棄/回収がずさんだというのではなく・・・

福島第一原発の汚染水処理、専門家が言うには「相当厳しい」。

『福島民報』2014年3月17日号の記事に詳しく載っていますが(下に参考URLを載せておきます)

「多核種除去設備(ALPS)」はトラブル続きで、一日あたりの汚染水処理量は約180トン

一方、一日あたりの汚染水発生量は約400トン

すでに間に合っていない。(未処理の汚染水が毎日
220トンできる)

加えて、汚染水の貯蔵量は約34万トン

東京電力は

「平成26年度内ーー2015年3月までーーに全てのタンクの汚染水を浄化させる」

「一日2000トンの汚染水を処理する態勢を調える」


とのことですが、
問題は「本当に目標を達成できるのか? = 今の10倍以上の処理能力を持てるのか?」ということです。

【参考URL】http://www.minpo.jp/news/detail/2014031714538